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       北上市展勝地・早春の桜吹雪


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雪の中の北上夜曲の碑
展勝地・早春の桜吹雪・・・

春のお空の予報では15センチの積雪があるとのこと。2月末日の事ですが、朝起きてみたら予報通りに湿った雪が積もっていました。家の周囲の木々の枝には、びっしりと雪がくっつき一面真っ白な風景に逆戻りです。

ひょいと思いついたのが、お隣北上市展勝地の桜並木です。うまくすると誰も走っていない桜並木の道路と、その上に垂れ下がる桜の木の枝に一面の雪が見られるはずです。名付けて「一足早い桜吹雪」としゃれ込んでみました。現地に入り、あれれ思いは同じだなあとちょっぴりがっかりしました。車で北上市方面から走ってきている方が居りました。本物の桜前線到着はまだまだ先のことですが、雪の桜吹雪はこれから先にもまだありそうです。

逃げ去る月の二月も終わり、間もなく三月中旬を迎えます。三月も去る月の例えもありますので、あれれと言う間に過ぎ去ります。

ここでは、桜並木の積雪と枝にくっついた雪を桜吹雪としゃれ込んでの紹介です。ついでですから、敷地内にある北上夜曲の碑、江刺地区に豊穣の用水を供給する立花頭首工の雪景色を並べてみました。現在は雪の様子等は一切無く、日に日に春めく日を迎えています。

トップの画像は、雪に埋もれた北上夜曲の碑です。あちこちに北上夜曲発祥の地と喧伝されていますが、私は北上なのかなあと信じています。

                                                      2016.03.13 作成



展勝地前道路 1

展勝地前道路・・・

江刺地区に通じる県道14号です。この場所は東側の山陰にあり、雪の量も多く溶けにくいので気をつけないと怖い場所です。

たまたま20センチほどの積雪があり、岩手県の大型除雪グレーダーが目の前を通過するところでした。

みちのく民俗村の入り口ですが、冬期間は休館中の看板が出ていました。

展勝地前道路 2 大型グレーダーの除雪は威力がありますが、後続車は追い越し等が出来間線からずらりと繋がって走ります。

六輪全部にチェーンを捲きまたたく間にきれいな道路になりました。
展勝地前道路 3 展勝地前道路 4


北上夜曲の碑・・・

甘くせつない青春の愛唱歌「北上夜曲」は、昭和16年2月、まさに軍歌行進曲全盛の中で生まれました。口から口へと密かに歌い継がれて、昭和 30年代の中頃には、全国の歌声喫茶で大いに唄われたといいます。

北上夜曲は、当時18歳の「菊地 規(きくち のりみ)」が作詞、当時17歳の「安藤 睦夫(あんどう むつお)」が作曲したものです。しかし、口伝いで広 まったために、流行を続けながらも作者が分からず、作者不明という事実がますますこの歌を神秘的なものにしたのでした。

昭和36年になってから作者が名乗り出て、この歌が暗い時代に10代の手によって作られていたという話題はセンセーションを巻き起こしました。レコード会社6社から22種類のレコードが発売され、映画も制作されています。

また、2011年まで北上夜曲歌唱コンクール全国大会が開催され、この曲を愛するファンが全国各地から集まり、ソロ、コーラスの2部門で歌唱力を競い合いました。

●北上夜曲碑

この歌碑は昭和49年に建立され、昭和57年に現在の場所(展勝地レストハウス南側)へ移転しました。全国でも珍しいと言われている作者直筆による歌詞と五線譜が刻まれています。       
                                                          (※北上市HPより)


雪の中の北上夜曲の碑、階段を上りましたが足跡は私だけのものでした。今まで何回もこの場所へ行きましたが、あまり詳しく見ていないことに気がつきました。これではいけませんね。暖かくなったら出直してじっくりと眺めなくては・・。

ってんしょうちと刈り込まれた植木文字 崖斜面の植木を「てんしょうち」と刈り込んである植木文字です。多分サツキだと思いましたが、時期が来れば可憐な花が彩りを見せてくれます。

下の広場は駐車場ですが、時間が早かったことと雪のせいでほとんど見られませんでした。
北上夜曲の碑 1

立て札がありました。たまたま撮影していたら、白鳥の鳴き声がしたので上を見上げたら、北の空へ向かう白鳥十二羽を発見。思わず見上げシャッターを押していました。

下の画像は、北上夜曲石碑と背景のおいらん松(大きな松の方)の様子です。

北上夜曲の碑 2 北上夜曲の碑 3
北上夜曲の碑 4

作詞者の筆による歌詞に、作曲者自筆の楽譜が付せられた珍しい碑で、ボタンを押すと曲が流れる仕掛けになっています。なお、北上市では「北上夜曲歌唱コンクール全国大会」も開催しています。(2011年で終了とのこと)

場所:展勝地レストハウス脇 1974(昭和49)年 北上市、北上観光協会建立
                 (※きたかみ魅力辞典より)

