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吊るしびな 1

吊るしびな・・・

吊るしびなはどこの会場でも普通に見られる飾りです。石鳥谷八日市のひな飾り会場では、メインが吊しびなとうたっていることもあり、会場狭しと吊されていますが、その他のひな祭り会場ではそれ程多くなかったと思います。


・・・初節句のおり、雛まつり段飾りの左右に沢山のつるし雛をさげ、賑やかにお祝いをしたと伝えられています。

つるし雛は、直径40cm前後の紅白の輪に7本の赤い糸がつるされ、その1本1本に7個の人形、全部で49個の人形が飾り付けられます。なぜ49個かというと一説には男性の人生はわずか50年、女性は1歩さがって49年といわれたことから、この数になったと言われます。

古くは江戸時代からあり、おばあちゃんが可愛い孫のためにありあわせの布など使って女の子の生活に必要なものを作ったと言われています。

人形類、野菜、果物、動物宝物、花、まり等です。これは子孫繁栄、動植物をいたわり、食べ物に困らないように、まりは家庭の幸せ、人の輪人生の輪をあらわしていると言われています・・・。

                   (※弓岡勝美の本から)

吊るしびな 2 吊るしびな 3
吊るしびな 4 吊るしびな 5
吊るしびな 6 藤の花を模した飾りですが、開花成長に伴う色違いの構成は見事です。
吊るしびな 7 藤の花と、それに似通った花と言うよりもチョウを模した物と言えそうです。


各種人形飾り 1 各種人形飾り・・・

色々あった花や人形の飾りです。最後はハスの実の殻に埋め込んだものです。


梅・・・清純の象徴で、つぼみは堅く節操の正しさを表して
    います。

椿・・・寒さに負けず咲く・・・
各種人形飾り 2 各種人形飾り 3
各種人形飾り 4 足元の俵の側にひっそりと咲いていました。うっかりすると、見ていても見過ごしてしまう花飾りでした。

下段左は大相撲優勝貴乃花の土俵人形であり、右はリアルすぎるえじこに入った「美咲」ちゃん人形でした。
各種人形飾り 5 各種人形飾り 6
各種人形飾り 7 今年から参加した遠野市小友町の祝い歌・氷口御祝人形です。詳しいことは分かりませんが。行事の始めに御祝い歌が歌われる様子だと思いました。

遠野しし踊り・・・

遠野祭りに出かけて撮影すると、最後はしし踊りの場面に釘付けになります。目の前で踊る幕踊り系のしし踊りは、江刺地方では見られない独特の踊りです。背中にはもの凄い「かんながら」を付けていますので、踊ると身体から落ちて散らばります。これを皆さんが競って拾いお守りにすると言います。

解説によると、15のしし踊り保存会による「幕踊り系」主流になり、遠野地方独自のものです。


遠野郷のしし踊りの起源は相当古く明らかではありませんが、約400年前、領主阿會沼塩時代から継承されている。踊りは、五穀豊穣と無病息災を願うものとし、激しいリズムで踊るさまは勇壮で、遠野を代表する郷土芸能です。しし踊りには2つの系統がある。太鼓を鳴らしながら踊る太鼓系(2団体)とお囃子に合わせて踊る幕踊り系(14団体)がある。

踊りの隊形は、各団体に差異はあるが、種ふくべ、ふくべ振り、中太鼓、太刀振り、先じし、しし、後じし一列になり太鼓、笛の順となっている団体がある。踊りの時間は、役踊りを含めると3時間余を要する団体がある。

                                                     (※会場にある解説文から)

遠野しし踊り 1

遠野しし踊り・・・

狭い場所に140匹のしし踊り人形がすらりと並んでいました。そして、各地区の人形の色違いが分かるように配列されていますので、もの凄い迫力があります。この小さな画像では無く、大きな画面にすれば迫力が増しますが限界があります。

しし踊り保存会配列順・・・

15団体 総数140匹(幕系 130、 太鼓系 10)

