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          キンモクセイの開花


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キンモクセイの開花・・・

我が家の庭にキンモクセイが植えられたのは、およそ一年前の十月のことでした。それまでは名前は知ってはいたものの、どのような木であるとか、花がどのように咲くのかは知らなかった私です。

近くにある林木育種場で開催された秋のイベントで、たまたま目に入ったのがキンモクセイです。植木業者の出店がいくつかあり、キンモクセイの札があったもののすでに売れていました。そのやりとりをしていた矢先、後ろで私達の話を聞いていた別の業者が「うちにもありますよ」と声を掛けられました。1m程ある木でしたが、花の時期が終わり散ったので安くするからとの声についつい買い求めました。

やっとの思いで手に入れたキンモクセイ、冬越しが気になりましたが囲いをしっかりとして積雪から守りました。秋口まで新芽が出る気配も無く、失敗したのかなと思いこんでいました。九月中頃から葉の付け根に新芽のようなものがつき始め、やれやれの経過でした。

トップの画像は、9月27日の様子からのものです。花が七個ほど咲き出し、ぱっと十文字に開いた様子です。


キンモクセイ(金木犀)・・・

キンモクセイはモクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹で、モクセイ(ギンモクセイ)の変種。中国では、正しくは丹桂がこれに当たるが、一般には桂花の名で呼ばれることがある。しかし、桂花は木?属におけるひとつの種名であり、金桂(ウスギモクセイ)、銀桂(ギンモクセイ)などを含む全ての亜種・変種・品種を総括するものである。

秋に小さいオレンジ色の花を無数に咲かせる。雌雄異株であるが、日本では雄株しか入っていないので結実しない。雄しべが2本と不完全な雌しべを持つ。花は芳香を放つ。芳香はギンモクセイよりも強い。

中国南部原産で、日本には江戸時代に渡来した。主に庭木として観賞用に植えられている。花冠は白ワインに漬けたり(桂花陳酒)、茶に混ぜて桂花茶と呼ばれる花茶にしたり、蜜煮にして桂花醤と呼ばれる香味料に仕立てたりする。

キンモクセイの花は甘めでしっかりした強い香りであることから、日本において汲み取り式便所が主流で悪臭を発するものが多かった時期には、その近くに植えられることもあった。その要因から、香りがトイレの芳香剤として1970年代初頭から1990年代前半まで主流で利用されていたため、一部年齢層においてはトイレを連想させることがある。秋の季語である。
                                                        ※(ウイキペディアより)


                                                       2015.09.30 作成



9月22日の様子 1 9月22日の様子・・・

やっと花のつぼみが確認できるようになりました。大きさはせいぜい3ミリほどであり、マクロレンズで拡大接写をしない限り肉眼では様子が分かりません。

撮影していて気がつきましたが、葉っぱの裏に小さなクモがぶら下がっていました。最初は気にもならなかったのですが、拡大してみてあれれとなりました。何と大きな目が確認できたのです。
9月22日の様子 2 9月22日の様子 3

クモに対しての思い込みメモより・・・

「花咲く所には虫が来る」・・・、虫の来る場所にはクモが巣を張って待ち構えている。中には巣を張らないで、大きな目(この場合は単眼)を動かして虫の来るのを待つ。こんな大きな目、あたかもフクロウを思わせるでっかい目、どの様な機能があるかは知らないが怖い。クモについての新しい発見である。

巣を張らないクモは、虫の飛来を目で見るなり、羽音を確認するなりして、身体全体で感じるものだろう。身体も周囲の植物と同じ色、花のにおいに惹かれて飛来したが最後、そこには地獄が待っている。生き物の食うものと食われるものとの食物連鎖であり、不思議な現象ではない。こんなことを思うと、人間はうまい条件の中で生かされているんだなあと思ってしまう。

もちろんであるが、こんな怖い人食いクモが居たら逃げるしかない。たとえ逃げおおせても、いずれかはキャッチされ食われるのであるが・・・。「花咲く所に虫が来て、虫の来る場所には必ずクモが居る。これは厳粛な自然の摂理である」、人間って良いなあ。

