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         2012花巻市石鳥谷・たろし滝


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マイナス十度の冷え込みの続く岩手です。日本海側とは比較になりませんが雪もかなり多く、毎日というほどの雪かきに追われています。例年ですと積雪が多くても、日中の気温が上がれば溶けだして屋根の雪も落ちるのですが、今年の異常とも言える低温の毎日では溶けそうにもありません。

日陰の軒先にはつらら(たろし)が成長し、車を出すときに注意をしなければガリッと傷がつくほどです。たろしと言えば気になるのが、花巻市石鳥谷の葛丸川渓流に成長するたろし滝の話題です。例年のたろし滝の太さ(胴回り)を測定する日が二月十一日と決まっており、測定した太さでもってその年の米の出来高を予測するもので厳冬期の風物詩になっています。

ここ数年間、必ずと言うほど現地を訪れてたろし滝の様子を撮影していますが、測定日はかなりの人出になり立ち入る場所もないくらいになります。家から近いこともあり、測定会寸前の晴れた日に訪れて撮影しています。今年は二月九日の午後に現地に入り、たろし滝の様子を見てきました。

雪の量がかなりあり、山間の谷川の道路ですから気をつけないと大変です。たまたま現地に向かったら、大型グレーダーがきれいに除雪をしている所でした。

※二月十一日に測定会が行われ、その時の様子がテレビで報道されました。二百人ほどが見守る中、根元の周りは
  6.68mの結果が出たようです。


入り口の様子 1 たろし滝入り口

今年は雪がかなりあり、かろうじて車を置けました。狭い場所ですが、五台ほどしか置けません。

ガードレールとフェンスの間の階段を下りて沢に降ります。

入り口の様子 2

例年のことですが、地元「大瀬川たろし滝測定保存会」の皆さんが仮橋を設置し、対岸の斜面に進めます。

毎年仮橋を渡りながら渓流を見るのですが、今年は雪がかなりあり流れが狭くなっていました。

 

入り口の様子 3 滝までの斜面にロープを張り、通路の雪を踏み固めて通路を造ってくれています。

歩くところは白一色の斜面であり、目が慣れないと通路から外れてしまいます。昨年までは、歩く場所に土が付き茶色になっていましたが、今年は白一色です。

斜面を登る 1 斜面を登る

ロープを掴み、息を切らしながらしばらく進むと直線コースになり、その延長に目指すたろし滝が見えてきます。
斜面を登る 2 ロープに掴まらないと、歩いている場所が分からなくなり、ずるずると滑って道路から外れます。

そうなると、沢の中までずり落ちますので大変です。それにしても雪が多いのです。
斜面を登る 3 坂を登り切るとやっと平らな場面になりますが、凍った部分に雪が積もっていますので滑って転びそうになります。

たろし滝の側で、男性が撮影していました。「盛岡からきました」と話してくれました。
斜面を登る 4

坂を登り切ると、たろし滝の左側に入るようになります。

中央から入る通路もあるのですが、今年は雪のためか踏み固められてはいませんでした。

画像からはそれほど高さを感じさせませんが、背丈はおよそ13mほどあります。


左側から見た様子 1 左側から

測定会に訪れた方のために、左右の斜面に扇状の通路がつくられています。

しかし、急な斜面でもあり足場が不安定になるので、立ち入るには注意が必要です。

斜面の高い場所から見た様子です。

左側から見た様子 2 左側のほぼ真横から見た様子です。今年は例年よりも氷の青さが気になりました。

元来無色透明の氷なのですが、凍るときに空気が入ることにより白くなったり、太陽の光の当たり具合により、青色が強調される様でした。
左側から見た様子 3 沢かろ水が落ちる場所で凍った部分、様々な表情があり造形美と言ったところです。
左側から見た様子 4

根元の部分ですが、かなり太くて頑丈な造りでした。

一本のつらら(たろし)ではなく、周囲に無数のつららが集まりながら、巨大なつららに成長していく様です。

今まで見てきたたろしの中でも、太さと言い頑丈さと言い最大級のものです。

溶けかかっている部分もなく、側で耳を傾けるとかすかに「ちょろちょろ」と水の流れる音がします。

いつもですと、根元周りは水浸しになっていましたから・・。

 

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