綾織、長野、鷹鳥屋、山谷、上柳、東禅寺、張山、駒木、土淵、青笹、板沢、佐比内、細越、鹿込、湧水・・。

遠野しし踊り 2 上の方のみの切り取りです。しし人形の間に出演団体名が書かれています。

綾織、長野、鷹鳥屋、山谷、上郷、東禅寺、駒木、土淵の集落名が読み取れます。それぞれの地区により、人形の装束色合い等が違っています。

ここから下の場面は、可能な限り主演団体の違いで構成してみましたがうまくいきませんでした。
遠野しし踊り 3 遠野しし踊り 4
遠野しし踊り 5 遠野しし踊り 6
遠野しし踊り 7 遠野しし踊り 8
遠野しし踊り 9 団体名表示板が写り込んでいなかったので、所属団体が不明です。しかし、今にも画面から飛び出してくる様な迫力があり見とれてしまいます。


南部ばやし・・・城下町の風情を醸す雅な踊り「南部ばやし」

江戸時代、京都の祇園ばやしを参考に創られたといわれる町方踊りで、城下町だった歴史をうかがわせます。主に男性たちによる三味線、笛、太鼓、小鼓の典雅なお囃子に合わせてまう、「金棒引き」や「舞子」の着飾った女の子たちが雅な風情。「遠野囃し「遠野南部囃し」とも呼ばれています。   
                                                 (※ガイドブック、遠野の休日より)


秋の町を挙げての祭りを見学し何回か撮影してきました。松崎ひなまつり会場に入ったら、会場一面に屋台が並び踊り手の人形が整然と並んでいました。思いつくままに撮影してきましたが、画像処理をしながら分類し並べてみました。
主にさんさ踊り人形が主になりますが、きれいな色合いと共に迫力があります。
屋台周辺の様子・・・


南部ばやしと書かれた提灯がぶら下がる屋台ですが、その造りが精巧であり、屋台の中にも演技中の人形が並んでいました。

本当に見とれてしまいます。今年初めて見て撮影しましたが、来年は可能であればテーマを決めて撮影したいなと今から思っています。

きれいで緻密な人形をご覧下さい。

屋台と踊り 1 屋台と踊り・・・

何体の人形が号が並んでいるのでしょうか、詳しいところは資料等が無いので分かりません。一つ一つの人形、きちんと表情があるのも見受けられます。

出場地域の名前も書かれてあり、仲町なんぶばやし、上組町南部ばやしの幟旗が読み取れました。
屋台と踊り 2 屋台と踊り 3
屋台と踊り 4 屋台の前にずらりと並んでおそろいの衣装で踊る女性達です。衣装の違いは、出場地域によって違うようですが資料がありません。

さんさ踊り 1 さんさ踊り・・・

踊りのメインはさんさ踊りです。ここでは人形の表情と動きを記録してみました。

明るく力強い農民芸能さんさ踊り。岩手県内に伝わる農民の踊り。元来は御祝いのものといわれていますが、誰でも参加しやすいことからおもに盆踊りとして親しまれてきた旧南部藩独特の芸能です。

遠野では甚句踊りも組み込まれ、笛、太鼓、唄で構成されるお囃子は、軽快で明るく、力強さが特徴です。
さんさ踊り 2 さんさ踊り 3
さんさ踊り 4 さんさ踊り 5
さんさ踊り 6 さんさ踊り 7

しし踊り 1 しし踊り・・・

最初に紹介したしし踊りも主役になります。ここではアップにして、人形の表情と動きを記録してみました。
しし踊り 2 しし踊り 3
しし踊り 4 しし踊り 5


しし踊り 6
おわりに・・・

最後のコーナーで、遠野しし踊りと南部ばやしの内容を少しだけ紹介しました。今回のひな祭りで9回目になると言いますが、いつ頃から展示されたものか不明です。夢中になって撮影していたら、係の女性の方がそばに来られて色々話をかけてきました。

しゃがみ込んでカメラを向けていたのが目に入ったのでしょうか、画像を何にしますかと質問されました。その時は曖昧に答えた私ですが、いまにしてホームページですと素直に答えられなかったのが残念に思います。撮影禁止等の制限等は一切ありませんので、心ゆくまで側にいて撮影出来ます。

記事の中でも書きましたが、来年はテーマを決めて満足出来る内容で撮影したいと思います。それにしても素晴らしい企画の人形制作で、新聞記事の紹介にもありましたが「ひな華やか 古里色」まさにその通りでした。
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