ここではクモの姿を目の位置の違いによって切り出してみました。かなり小さな部分からの拡大画像ですので、ピントが甘くなるのは仕方ありません。使用レンズは望遠マクロでした。

クモとつぼみ 1 真正面に大きな目があり、あたかも顔を思わせます。それにしても単眼の配置がうまく出来ています。

クモの身体の大きさは、キンモクセイのつぼみの大きさと対比させるとクモは小さい存在になります。
クモとつぼみ 2 たまたまでしたが、クモが横を見ている状態の画像がありました。

大きな目玉が飛び出して見えています。
クモの拡大・・・

ここでは大きな単眼を強調し、キンモクセイのつぼみと対比させて切り出してみました。クモの習性を色々調べると、単眼の構成があたかも他の動物のごとく機能して居るように見えますが、光の耗弱のみであり私達と同じような像としての確認では無いようです。それにしても、私にとっても新しい発見であり興味が深まりました。

拡大切り出しなので大きく見えていますが、花のつぼみと同じほどの大きさですから胴体だけでは3ミリほどの大きさです。少々ピントが甘いのは仕方ありませんが、何とか大きな単眼の並びが確認できます。
クモの拡大 1 クモの拡大 2


9月27日の様子 1 9月27日の様子・・・

やっと木全体の花が開花し、独特の香りが庭一杯に広がっています。一ヵ所に何個の花が付いているかは確認していませんが、花の多少は様々でした。

ネット資料から調べてみると、日本に入ってきたのは全て雄花だけであり、全て挿し木で増やしてきたと言います。
9月27日の様子 2 逆光に輝く葉の葉脈がきれいでした。満開の花びらは十文字状になります。
9月27日の様子 3 60ミリマクロレンズぎりぎりの接写です。これ以上の接写はレンズ単体では無理であり、以前利用した接写リング等が無ければ無理でしたし、数個の花が並んだ場合全体にピントを合わせるのはほぼ無理でした。
9月27日の様子 4 9月27日の様子 5
9月27日の様子 6 無理だと分かっていても、何とか拡大接写を試みました。
ネット資料には、雌雄異株であるが、日本では雄株しか入っていないので結実しない。雄しべが2本と不完全な雌しべを持つ・・と書かれてあります。

花の中央部に突起部分が二個、これがおしべなのでしょう。開花直後ですから、おしべ特有の花粉はまだ見えていません。


9月28日の様子 1 9月28日の様子・・・

天気が良かったのですが、かなりの強風の日になりました。風の息を気にしながらの撮影は大変です。

昨日とは違い方向を変化させての撮影です。昨日とはっきり違ってきたのは、十字型の花びらに丸みが出てきたことと、雄しべの突起に花粉が付き始めたことです。
9月28日の様子 2 9月28日の様子 3
9月28日の様子 4 花が付いた場所から何個の花が出ているのでしょうか、かなりの花が咲き乱れているという表現がぴったりです。

花一つ一つをよく見ると、開花当初の昨日よりも花びらの広がりが丸みを帯びてきたことです。
9月28日の様子 5 9月28日の様子 6

キンモクセイの花一個の切り出し
キンモクセイの花一個の切り出しから・・・

開花してから五日目の10月1日、庭先に咲き誇っていたキンモクセイの花、心なしか色があせて臭いも減ってきた感じがします。しかし、雄花ですから雄しべが成長すると先端部に花粉があふれ、花びらの上に落ちていました。残念ですが、受け手となる雌花の株が無いことには受粉して結実はしません。

資料によると、遙かの昔に中国から渡来したものだと言います。雄株があれば必ず雌株があるはずです。どこかにないものでしょうか・・・。したがってキンモクセイの増やし方は挿し木しか無かったようです。日本全国にあるキンモクセイ、由来をたどればたった一本の木であったのかもしれません。遙か昔の良き話しでした。

剪定して切り落とした枝を挿し木にして増やしてみたいなと思います。ネット資料によると、剪定した部分に来年の花芽が付くそうですから試してみなくては。
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