下の画像は、藩政時代の船便名残の松の説明板とおいらん松に見立てた松の木です。

おいらん松説明板 石碑とおいらん松


北上川立花頭首工・・・

県内唯一北上川から自然流下により、かんがいする頭首工で、江刺平野の水田を潤しています。

大正2年北上川の大洪水で頭首工が壊滅的被害を受け、同4年改修と江刺平野開発のため江刺耕地整理組合を設立、頭首工を河床高のある上流の和賀郡立花に着工、大正9年に完工して安定した用水の供給ができるようになった。

昭和5年には江刺平野南東部に江刺中央耕地整理組合が設立され、北上川用水を広瀬川でサイフォン流下とし、更に人首川を通して灌漑した。

昭和16年には愛宕耕地整理組合の設立、同27年下門岡土地改良区が設立された。同27年にそれぞれ耕地整理組合から土地改良区と組織変更され、同30年代から40年始めにかけて全てが合併して江刺土地改良区となった。昭和44年から県営かんがい排水事業を実施し、幹線用排水路・排水機場等を整備した。平成に入り、頭首工の完工、大区画圃場整備の実施、用水のパイプライン自動化等により、安定した用水供給はもとより、水田農業のコスト削減や汎用化を図っている。
                                                (※江刺猿ヶ石土地改良区HPより)


展勝地の一角から取水された幹線水路は今でこそ暗渠施設になっていますが、現在の頭首工が完成するまでは道路下の深い場所に幹線水路があり間違って落ち込んだら助かることが出来ない程怖い場所でした。子どもの頃、立花から稲瀬の家まで自転車で何度も通っていましたが、祖父からは厳重に注意されていました。「あの場所は地獄の一丁目だから気をつけろ!!」と、その都度注意されたことを思い出します。

立花頭首工 1 散策路のあるしゃれた建物風の頭首工(取水口)です。
立花頭首工 2 手前中央に水門(三連)が見えています。

散策路を川縁に進むと、奥羽山系から流れてくる和賀川が見えてきます。

下の画像左側は、和賀川にかかる東北新幹線の鉄橋です。右側の画像は、北上駅前のホテルと新幹線駅舎の方向です。

立花頭首工付近の北上川 1 立花頭首工付近の北上川 2
「奥羽の霊峰」レリーフ岩 1 北上夜曲の碑から少し下った場所に、「奥羽の霊峰」と題したレリーフが大きな岩石に埋め込まれています。この場所からの展望は素晴らしく、レリーフに描かれた山々と併せて実際の風景を対比させればおもしろいと思います。
「奥羽の霊峰」レリーフ岩 2 レリーフの絵は、私が中学生当時の美術教師である藤原八弥先生の手によるものでした。

側でよく見ると、南端の栗駒山(須川岳)から北上し北上市から一番高い山に見える経塚山、そして更に北上し仙人の窓と呼ばれる山肌のくぼんだ場所、錦秋湖はとつながります。

この文章を書きながら、じっくりと側で眺めて対比させないといけないなあと思いました。


桜並木・・・

北上市立公園展勝地は、岩手県北上市にある都市公園。

北上川沿岸にある公園で、桜の名所として知られる。この桜は1920年(大正9年)に行われた桜の植栽事業で植えられたもので、現在、敷地約2万9,300平方メートルに、約1万本の桜と10万株のツツジがある。1990年(平成2年)、日本さくらの会より日本さくら名所100選に認定され、青森県の弘前、秋田県の角館(カクノダテ)と並んで「みちのく三大桜名所」のひとつに数えられている。樹齢80年以上のソメイヨシノが約2kmにわたって桜並木になっている。

                                                        (※ウイキペディアより)


北上市展勝地は、中学生から大学生当時まで育った立花の思い出深い地域であり、大学生時代に時生物学を専攻し昆虫採集に夢中になった場所でもあります。自然が豊富であり、生きた実際の学習が出来たものと思っています。今でも春になると山道を通りながら、ヒメギフチョウを探したり、ウスバサイシンの葉をひっくり返してヒメギフチョウの卵を探すのがくせになっています。

数は減っていますが、探せば見つかるものです。

展勝地桜並木 1 桜並木に南側から入りました。誰も訪れていないと思いましたが、同じ事を思う方が居るようで車を止めて雪景色を撮影していました。

梢の方まで見上げた様子ですが、かなりの雪が積もり枯れ木に花の様相でした。
展勝地桜並木 2

アングルを道路上に置き、古木の様子をのぞいてみました。ソメイヨシノは長寿では無いので、あちこち枯れ木になっているのが気になりました。

下の画像左側は珊瑚橋近くの場所ですが、それ以上進むのはやめました。拡大画像にすると、右端には橋の一部が見えています。

右側の画像は、戻りながらレストハウスの方向を眺めた様子です。わだちが四本ありますが、一本は来る時に私の車がつけたものです。

展勝地桜並木 3 展勝地桜並木 4
梢の先の雪化粧 1 春の桜吹雪としゃれ込んだ梢の先に着いた雪化粧です。風が吹いていないので、枝の先までがっちりと積もっています。気温が上がったり、風が少しでも吹きますとあっという間に吹き飛びます。

背景の青空に映えてきれいな瞬間でした。飛び散る瞬間は、まさに桜吹雪になります。
梢の先の雪化粧 2 梢の先の雪化粧 3
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