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        鉄塔解体・想い出を馳せて


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鉄塔解体・想い出を馳せて・・・

庭先に自立鉄塔を建立し、46年間使用してきたアマチュア無線用鉄塔を12月末に解体しました。本来であれば昨年度に作業を行う予定でしたが、解体業者の都合等で延び延びになり12月20日朝の作業になりました。狭い庭先に中型のクレーン車が入り、15mの自立鉄塔を上から吊しだるま落としの手法で切断し、半分ぐらいからは宅道に倒しての作業になりました。

作業はたったの1時間ほどで終了しましたが、思えば私の人生の一つの区切りでもあります。少し淋しくもなりますが、趣味と言うよりも道楽に近いアマチュア無線活動への区切りでもあり、「有り難う」の気持ちをこめて見送りました。

トップの画像は、自立鉄塔の基礎部分から電動カッターで切断する様子です。電動カッターの切れ味が良く、ものすごい火花が飛び散りました。
                                                       2020.02.03 作成


アマチュア無線活動を志す人々にとって、自家用鉄塔を立てることは憧れに近いものがあります。かく言う私も、沿岸部での学校勤務を最後に、内陸部の学校に転勤した所から本格的な活動が始まりました。たまたま住まいする家が広い農家の敷地にありましたので、背の高い杉の木等が豊富でありアンテナ線を貼るのに不便はありませんでした。

その後半年ほど経過した頃、自立鉄塔とそこで回転させる八木アンテナが欲しくなりタワーキットを買い求めました。鉄塔組み立ては、埋め込む基礎部分の穴掘り等はほとんど自力で作業をし、ミキサー車で生コンを購入し、家族総出での手伝いをもらい建てた鉄塔です。家族と言っても息子や娘は6歳以下ですから、ほとんど下で引き上げてくれたのは家内の力でした。滑車はダブル滑車を使用し、いくらかでも引く力を弱めての作業でした。

庭先のクレーン車 1 庭先のクレーン車・・・

狭い庭先に中型のクレーン車が入り、車体を安定するために両側に脚を伸ばして固定されます。15mの鉄塔を解体するためには、上からワイヤー等で吊り下げ下から切り落としていきます。

クレーン車のアームは20m程上まで伸ばされ、ロープで吊り下げて固定されます。中型とのことですが、アームを伸ばしたらどこまで伸びるのでしょうか。オペレーターのお話しですと、50m、100mまでありますよとのこと。
庭先のクレーン車 2 側で見ているとそれ程高いとは思えないのですが、鉄塔の先端部まで15mありますので、それ以上の高さからロープで吊り下げ固定されていました。
庭先のクレーン車 3 鉄塔一段の長さが2.5m程ですから、20m以上の高さから吊り下げていることになります。それにしても、クレーーん車のアームの長さには驚きます。
庭先のクレーン車 4 がっちりと固定された基礎部分、車輪が浮いて固定されます。後ろから見た様子。
庭先のクレーン車 5 右側と運転席の様子から。アスファルトの部分ですからめり込みませんが、軟らかい土の部分ですとめり込んで下手すると傾きます。
庭先のクレーン車 6

ロープで固定されている状態を後ろから眺めました。広角レンズの関係で歪んで見えます。

下の画像左は、クレーン車のアームとタワーの様子。右側は鉄塔先端部を吊している布ロープの様子です。

鉄塔最上部まで上って作業している様子を見逃しました。若い頃の私は、15m鉄塔の先端部まで上りアンテナ等を組み立てていました。今思うと夢のようです。

15m上空は左右にゆらゆらと揺れ動きます。これに慣れないと高所作業は出来ません。我ながら良くやりました。

庭先のクレーン車 7 庭先のクレーン車 8

本体タワー切断 1

本体タワー切断・・・

電動カッターを使用しての切断です。一番慎重にしなければならない部分は、ベテランの作業員の手による作業です。基礎部分の切断は、太いパイプが3本、細い斜め部分のパイプが3本の都合6本になりました。

電動カッターは良く切れるので、またたく間に切断していきます。

本体タワー切断 2 本体タワー切断 3
本体タワー切断 4 こんな案配で切断する時には凄い火花が出てきます。六ヵ所ですからまたたく間に切断です。

その間クレー車で吊り下げていますので、前後の動きがあるかもしれませんがびくともしません。
本体タワー切断 5 最後の太いパイプの一部を残して全部切り取りました。
本体タワー切断 6 クレーン車のオペレーターが慎重に切れ案配を見ています。ここからは慎重に切れ込みを入れていきます。左右に動かないようにロープで引いて支えていました。

カッターの切れ込みは少しずつ切っていきます。火花の出方が少ないので分かります。やっと切り取り作業は終了しました。
本体タワー切断 7 本体タワー切断 8
本体タワー切断 9 本体タワー切断 10
本体タワー切断 11 切断されたタワー、パイプの重量が240kg程ありますが上からアームで吊っているのでびくともしないようです。

ここからはクレーン車オペレーターの仕事になり、庭にある電柱や電線に引っかからないように上まで吊り上げ、切断場所まで移動します。

この場面を見ないでしまいましたが、かなり高い場所までクレーンの腕を伸ばし、宅道入り口まで切断したタワーを移動していました。
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