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          胆沢ダム堰堤を歩く


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堰堤中央付近と思われる湖水側に半分がモザイク模様の部分があり、半円形状に組み込まれていました。
胆沢ダム堰堤を歩く・・・

胆沢ダムの管理は、北上川ダム統合管理事務所が引き継ぐ。四月二日には、胆沢区若柳字横岳前山地内に完成した同事務所胆沢ダム管理支所の開所式が行われました。(※新聞報道より)

完成した胆沢ダムですが、今までは工事中でもあり堰堤側にある管理事務所やダム堰堤は立ち入り禁止でした。四月に入り二日には管理事務所の開所式が行われ、一階部分が一般開放されています。併せてダム堰堤への立ち入りも許可されるようになりました。

待ちに待っていた堰堤への立ち入り許可の報を知り、今すぐにでも出かけて見たい衝動に駆られましたが、土日でもあり具体的なことが分からず四月八日に現地を訪れました。今回の訪問は、ダム堰堤上を歩き、そこから見たダムの様子を撮影することが主たるねらいでした。従って、一般公開されている管理事務所の一階部分には立ち入ってはいません。

ダム堰堤のあちこちを見ながら歩き、改めて巨大なダムだなあと思い直しました。奥州市中心地からそれほど遠くない場所に完成した新名所「胆沢ダム」です。ダムを設計した人の力、設計通り造り上げた機械力の素晴らしさを感じていた私です。あえてタイトルを「胆沢ダム堰堤を歩く」とこだわったのは、工事始まりの頃から眺めていた私の願望とでも言いますか、完成したら堰堤を歩けるのだろうかという単純な思いに起因します。

紹介する画像でご覧になれば一目瞭然ですが、普通のアスファルト道路を歩くのと全く同じ感触でなのです。センターラインこそありませんが、幅12mの道路と言えるほどで、堰堤のダム側はすぐ側(下)まで水がきており、遙か遠くには雪に覆われた奥羽山脈の山々が見えています。

しかし、堰堤東側に目をやれば遙か下に見えるマッチ箱ぐらいの車や建物が見えてきます。そこまでごろごろした岩が積み重ねられているを見ると、やっぱり高くて怖い感じになります。あちこちのダムを見ることが多々ありますが、こんな形の堰堤上を歩けるのは胆沢ダムだけではないかと思われます。これもロックフィルダムだけの特徴なのかもしれません。

トップの画像は、堰堤中央付近と思われる湖水側に半分がモザイク模様の部分があり、半円形状に組み込まれていました。近くの街灯ポールにNO.9と書かれてありました。

ここでは歩いて感じた事とその場所から撮影した画像を中心に紹介いたします。



ダムサイト遠望・・・

今まで何回となく画像化してきたおなじみの場所です。変化してきているのは、工事用の建物や車両等が撤去され更地になってきていることです。

ダムサイトのすぐ下に見えている発電所は建設中であり、まだ完成していません。

ダム工事事務所のお話では、可能な限り更地を元の姿に復帰させ、市や個人の所有者に返還するとの事でした。
洪水吐きからの放流・・・

いかにもダムが機能していると思える景観です。実際にはダムの洪水吐きからの放流ではなく、常用洪水吐きゲートと呼ばれる部分からの放流です。

管理事務所付近の様子・・・

やっと完成し一般公開された管理事務所です。正式には北上川ダム統合管理事務所胆沢ダム管理支所ですが、ここでは管理事務所と呼ばせて頂きます。庁舎の前は来客用の駐車場があり、一般見学者の駐車場は東側にあります。白線ラインはまだ雪の中にあり、実際には半分も使えない状態でした。

管理事務所東側から一直線にダム堰堤まで延びる通路があります
管理事務所と駐車場。 管理事務所

四月の初めにつぶ沼までの道路が開放され、トンネルから先まで進むことが出来ます。

今回はつぶ沼までは足を伸ばしてはいません。ねらいは猿岩方面道路ですから、交通止め解除まではしばし時間がかかりそうです。
駐車場からダム堰堤まで伸びる道路です。 駐車場からダム堰堤まで伸びる道路です。4月2日の業務引継により堰堤への通行が可能になりました。

堰堤の総延長は723mですが、南側にある取水口入り口からここまで17本の街灯が立っています。

看板には、ダム見学は9:00から17:00まで、車両進入禁止、徒歩による見学は可能だが危険な行動は慎んで下さい。強風注意等が書かれてあります。

小沢奥州市長の揮毫による奥州湖の文字が刻まれた自然石. 湖名碑

管理事務所前の広場には、小沢奥州市長の揮毫による奥州湖の文字が刻まれた自然石が置かれてあります。
常用洪水吐きゲートと呼ばれる部分からの放流。 常用洪水吐きゲートと呼ばれる部分からの放流です。

現在の貯水位は346mほどですから平常時最高水位345.6mを越えています。

その超えた分の水量がこのゲートから溢れているものと思われます。
想定外の洪水時に余分な水量が溢れて流れ落ちます。

洪水吐き

想定外の洪水時に余分な水量が溢れて流れ落ちます。

ダムの試験湛水時に本当の満水まで水を貯めました。一般公開中には残念ですが間に合いませんでした。

平成25年5月6日に満水まで達し、この洪水吐きからどうどうと水が溢れ出ました。

試験湛水時以外は、ほとんどこの場所から溢れることがないと言います。

洪水吐き水路を見下ろします。 洪水吐き水路を見下ろします。見下ろした場所は湖名碑の置かれてあるフェンスの場所からでした。

迫力ある水路斜面のスロープが見えていません。

この場所の高さは車両等の置かれている場所より100m以上高い場所になります。
洪水吐き水路に架かる橋の真上から見た様子。 洪水吐き水路に架かる橋の真上から見た様子です。

迫力がありますが、撮影している私にはちょっぴり恐怖心が生じます。

流れ落ちる水の音、それほど大きくないのが救いでした。

この部分は橋のフェンスから見下ろしましたが、大人の私はともかく小さい子どもがすり抜けられる間隔です。

子ども連れで見学する時は、絶対に子どもを離してはいけませんし前に出さないことです。
洪水吐き水路真上と胆沢川下流を見下ろした様子。 洪水吐き水路真上と胆沢川下流を見下ろした様子になります。

今まで工事用の建物や道具等が置かれていた場所です。

今後可能な限り現状復帰をし、土地所有者に返還されると言います。
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