本州最東端探訪の道に戻る


     クルージング 2・・・船越湾から赤平金剛


ウチノメ屋敷 レンズの目 自然の表情 暮らしの表情 ウチノメアーカイブス
岩手の鍾乳洞 ほっづぎある記 心のオアシス  

location:uchinome.jpトップ>暮らしの表情>催しアラカルト本州最東端探訪の道>船越湾から赤平金剛

 サイトマップ


鯨山・・・

山田町と大槌町の境界にあり、船越湾と吉里吉里湾からよく見える山である。その特徴的な山容から、古くから三陸沖を行き交う船が「羅針盤」として位置を確かめるために使用していた。当山の南には小鯨山があり、対をなしている。

鯨山(くじらやま)、標高 610.2m。鯨とつく山は、一般に「表面がごくなだらかな形状」となっている。当山と小鯨山は、昔、大津波の時に雌鯨と雄鯨が潮のまにまに寄せてきて、二つの山にとどまった」という伝説があり、この名がついたという。(※ネット資料から)

ちょうど左手に高さが610mの「鯨山」が見えています。左手には大槌湾、前方には船越湾が見えてきました。左手の奥V字型の良港大槌湾です。

左手白い岩に松の木が沢山生えている島が見えてきました。「野島」と言うのですが、別名「ライオン島」とも呼んでいます。ライオンのたてがみの様に見えるでしょうか・・。


「鯨山」・・・、以前勤務していた山田町からはこの山が見える場所がかなりあり、校歌の中で歌われている山でもあります。山のふもとの海岸側には陸中海岸青少年の家があり、集団訓練場として活用されていますし必ずと言うほど登山をしていました。

鯨山と手前の野島 別名ライオン島と言うそうです。


タブの大島(船越大島)・・・

船越半島の南端に位置し、通称「タブの大島」と呼ばれる船越大島。周囲2kmの島には、暖かい黒潮の影響で亜熱帯植物のタブノキが密生している。タブノキは温暖な海岸地帯に自生するクスノキ科の常緑樹で、同島が日本での自生分布の北限地。また島の東部には、荒々しい親潮の波で花崗岩が削られてできた海蝕棚の千畳敷が連なり、ウミツバメ類の繁殖地としても知られている。

うっそうとした杉木立の中には外洋から隠れるように神社があり、島の砂浜や海は古くから神聖な場所として祀られてきた。陸中海岸随一の海水の透明度と美しさを誇り侵食され続ける海食棚や岩場には可憐な花が咲く。昭和29年4月5日に岩手県天然記念物として指定された。島に渡るための定期巡航船等はないので、四十八坂展望台からの眺めがおすすめ。山田八景の一つである。(※ネット資料から)


左手にタブの大島が見えてきました。白い灯台がありますが、ここも花崗岩で出来ていて千畳敷になっています。こちらの面積は実際には五千畳ぐらいあるそうです。ここから見ると陸続きのように見えますが、これは島なのです。

タブの大島 1・・・かなり遠くからの様子ですが、タブの大島の全景です。 広角レンズで撮影したのではっきりしませんが、タブの大島全体と荒神海水浴場の側にある弁天島が左側に見えています。

はるか前方の中央に見える山は十二神山(731m)で、自衛隊のレーダー基地があります。

かつて船越に住んでいた私は、船で大島に渡り千畳敷を撮影したことがあります。とにかく広い岩棚であった覚えがあります。
タブの大島 2・・・太平洋側に拡がる岩棚部分で、その大きな広がりから千畳敷を呼ばれています。 タブの大島で、上の方がタブの木の原生林です。ここはタブの木自生北限の地になります。タブの木というと、必ず想い出すのが「アオズジアゲハ」です。

