一関市厳美町祭畤・新祭畤大橋に戻る

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災害学習散策路・・・

祭畤被災地展望の丘」から新祭畤大橋を渡ると、道路は大きく右にカーブし二方向に分かれます。右方向をそのまま直進すると真湯温泉郷があり、さらに屈曲道路を進むと栗駒山の麓にある温泉郷を通過し秋田県に入ります。今回は直進せず、ここで左折し旧道路方向へ向かいましたがフェンスで仕切られ駐車場になっていました。

この場所には、平成20年(2008)6月14日の岩手・宮城内陸地震で崩落した旧祭畤大橋や、地震で断層状になり陥没したR342号がそのまま保存されています。設置の詳細については不明ですが、展望の丘にある様々な説明看板、そして、何よりも地震で陥没し破壊された道路がそのまま保存されている事に驚きました。この地を訪れた方々が被害の様子を目の当たりにし、地震災害の「防災学習」に役立てるためとのことでした。


見学される方へ(安全に見学いただくためのお願い)

◎見学中に警報(避難メッセージ)が発生した場合は、すみやかに避難願います。
◎回転灯点灯時は地盤に異常が発生していますので見学できません。
◎地震、豪雨の際は危険ですので見学できません。
◎見学通路の外側には立ち入らないで下さい。
◎夜間(午後4時〜翌朝9時)は見学できません。(通路を閉鎖します)       一関市建設部維持課
  ※この案内板の右側に・・・この見学道路は”宝くじ”の普及宣伝事業として整備されたものです・・・平成23年3月と   記入されていました       (※入り口案内板より)

散策路 1

散策路入り口・・・

距離にして100mほどありそうですが、木製のフェンスと通路が整備されています。通路は生じた断層にそって設置されていますので、かなりのアップダウンがあります。私達以外にも同年代のご夫妻が歩かれていました。

フェンスから見下ろした旧道路は、現状を留めないほどの壊滅状態であり、アスファルトの陥没、目印になるセンターラインの白線がずたずたになっています。

散策路 2 散策路 3
散策路 4 本来は平らな道路のはずですが、この場所は断層状になり高低差が目測で1m以上ありそうです。正確なことは分かりませんが、この場所は手前に落ち込み段差が生じたと思われます。

側溝の水路が継ぎ目で離れ、橋の方向に沈んでいます。
散策路 5 断層面の真横からです。この面を境に左側に沈み込んでいる様に見えます。
散策路 6 破壊された道路上に高低差をつけて設置されている散策路です。

通路の高低を平均化すると、ほぼ水平になるようです。

最後の階段を上ると平らになり、崩落した橋の根元まで通路があります。
散策路 7 散策路 8
散策路 9 最後の断層斜面です。ここにはアスファルトは見られませんでした。撤去したものか断層面で地面が出たものか不明です。
散策路 10 断層面の上には壊滅した道路が残されており、そこからは普通の舗装道路になっていました。

地面の亀裂、巻き込まれた側溝が見えています。
散策路 11 散策路の終点からの眺めです。橋の基礎部分が頑丈に造られているためでしょうか、鉄骨のフェンスや道路も地震で破壊されていないように見えます。

左側には施工年月日「昭和53年11月完成」、右側には「まつるべおおはし」と刻まれたレリーフが埋め込まれています。
散策路 12 散策路 13
散策路 14 保存されている南側の崩落部分、その先は橋がそのまま折れ曲がって河床までつながっています。

直線方向に目を移すと、対岸の基礎部分と展望の丘側のフェンスが見えています。

散策路を戻る・・・

戻りながら同じ場所を撮影してみました。視点が違うためか、旧道が一様に陥没したのではなく、途中部分が陥没していることに気がつきます。

旧道にかかる祭畤大橋は、川を渡るために幾分下り坂になっており、散策路を戻りながら眺めるとその様子が分かります。
散策路を戻る 1
散策路を戻る 2 散策路を戻る 3
散策路を戻る 4 入り口から最初の陥没した部分、この場所はそれほどひどくはないように見えます。
散策路を戻る 5 閉鎖された旧道入り口です。ここから見る限り極端な陥没は気がつきません。
ユーモラスなカカシ 駐車場サイドのにある建物、以前の分校のような造りと見ました。正面の建物は体育館でしょうか、「ぶなの森 まつるべ館」と書かれた看板が見られます。

入り口にはユーモラスなカカシが二体、様相から判断してご夫妻と見ましたが・・・。

新祭畤大橋の上から・・・

前回現地を訪れたのは2010年9月15日でしたが、この時は仮橋から崩落した祭畤大橋を撮影しています。仮橋の上の方では新祭畤大橋を建設中であり、半分ぐらいまで橋桁が完成していました。今回は、かなり高い場所からの眺めになります。澄み切った青空でもあり、眼下に見える磐井川の斜面と流れ、崩落した道路際の補修された法面がきれいな模様になって見えています。交通量があまりなかったので、橋の上であちこち眺めながら以前の様子を思いだしていました。

祭畤被災地展望の丘」と対岸の災害学習の場である散策路は、子ども達に是非見てもらいたい場所だと思います。地震が多い日本です。実際にどのように地面が変化するのか、この場所は保存状態が良く学習の場としてお勧めします。一関市中心地からちょっと遠いのですが、百聞は一見にしかずの例えがぴったりの場でもあります。夏休みの自由研究には最適ですね・・・。ちょっぴり昔を思いだして書いています。

                                                      (※2012年7月17日 作成)
新祭畤大橋の上から 1
新祭畤大橋の上から 2
新祭畤大橋の上から 3
新祭畤大橋の上から 4
新祭畤大橋の上から 5
新祭畤大橋の上から 6

展望の丘にある案内板より・・・

平成21年(2008)6月14日発生した岩手・宮城内陸地震、被害の様子や復旧の科学的なデータが書かれている看板が沢山あります。その中でも一番心に残ったのが、地震直後に撮影された現場の写真でした。頑丈にも思える橋梁が、折り紙を畳む様に落ちている様子に目を奪われます。

ここでは私が見て分かる内容の看板を掲載してあります。現地に行けばもっと詳細に読み取ることが可能ですが、ここでは画像の掲載のみにしておきます。
祭畤大橋被災の様子
岩手・宮城内陸地震における緊急対策
岩手・宮城地震の詳細説明
国道342号沿いの観光・防災情報
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