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       2016くりこま・商家のひな祭り


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見事なイワナのぬいぐるみが吊されている様子
2016くりこま・商家のひな祭り・・・

先にも触れましたが、この頃展示されるひな飾りは撮影禁止が多くなり、私としては遠くまで出かけて見る意味が無くなりつつあります。そんな中にあって、お隣宮城県栗原市岩ヶ崎地区の「くりこま商家のひな祭り」は商用利用をしない限り自由にに撮影出来るスポットです。

前回訪れたのが2011年3月1日の事ですが、 この時一番先に私の目に入ったのが巨大な御殿飾りでした。横の長さが1m程あり、今まで見たことの無い大がかりなひな飾りでした。前回作成したページを改めて見直すと、大きなひな飾りに目が行き、その他のひな飾りは撮影していなかったことに気がつきました。そんな事もあり、今回はつるし飾りを中心に置き撮影してみました。


くりこま商家のひな祭り

「特別展示」・・東日本大震災復興祈願友好ひな人形展示。メイン特設会場に、四国香川県の伝統的な雛人形を展示します。協力:香川県「引田ひな祭り実行委員会」

※栗駒名産「耕英いわな」のつるし飾り、市民の手作り展示!
※福島県飯野町商工会女性部制作、復興の絆「飯野つるし雛」展示!

トップの画像は、見事なイワナのぬいぐるみが吊されている様子です。


                                                       2016.03.06 作成


栗駒高原大根のつるしかざり・・・

栗駒高原大根のつるし飾り「くりこまのつるし飾り」は平成20年6月14日の(岩手・宮城内陸地震)からの復興・再建への思いを一針一針に込め、傷ついた心を癒やし故郷への愛着心と幸せを願うものから始まりました。

毎年、市民の皆さんの協力を頂きながら、趣向を変えて様々なつるし飾りを展示してまいりましたが、今年は原点に返って栗駒地区の高原大根のつるし飾りを制作しました。市民の皆さんと共に、昨年秋から作り始め、2015本の大根の飾りができました。

復興への祈りを新たに、これまでのご支援感謝しつつ、ふるさとが少しでも元気になるように、との願いを込めて作ったつるし飾りをご覧下さい。(※展示資料から)

つるし飾り解説文 つるし飾り・・・

一般的にはつるし雛と言われる飾り方で、天井から吊した輪に七本の紐が吊され、それぞれに色々な形の人形が吊されているが一般的なようです。

今回は初めて見る栗駒高原大根のつるし飾りと、イワナのぬいぐるみのつるし飾りを紹介します。

初冬の風物詩として見られるのが、農家の軒先に吊される大根があります。それのぬいぐるみと言える、様々な模様の布きれで作られたつるし大根です。
大根 1 大根 2
大根といわなのつるし飾り つるし大根の下に吊されていた大量のいわなのぬいぐるみです。数えてみたら、十匹が吊された十一連いわなのすだれです。説明には、栗駒民芸「いわな」市民皆様の作品と書かれていました。
いわなのつるし飾り 1 蔓で作られた籠にずらりと並べられたいわなです。

下の画像は、農家の炉端を模した配列と実際に火であぶっている様子の場面構成です。
いわなのつるし飾り 2 いわなのつるし飾り 3
いわなのつるし飾り 4 炉端の上にずらりと刺されているいわなの様子です。昔の農家ではよく見かけた感じですが、今は炉端すら無い家の作りですから、このような光景は見ることが出来ません。
いわなのつるし飾り 5 炉端の上のわら束に、串刺しにされたいわなをさして置くと、自然に乾燥して燻製のような感じになり、保存食としての役割を兼ねていました。

見たことのあるように書いていますが、実際の場面については私も良くは分かりません。我が家にも以前は炉端がありましたが、ほとんど使用することも無くなり、つぶして住まいする部屋に変わっています。

吊しかざり 1 つるし雛の色々・・・

ここからは会場で撮影したつるし飾り(つるし雛)の様子を並べてみました。かなりの数がありますが、ご覧下さい。
前回も紹介しましたが、名物の藍染めの生地を使用したつるし雛です。

くりこまの草木染による木目込み人形

岩手・宮城内陸地震、東日本大震災と二度にわたる災害に見舞われた栗駒の地ですが、どんなに大変な時でも、季節の草花や樹木は、時が来れば新たな花や芽を見せてくれます。そうした栗駒に自生する植物で、皆様のご支援に感謝しながら復興への祈りを込めて布を染めてまいりました。

今年のひな祭りは、くりこまの草木染めの可能性を広げようと、若柳の中嶋先生のご指導を受けながら、木目込み人形に挑戦しました。茜、マリーゴールド、桜、しそなどの草木染めの柔らかな色合いをお楽しみ下さい。

栗駒鶯沢商工会女性部

吊しかざり 2 つるし雛をばらばらに分解し、七本の紐を並べてみたもの。

画面右下に「くりこまの草木染による木目込み人形」の説明が書かれてありますが、その内容は上の段に転記してあります。


下記の画像は説明が不明ですが、きれいなつるし雛なので並べてみました。

吊しかざり 3 吊しかざり 4
吊しかざり 5 吊しかざり 6
吊しかざり 7 吊しかざり 8
吊しかざり 9 あかね(茜)・・・

栗駒に生息する「日本茜」の根っこの部分を水洗し、乾燥させて染めたもの。
吊しかざり 10 赤しそ・・・

栗駒の梅を漬ける赤しその葉を、一度乾燥させものを、水出しした液に絹の布を塩漬けにし、二日間寝かせて染めたもの。
吊しかざり 11 栗駒の桜・・・

3月、「大手花の会」さんより桜の枝を分けて頂き、毎日三十分、一週間から十日日ほど煮出しました。重曹を入れて一晩おくと、赤ワインのような染め液ができます。

出来た染め液で白生地を染めました。



下の画像は、エビとネズミのぬいぐるみ人形です。可愛い表情が目に入りました。

吊しかざり 12 吊しかざり 13
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