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      2017胆沢ダム洪水吐き融雪放流


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旧穴山堰(武兵衛穴出口)前の川原から見た洪水吐き水路の様子。
2017胆沢ダム洪水吐き融雪放流・・・

4月10日頃から胆沢ダムの洪水吐き水路で、今年の融雪による水位上昇により越流現象が見られています。ダム堰堤北側にある水路は、平常は水が流れ出している事はありません。大型台風等による降水でダムの水位が上昇し、平常の貯水限度を超す流量があった場合、自然と流れ出す設計になっているようです。

春の訪れと共に気温が上がり、奥羽山脈に積もった雪が融け出しダムに流れ込みます。雪解け水は古来から人々の生活を支え、米作りを始めとする農作業に欠かせない貴重な資源でした。

早速でしたが、4月15日胆沢ダム堰堤下まで走り間近で見る放流の様子を色々な角度から撮影しました。洪水吐きの下で流れを見ていた私は、実際のダム湖面の様子が分からなかったのでダム堰堤まで出かけて見ました。

五月上旬まではこの流れが見られると言います。流れ落ちる水の模様、見ていて飽きないくらいに変化しています。水模様のカーテンとも言える変化に、記録するコマ数が増えていました。

トップの画像は、旧穴山堰(武兵衛穴出口)前の川原から見た洪水吐き水路の様子です。それ程の水量が無いようにも見えていますが、ここから下流にある急流で昨年は国体カヌー競技が行われました。

                                                       2017.04.28 作成


馬留広場脇の駐車場付近から・・・


最初にダム堰堤まで出かけ、実際に洪水吐きから越流する様子を撮影するのが順序でしょうが、私は堰堤下の放水路から見上げながら堰堤洪水吐きまで追いかけて見ました。

4月28日現在のダム貯水量データは、平常時最高水位が345.6mに対し貯水量が348.8mですから、3m程水位が高いことになり越流していきます。ダム堰堤現場にある洪水吐き水路で見る限り、3m程の水位上昇には見えないのです。それだけ巨大なダムという事になります。
馬留広場脇の駐車場付近 1

駐車場の端には山サクラでしょうか、一本の桜の木が立っています。

まだ開花するには早いなあと思いましたが、四月末ならば開花していると思います。

白く輝く洪水吐き水路と満開の桜の対比、散らないうちに再度訪れて撮影しなくては・・。

馬留広場脇の駐車場付近 2 下に降りる道路を拡大してみました。

武兵衛穴出口の撮影で何回か訪れている場所です。
馬留広場脇の駐車場付近 3 場所を移動し急カーブの場所まで進んでみました。

タイヤのスリップ跡は、猛スピードで走り抜ける車が付けた痕です。
馬留広場脇の駐車場付近 4 更に斜面を下り道路が交差する場所まで出てみました。

武兵衛穴出口は左側にあります。中央に小さな看板がありますが、武兵衛穴出口と書かれています。


武兵衛穴出口付近 1 武兵衛穴出口付近・・・

ここから見る洪水吐きの様子は一番迫力があります。

同じような場面ですが、流れ落ちる水流が醸し出す水の模様と言いますか、かなり撮影した画像の中から中から変化に富んだ場面を並べてみました。
武兵衛穴出口付近 2 武兵衛穴出口付近 3

武兵衛穴出口下の河原 1 武兵衛穴出口下の河原・・・

武兵衛穴出口の付近に、上流から流れ落ちる狭い急流があり下の流れに合流していました。もしかすると、馬留広場からの水路なのかも知れません。

ここからしばらくの間洪水吐きの流れを見ていました。
武兵衛穴出口下の河原 2 武兵衛穴出口下の河原 3

カヌーレースの場所 1 更に下流へ・・・

洪水吐き水路からの水流は下流にある止めで水位が上がり、ここから大きな四本の鉄管から下がれ出します。

この急流が、昨年行われたカヌー競技場コースになりました。現在は雪解け水のため水位が上昇し、かなり広い範囲が潅水しています。

今年も各種大会が行われると思いますが、それまでには水位が調節されるものと思います。
カヌーレースの場所 2 ここはカヌー競技の行われた実際の場所になります。右側の河川敷は完全に水が上がっていますが、大会当日は満席の観覧席でした。

