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         2012早池峰山・秋の訪れ


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小田越登山口から見上げた山頂と登山道(がれ場)の様子

例年ですと十月中旬を過ぎる頃から岩手各地から紅葉頼りが聞かれますが、今年の異常とも言える酷暑が続いたこともあり、まだまだ平地まで紅葉前線が降りてきません。やっと高山地帯(栗駒山・八幡平)の紅葉が見頃を迎え、平地の紅葉名所でも色づき始めたようです。

10月10日のことですが、快晴と紅葉情報に惹かれ早池峰山登山口まで走りました。紅葉情報に「早池峰山」が見頃と紹介されており、それっとばかりに訪れたほっづぎ親子です。しかし、岳集落を過ぎて河原の坊までの道路、幾分黄ばんだ部分があるのかなと思える程度でがっかりです。

第一の登山口である河原の坊駐車場、そこから見上げた山頂麓が赤くなっている程度でした。その上、東側から雲が流れ込み山頂付近はよく見えません。

トップの画像は、小田越登山口から見上げた山頂と登山道(がれ場)の様子です。驚いたのは登山道(がれ場)画像を拡大すると、移動している登山者の姿が分かることです。学生時代のことですから60年近く前のことですが、北側から登り山頂で雷雨に遭い、雷を下に聞いた記憶が残っています。山頂からの下りは鉄ばしごを降り、がれ場を移動して来ました。今は下から見上げるのがやっとですが、登ってみたい気持ちに駆られます。


早池峰山・・・

早池峰山(はやちねさん)は、岩手県にある標高1917mの山。北上山地の最高峰で日本百名山、新日本百名山、花の百名山、新・花の百名山及び一等三角点百名山に選定されている。六角牛山、石上山と共に「遠野三山」と呼ばれる。山頂は宮古市、遠野市、花巻市の3つの市の境界となっている。

全山が超塩基性岩のかんらん岩や蛇紋岩でできているため、ハヤチネウスユキソウやナンブトラノオ、ナンブイヌナズナ、ナンブトウウチソウなどを代表とする、蛇紋岩地帯の植生であり、非常に狭い地域であるにもかかわらず山域の固有種率が非常に高い。そのため高山植物の好きな人には憧れの山となっている。

ハヤチネウスユキソウなどの高山植物は特別天然記念物に指定されており、本州で唯一アカエゾマツが自生している山であることでも知られている。これらの珍しい植物があるため、早池峰山周辺の1370haは早池峰自然環境保全地域として1980年5月17日に指定を受けた。

山地帯から高山帯にいたる植生の垂直分布がはっきりと見られる点も優れている。このため、この地域内では野生動植物の捕獲や採取、木材の伐採、鉱物や土石の採取が禁止されている。

                                                        (※ウイキペディアより)



河原の坊・・・

花巻市大迫町・岳集落から県道25号線を6.4kmほど進むと、河原の坊登山口(標高1030m)に到着です。ここまでの道路は左側が稗貫川の上流・岳川で、あちこちに滝があり見所が多い場所でもあります。以前のことですが、同じ頃訪れた道路両側は紅葉が終わっており滝の写真を撮影しました。今回はまだ緑が多く、全体が暗くなるので撮影は難しい状態でした。


早池峰山は、北上高地の中央に位置し、早池峰山とその南に対峙する薬師岳を中心とした山々からなっています。

早池峰山と薬師岳の山頂は、ちょくせん距離にして3km程ですが、早池峰山の蛇紋岩に対し、薬師岳は花崗岩から成り、植生も全く異なります。特に早池峰山には、ハヤチネウスユキソウ、ナンブトラノオなどの固有種や稀少類が多く、高山植物の宝庫となっています。

このことから、早池峰山一帯は自然公園法、自然環境保全法、文化財保護法、森林法などにより、保護が図られていますので、ルールを守って自然に親しみましょう。          (※早池峰山案内板より)

