水が抜かれた湯田ダム・・・
湯田ダムな巨大なタイムカプセル!?・・、「水中に遺された生活の記憶に思いを馳せて」と題しての書き出しの看板が道の駅壁面に掲げられていました。撮影している時は吟味して読んでいませんが、画像処理をしながら記録されている看板等の文章を吟味しながら読みました。そこには、心に迫る当時の記録が記されていることを改めて発見しました。
今まで何度も湯田ダムの側を通りながら、何故か一度も奥まで立ち入ったことがなっか私です。岩手県のほとんどのダムの場合、堤体上を通れるのかはっきりとは分かりません。車で走ることが主流になっている私の場合、よほどのことが無い限りダム堤体上を徒歩で通過することはありません。
湯田ダム場合、夜間のライトアップに訪れたことがありますが、ダム堤体入り口付近で行き止まりになっていたことから、立ち入り禁止と思い込んでいました。盛岡市郊外の四十四田ダムの場合でも、ダム全体を眺めることは可能ても堤体上を散策することは許可されていなかったと思います。
九月末ごろだったでしょうか、北上市に向かう途中で和賀川の落合を通過する時、北上川水流の色に比べて和賀川の水流がかなり濁っていることに気がついていました。上流地域で大雨が降ったのか位に思って居た頃、新聞紙上にダム水位低下による濁流汚染問題が取り上げられました。
・・・取水口の定期点検のため、水位を下げた湯田ダムから堆積した泥が流失し下流の和賀川の漁業に打撃を与えている。産卵期を迎えているアユやサケが窒息し激減。川底に厚く泥が堆積し産卵が出来ないため、来年以降も影響が続く恐れがある・・・。
泥の流出がそれ程深刻な問題になった居るとは知らなかった私です。十月中旬に訪れた錦秋湖上流にある貯砂ダムですが、貯砂ダム下流の川底が干上がり僅かな流れになっていた錦秋湖でした。今回は湯田ダムの川底を撮影し、可能であればかつての生活の跡が確認できることを期待し出かけたのが十一月中旬のことでした。
トップの画像は、道の駅「錦秋湖」の壁面に掲げられていた看板からの切り出しです。湯田ダムな巨大なタイムカプセル!?・・、「水中に遺された生活の記憶に思いを馳せて」の書き出しが心に迫りました。
ここでは、堤体上から見た湯田ダム周辺の様子を中心に、可能な限りかつての生活の跡を探る目で湖底の様子を紹介いたします。
湯田ダム・・・
所在地:岩手県和賀郡西和賀町杉名畑、ダム湖:錦秋湖(ダム湖百選)。
ダム型式:重力式アーチダム、堤高:89.5 m、堤頂長:265.0 m、利用目的:洪水調節・不特定利水・発電。
湯田ダムは岩手県和賀郡西和賀町(旧・湯田町)、一級河川・北上川水系和賀川に建設されたダムである。国土交通省東北地方整備局が管理する特定多目的ダムで、北上特定地域総合開発計画に基づき計画された「北上川五大ダム」の第三番手として計画・建設された。
堤高89.5メートル、型式は全国に十二基しか存在しない重力式アーチダムで、東北地方では唯一の存在である。水没住民との補償交渉が難航した初期事例としても知られている。ダム湖は錦秋湖(きんしゅうこ)と呼ばれ、北上川水系では田瀬湖に次ぐ大規模な人造湖であり、観光地でもある。
(※ウイキペディアより)
(2014.12.24 作成) |