私も流れの手前の方の河川敷で撮影していました。左側の画像奥の潅水部分には鉄骨の観覧席が設けられ、大勢の人が声援を送っていました。
カヌーレースの場所 3 カヌーレースの場所 4
カヌーレースの場所 5

対岸に渡る橋ですが、大会当日はこの場所での応援等は禁止されていました。

下の画像は最後の急流部分であり、かなりこの場所で転覆等の場面がありました。そのための専任のレス救隊が身体にロープを巻いて待機していました。

流れが穏やかになった付近がゴールでした。

カヌーレースの場所 6 カヌーレースの場所 7


ダム堰堤にて・・・

最後はやっぱりダム堰堤の洪水吐きの様子です。堰堤下で見ていた時は、かなりの水流があったので洪水吐きの様子が気になっていました。奥羽山脈の雪解け水は胆沢川の上流から運ばれ、胆沢ダムに貯まる仕組みになっています。膨大な雪解け水が胆沢ダム水面の上昇をもたらします。もちろんですが、肉眼で上昇しているのが分かるくらいならば巨大台風の豪雨しか考えられません。

ここではダム堰堤から見た様子の画像を並べてみました。
ダム堰堤にて 1 自然石に刻印された奥州湖の文字です。このフェンスの下に洪水吐き水路があります。
ダム堰堤にて 2 先ほどまで堰堤の下で撮影していた場所が一望です。三コマ目に進むに従ってズーム倍率を大きくしています。

洪水吐きのスロープの延長がどの位あるのか不明ですが、流れ落ちる水量はかなりあると思います。
ダム堰堤にて 3 ダム堰堤にて 4
ダム堰堤にて 5 洪水吐き水路全景です。正面にある二本の水路出口の片方から水が流れ出ています。

私が期待していたのは、水路左側の部分から溢れて流れ落ちる様子を想像していました。ここからの越流は、ダム設計の貯水最大量のテストの時に見られたのですが、座年ですが私は見ていません。私が見たのは、上部から1m程下の部分まで水が貯まっていた時でした。

片方の水路から流れ出ると、ハート形になる水の模様が面白いなあと見とれていました。
ダム堰堤にて 6 ダム堰堤にて 7
ダム堰堤にて 8 洪水吐き堰堤の外側の様子です。もっと雪解け水が多くなれば、右端の部分の陸地も水面下になります。

それにしても広いダムの湖面です。
ダム堰堤にて 9 中央部の三角の山が猿岩のあるダムのシンボルです。
ダム堰堤にて 10 今回はダム堰堤を歩きませんでした。下にいた時は気にならなかった風の強さです。気をつけないと帽子を飛ばされそうな風力でした。

正面には眺望台の部分が見えています。まだここまでは立ち入りが許可になっていません。この場所は何度登っても飽きない場所であり、ダム堰堤が一望出来ますので人気スポットです。

誰もいない堰堤上部の通路です。
おわりに・・・

ダム堰堤通路中央から見た様子です。海抜364mの高さにある堰堤上部は、川底から132mの場所にあります。堰堤部分の距離が723mありますが、半分ぐらいのところで立ち入り禁止の表示とフェンスが立てられています。何回かその場所まで歩いたことがありますが、風の無い時しか進む気になれません。

建設初期から工事の進捗状況を見て撮影してきた私は、今でもふらっと訪れたくなる魅力のある胆沢ダムです。こんなにも大きなダム工事を進めてきた人の力と機械力、昔の人力にしか頼れない時代には考えられない建造物です。何故こんなにも惹かれる胆沢ダムなのか、自分でもよく説明が出来ません。

誰もいない堰堤上部の通路、撮影アングルを地上すれすれにしての撮影でした。
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