アオスジアゲハは、幼虫が成長するためにタブの木の葉を食べます。タブの木の葉以外は食べない(食草と言います)ので、採集しようと思ったら食草の近くに行かなければ発見することが出来ません。
タブの大島 3・・・島の北側と以前に国民宿舎があった場所です。 昭和40年代の若い頃は、この場所に国民宿舎「タブの木莊」があり観光客に人気がありました。現在はありませんが、同じ場所に休憩施設があったように思います。中央の白い建物がそうだと思います。

この場所も見ながら進むと、奥まったところに集落が見えてきます。ここは小谷鳥地区と言いますが、この海岸は砂が無く小さな小石で出来ていた記憶があります。

今は撤去されて無くなりましたが、かつては船の航路標識の重要な施設である「大釜崎ロラン局」がありました。
十二神山と小谷鳥海岸を望む。 鯨山とタブの大島全景です。


小谷鳥地区を過ぎると断崖絶壁が続く大釜崎になります。先ほど説明した「大釜崎ロラン局」は、ちょうど崖の上ほどにあり大きな鉄塔が建っていました。この場所は断崖の下に点在する島々の間を通らないと絶景ポイント見学にはなりません。もちろんですが、双胴艇はまゆりには走行できない航路になります。
大釜崎遠望。 大釜崎断崖の島々・・・この間を小型船で通るのが最高なのですが。


赤平金剛・・・

大釜崎を過ぎると、前方に高い山と一段と険しい断崖が見えてきます。この場所は赤平金剛と言われる海のアルプスとでも言いますか、人が立ち入ることを拒み続ける秘境でもあります。私は縁があって、この場所に今まで二回ほど船で訪れています。

今回のクルージングは最高の天候に恵まれ、かなり側を通っていただきました。いつ見ても、心を洗われる想いのする場所でもあります。
赤平金剛 1・・・南沖合からの様子。 赤平金剛 2・・・ほぼ正面からの様子・
赤平金剛 3・・・正面崖崩れの拡大、崩落した土砂が海に落ちているのが分かります。

クルージング最高の絶景ポイントは、山田町大浦地区にある赤平金剛の断崖絶壁でした。ここは海上からでないとその全容を見ることが出来ません。

船越半島の先端部に標高504mの霞露ケ岳があります。古来から秘境でもあった霞露ケ岳は、容易に人を寄せ付けない人跡未踏の場所でもありました。

この山頂中腹付近から、東斜面が一気に太平洋に落ち込み350mもの断崖絶壁になっています。地元の人は、この断崖に赤平金剛と名付けています。

最初に訪れたのは若い頃の昭和40年5月でした。当時勤務していた学校の生徒達と、魚釣りにこの崖の下まで発動機船で来たことがあります。

雄大な眺めは私の心に焼き付いていて、平成17年にも観光船で来たことがありました。また、当時の生徒の家がここの地区にあったことから、遊びに来たついでに南側崖の上から海岸を撮影したこともあります。

※赤平金剛の詳細についてはこちらからご覧下さい。

以前から気になっていた地層ですが、赤っぽい岩石層に斜めに走る黒っぽい地層です。また、波に浸食されて出来た沢山の海蝕洞があちこちにありました。

赤平金剛を見ながら進むと、行く手には半島の上にしっかりそびえ立つ「とどヶ崎灯台」が見えてきます。

たまたまですが水平線を見ていたら、遠くに見覚えのある大きな船がゆっくりと航行していました。何と、大型フェリーの「サンフラワー号」です。慌てて撮影しましたが、かなり離れていたのではっきりとはしません。
赤平金剛 4・・・おなじみの地層的に興味のある場所です。
赤平金剛 5・・・海蝕洞があちこちにありますが、これが最大規模のものです。 赤平金剛 6・・・北側から眺めた様子です。崩落場所はあちこちにありました。
沖合を航行する船 1・・・小型のタンカーでしょうか。 沖合を航行する船 2・・・大型フェリーのサンフラワー号です。たまたまでしたが見ることが出来たものです。
← 釜石港から御箱崎付近へ戻る                    とどヶ崎から姉吉港へ →