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田植え・・・

苗の束を左手に持ち、何本かの苗を掴み、そのまま田の土に植えていきます。

苗が無くなると、腰に付けたかごから苗の束を取り、同じように植えていきます。単調な作業だけに腰が痛くなり、その場で腰を伸ばす回数も増えていきます。

田植え 1
田植え 2 田植え 3
田植え 4 腰を曲げて植え付けていきますが、柔らかい田んぼの泥に足を取られ動きがとれなくなりました。
田植え 5 優しい男の子が出てきて、よっこいしょと引っ張って起こします。小学校中学年の男の子でしょうか、照れながらも一生懸命に起こします。

先ほど線引きをした男の子です。

こびる・・・

田植え休みの一時に、おやつをみんなでとります。10時のおやつタイムになります。コビル(小昼)とは、コビリとも言って当地方の(おやつ)のことです。

また別名でタバコ時とも言い、一仕事したあとの一服時間とも言えます。
こびる 1
こびる 2 こびる 3

稲刈り・・・

右手に稲刈りカマを持ち手際よく刈り取っていきますが、慣れないとそうはいきません。小学校の体験学習で一番注意するのが稲刈りです。指導者の方からは、「間違っても手を刈らないこと」と厳しい注意が出ます。
稲刈り 1
稲刈り 2 稲刈り 3
稲刈り 4 稲刈り 5

脱穀・・・

足踏み脱穀機を使っての脱穀の様子であり、百姓踊りの最大の見せ場になっています。

稲束を持つ人の左足を踏み下ろすと、傘の中にいる人が傘を回し、もみを取った稲束はそばに捨てていきます。

この傘の回転が脱穀機を象徴し、くるくる回り何とも言われない雰囲気を感じさせます。

 

脱穀 1
脱穀 2 脱穀 3

俵積み・・・

脱穀した籾は俵につめて集荷します。また、家で食べるためには保存します。俵一個(一俵)の重量は60kgありますので簡単には持てません。

腰を下げて足を曲げ、重い俵を担いでいる様子が表現されています。昔の力持ちは二俵の俵を両手に提げたと言いますので驚きです。

現代風に換算すると、灯油ポリタンク(20リットル)三個ですからかなりの重さになります。
俵積み 1
俵積み 2 俵積み 3
俵積み 4 俵積み 5

米だし・・・

昔は供出と言い、耕作面積に応じて集荷する量が定められていました。一年間の収入になりますので、一家総出での作業です。軽々と米俵を背負っていますが、米俵一俵の重さは60kgありますので、誰にでも背負えるものではありません。

荷車に積んで集荷所まで運ぶ様子の再現です。荷車の引き手の女の子、足を上げての動作が決まっています。

米だし 1
米だし 2 米だし 3
米だし 4 米だし 5


フィナーレ・・・

小学生12名と賛助出演の中学生を入れて15名ぐらいでしょうか、子ども達が繰り出す笑顔一杯の演技に引き込まれていました。高校生の指導があったと言いますが、舞台で繰り広げられる踊りもさることながら笛・太鼓・z鉦のお囃子も全て子ども達の手によるものでした。

現在の農業は、以前の米作中心から多様に分化してきています。当然のことですが、機械化と共にかつての共同作業は見られなくなり、農家の子ども達であっても農作業をすることが無くなっています。先祖伝来の立派であった田圃も、生産調整の名の下に荒れ地になり、農地が宅地化されどんどん減少しています。


こども百姓踊りのタイトルで舞われる百姓踊りですが、今まで見てきたほとんどは保存会や古老によるお囃子が多いと思われます。開会の挨拶にもありましたが、小田代神楽の百姓踊りでは全てを子ども達が演じていたことで、これには驚くと同時に凄いなあと感激しました。卒業生になる中学生の皆さん、是非とも助っ人として一緒に演じ、そして舞って欲しいと願います。

今は何となく忘れ去られ、失われつつある古き時代の農作業での歌や踊りが、心ある人々によって伝承活動として引き継がれています。これからどの様に生活様式が移り変わろうと、昔の人々の生き方に思いを馳せ、新しいこれからの生活に夢を託さなくてはなりません。まさに「温故知新」の心そのものであります。私はこの「温故知新」の言葉と生き方が大好きです。

フィナーレ 1・・・んめえー神楽米が光っていました。 フィナーレ 2
出演者一同の挨拶です。
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