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     胡四王神社蘇民祭・神事・水垢離

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麓の遙拝所(社務所)では裸参りに先立ち神事が行われます。その後、厄年の男衆8人が遥拝殿前で水垢離を行い身を清めます。今までは神事を撮影する事は出来ませんし、水垢離の場面撮影についても場所取りが厳しく、正直の所争奪戦でした。

今回「特別取材班」と言うことで神事の撮影が許可されましたが、本殿内で撮影したのは和田さんお一人であり、私は本殿入り口からの撮影になりました。

また、水垢離の撮影は絶好のシャッターチャンスを求める余り、自分も水を浴びる覚悟で正面近くに場所を取られる方が多く、毎回撮影が大変でした。今回、和田さんにこのことをお伝えし、ナイスショットを撮影したいのは皆さん同じなので、場所取り等で独占することの無いように保存会の菊池さんからご配慮を頂きました。

9:30 神事・・・

神事が始まりました。正面祭壇下の黒い三宝に蘇民袋、その右に胡四王神社お札、そして、権現様(獅子頭)が置かれてあります。

祭壇正面から見て右側は神社の氏子総代や関係者、左側に席に蘇民祭保存会の方々が着座されています。そして、正面入り口側には「御神楽」を奉納される太鼓・笛・鉦の皆さんが座ります。

神事は、胡四王神社氏子総代の進行で行われます。
遙拝所神殿 1
遙拝所神殿 2 遙拝所神殿 3
遙拝所神殿 4 ちょっと遠いのですが、神官様隣の黒い三宝に蘇民袋、そして御札、権現様がお分かりかと思います。
遙拝所神殿 5 岩手の蘇民祭資料によりますと、胡四王神社の獅子頭に慶長3年(1598)の銘が刻まれ、平成11年に市指定文化財になっていると言います。

「御神楽」奉納で笛を吹かれていますが、この場で権現舞が舞われたかについては分かりません。神社関係や来賓の方は正装しておられました。
遙拝所神殿 6 一番奥の方が猿田彦命(天狗の面をかぶります)、そして蘇民祭保存会代表の方々が並びます。
蘇民袋です。

蘇民袋です。

資料によりますと、袋は麻布で作られる。40センチ×50センチの大きさの布を二つ折りにし、約20センチ×50センチとし、合わせた方を縁から約1.5センチの所を麻紐でしっかりと縫う。縫った袋を反し、コマと親札を入れる。

正面に「国家安穏」「蘇民袋」「五穀豊穣」と墨書され袋は完成。(※岩手の蘇民祭より)


神事が始まる前に、和田さんが撮影した画像をお借りしました。実際の蘇民袋の大きさは、幅18センチ、長さ35センチになるようです。


手桶の並ぶ遥拝殿入り口。 遥拝殿前に手桶が並べられます。その後、裸の男衆8名が中に入り神官からお祓いを受けます。

お祓いを受ける男衆は、腹巻きのさらしの間に三角の紙を挟んでいました。紙の中にはお神籤が入っています。

保存会菊池さんのお話ですと、裸参りの男性が咥える紙は、御神籤を中に半紙にくるんで噛んでいます。浄場に息を吹きかけないという意味もありますが、寒さで歯を噛締める「力紙」(ちからかみ)の意味もあるようです。
お祓いを受ける男衆 1 お祓いを受ける男衆 2
10:00頃 水垢離・・・

お祓いを受けた後、口に三角の紙をくわえ二列に並んで水垢離をします。

最初にもふれましたが、皆さんが快く撮影するためにいつもよりかなり後ろに下がって頂いての撮影です。腕章を着けていた和田さんと私は中央にしゃがみ、皆さんはその両脇と後ろに位置しました。

例年はこのような配慮はありませんので、撮影するのが大変だったことを思い出しました。

水垢離 1
水垢離 2 水垢離 3

水垢離は一発勝負です。やり直し等は一切ありませんので、カメラの速写機能を駆使しての撮影になります。私の設定は秒速4コマでの連射でした。

撮影後チェックしたら、それなりに記録できていたので満足です。もっと高速撮影設定ならば微妙な変化があったかも知れませんが、私のカメラでは限界です。

水垢離 4
水垢離 5 水垢離 6
水垢離 7 画像データから見たら、シャッター速度は1/250になっていました。かけ声があったかと思われますが、8人のタイミングが微妙にずれています。

時間にして、あっという間の出来事になります。
ここからの画像は、例年は絶対に見られない試みでの撮影です。和田さんから、記念撮影をしますから一列に並んでください、腕を組んでください、後ろを向いてくださいと声がかかりました。

周囲の皆さんもそれぞれのポーズを撮影しました。画像をじっくりとご覧になるとお分かりかと思いますが、正面を向いては居ますが微妙に目線がずれています。

これは合図を和田さんが出していますので、男衆は和田さんのレンズを注目していますので仕方ありません。
記念撮影 1
記念撮影 2 記念撮影 3
記念撮影 4 記念撮影 5