河原の坊(正面)コース

河原の坊からコメガモリ沢沿いの直線コースです。急峻で足場が悪いので、下りの場合は特に注意してください。

道路下には駐車場があり、十台ぐらいの車が見られました。他県ナンバーの車もあり、これから登る方、降りてこれた方が見られました。

道路上には「早池峰総合案内所」があります。案内板には、館内には早池峰国定公園の紹介や模型が置かれていますが、宿泊や飲食物の販売は行われていません、と書かれてありました。

山頂と駐車場 1
山頂と駐車場 2 早池峰総合案内所

早池峰登山案内図 1 早池峰登山案内図

河原の坊を基点とした登山路と距離、所要時間の表示が書かれてあります。

ここからの登山路は、上り3:00時間、下り2:30時間、距離2.6km、標高差887mあると言います。

拡大画面では、周囲の詳細がはっきりとします。
早池峰登山案内図 2

河原の坊(正面)コース
河原の坊からコメガモリ沢沿いの直線コースです。急峻で足場が悪いので、下りの場合は特に注意してください。

小田越コース
アオモリトドマツ林を抜けると展望のきく露岩地に出ます。途中、鎖場では鉄梯子をを使って登ります。

縦走コース
距離があるので充分な登山計画が必要です。健脚向き。視界不良のときは迷うことがあるので注意してください。

薬師岳コース
早池峰連山の偉容を一望できるとともに、南方には、六角牛山、五葉山などのパノラマが広がります。

早池峰登山案内図 3 夏から秋にかけて、登山中に熊と遭遇することが多くなります。特にも今年は、平地の市街地にまでエサを求めて出没しているので注意が必要です。

もしも熊に出会ったら!・・・、対処の方法が書かれてあります。一番の対処方法は、熊と遭遇しないことが第一であることが肝心ですね。

それと、環境保全の意味からも携帯トイレの使用が義務と言えます。登山ではありませんが、鍾乳洞に長時間滞在する場合は携帯トイレが必需品になります。

長時間(六時間以上)入洞したことが何回かありますが、汗をかくことから、トイレ(小)を使用したことはありませんでした。

山頂の様子 1 雲の切れ目から見た山頂の様子です。

登山道路は正面から上るのではなく、左側の沢伝いに進み、そこから山頂を目指すようです。
山頂右側の様子 1 山頂から右側に降りた場所、岩場のがれ場が続きます。
山頂右側の様子 2 さらに下った場所。がれ場でない部分が紅葉しており、小田越側になります。
山頂の様子 2 左端の斜面を上り、途中から右に折れる場所が登山道になります。

拡大画面には順路が記された看板が見えると思います。

本当の頂上はさらに上になるようで、稜線からは見えません。
山頂の様子 3 丁度、中央部分に登山道が見えてきます。

拡大画面では、道路脇に白い標識があり、はっきりとコースが分かります。
山頂左側の様子 1 山頂からの稜線を左側に進んだ場所になります。
山頂左側の様子 2 さらに左側に進むと、きれいな沢が見えてきました。

当然ですが、この沢は登山道ではありません。

登山口の様子 1 登山口の様子

河原の坊東側に登山口があります。少しだけですが、岳川源流になる沢まで歩いてみました。私の前には、駐車場で着替えをしていたお二人が前を歩いています。

どんどん進むと下りになり、大きな石がごろごろする河原に出ます。河原に入る手前に、靴の底についているゴミ等をぬぐい去る金網があります。

これは、下界から持ち込んだ種子等を山に持ち込まないためのものと思います。こうして早池峰山の植生を保護する心がけに感心しました。
登山口の様子 2 登山口の様子 3
登山口の様子 4 あちこちに枝に赤い布が巻かれ、迷わないための目印になっています。別の見方をすれば、ここから外には立ち入らないようにと言う配慮かなとも思えます。

コメガモリ沢を経由して三時間、ほとんど垂直に近い登山道と案内板には書かれていました。
登山口の様子 5 沢を渡れば登山道に入ります。私はここで引き返し広場に戻りました。ほぼ源流に近い沢ですが、周囲の沢からの水を集め下流に流れていきます。

最初にも書きましたが、渓流沿いに数カ所の滝があり、紅葉と滝の対比は素晴らしい光景になります。
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