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展望台から俯瞰する・・・

暗い杉木立道路を抜けると、目の前にスイレンが咲き誇る溜め池が姿を現します。溜め池に落ちないようにと言う配慮からロープが張られてあります。溜め池の南端には、棚田の様子を俯瞰するために設置された頑丈な木製の台があります。周囲が咲き誇ろるアジサイの中から、遙か向こうの棚田を見下ろすことが出来ます。

ここでは、展望台の高さから見下ろした棚田の様子を斜面の上から切り取って紹介してみました。おおよその位置関係になる事をご了承ください。
展望台から 1 展望台・・・
咲き誇るアジサイの花よりも高い位置に木で造られた展望台があります。

展望台が無いとした場合、アジサイの高さがありますので手前の部分が見えなくなります。

台の一番前まで行き、ここから俯瞰した様子は見事なものです。
展望台から 2 棚田上の方を望む。上の方の田んぼは生産調整のために牧草地になっています。

かかしの見える場所の上のあたりになります。
展望台から 3 かかしより下の方を望む。色んな形の田んぼが見えています。

ここまで維持管理をされている金山さん一族の苦労が忍ばれます。

田植えする場合、仮に機械が入るとしたら、ごく一部分の田んぼにしか使えません。

線引きをし、そこにていねいに 手植えをしているはずです。
展望台から 4 正面に見える家が金山さんの家です。

田んぼの地形を崩さず色んな形の田んぼが見られます。

それにしてもきれいに植えられています。

展望台から 5 見る立場の私は色んな感想を持ちますが、耕作される方にとっては失礼な言い分になるかも知れません。

資料によりますと、・・圃場条件の悪さや耕作者の高齢化からこの景観を維持していくことは困難な状況になって来ている。

金山棚田を守る会では食を考えると共に、この棚田を地域の宝として守る活動に取り組んでいる・・。

畦畔から 1・・・

ここからは、展望台の脇から田んぼ畦畔に降りてみました。全体の位置関係は、展望台から上の方になります。田んぼに利用している場所も狭くなり、以前は田んぼであった場所が生産調整区域になっています。現場に立てられている表示札には、作付け品種が永年性牧草となりクローバが多数見られていました。

また自然草原に近い様相をなし、背丈こそ短いのですがアヤメがいくらか自生していました。このような植生に変化してくると、以前の稲作用の田んぼに復元するのはかなり困難になると言います。
棚田斜面上の方から 1
棚田斜面上の方から 2
棚田斜面上の方から 3
棚田斜面上の方から 4
棚田斜面上の方から 5
棚田斜面上の方から 6

畦畔から 2・・・

画面正面にアジサイの茂みが見えていますが、アジサイの左端に展望台があり、この場所から下にある田んぼに降りることが出来ました。丁度「かかし」のある場所ですが、全体の位置から言えば田んぼがある傾斜面の少し上からふもとまでの様子を俯瞰した位置関係になります。

この場所からは全体の方向に田んぼが広がり、面積も様々であり地形を変更せずに田んぼに利用しています。実際の面積がどれほどあるのか分かりませんが、一番小さいもので畳二枚という表記には驚きました。畦畔の形も様々であり面積が変化するのは当然です。

傾斜を降りれば戻ってくるのが大変です。下に見えている家の方までは行きませんでしたから・・。
棚田斜面下の方 1
棚田斜面下の方 2
棚田斜面下の方 3
棚田斜面下の方 4
棚田斜面下の方 5
棚田斜面下の方 6

水利管理の様子 1 水利管理の様子・・・

平地の田んぼの管理とは違い、最大の難点は水利管理をどうするかにかかっています。現場に書かれている田んぼの現状には、水源は、沢水・天水・溜池であり、上の段から下の段に水が落とされる田越灌漑が行われている・・と書かれてあります。

この自然水路は、上の田んぼから狭い堰を経由して下の田んぼに水が引かれるものです。
水利管理の様子 2 上の方からパイプラインで水を引き、途中で分岐して田んぼに引いている場合。また、上の方に大量の水を管理できる水利があり、必要な時期に水を引くことが可能な水路による場合。

ここでは二系統の水利管理があるようでした。
水利管理の様子 3 水利管理の様子 4
水利管理の様子 5

記載されている資料によると、現在は四反二畝(四十二アール)の中に百数枚の田を数える・・とありますが、実際の面積はそれ以上あり、生産調整で耕作が出来ない田んぼもあるようです。

この表示には、生産調整実施水田が500平方メートルとなっていました。本来であれば、この地も耕作可能な田んぼであった事が分かります。


路肩で見かけたホタルブクロ
おわりに・・・

看板にも画像がありましたが、金山棚田の四季折々の姿を撮影したいなと思いました。家からそれ程遠くはありませんので、天候の様子を見て出かけたいものです。

撮影が終わり、山道を下って駐車場まで戻る途中にきれいなホタルブクロの花が咲いていました。思わず手折りたくなる衝動に駆られますが、野生の花はその場にあってこそ生きてくるものであり、持ち帰っていけたにしても素晴らしさは再現できません。

子どもの頃、花をとって遊んだことを想い出しながら現場を離れてきました。
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