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     2017奥州市江刺区・熊野神社蘇民祭

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蘇民祭神事・火焚き登りの男衆の姿です。下帯姿の四十二歳の年男衆、およそ四十数名が参加しています。角灯を手にしかけ声を上げ、3mの高さの歳戸木の周囲を回ります。
奥州市江刺区・熊野神社蘇民祭・・・

岩手の真冬の風物詩は、一月二日の胡四王神社蘇民祭から始まります。岩手の蘇民祭は、今年から十一ヵ所の神社仏閣で行われます(類似神事を含めて)。一月三十日現在五ヵ所で蘇民祭の伝統行事が執行されています。

私は体調を考慮して、五年ぶりに近くの伊手地区に鎮座する熊野神社での蘇民祭を撮影してきました。いつもですと、明るい内に現場の様子を確認し構想を練ります。それから車の中でたっぷりと時間待ちです。今回は時間に間に合うように暗くなってからの現場入りです。

午後九時頃から火焚き登りが開始されます。それにあわせて車から動き出す手の抜きようです。今年の蘇民祭の夜はそれ程冷え込んではいませんが、さすがに午後九時ともなると冷え冷えとしてきます。寒さから身体を守るためにがっちりと着こんでいますので、動きが少々緩慢になるのは避けられません。

五年ぶりに撮影した蘇民祭の様子は、火焚き登り一本のみで終了です。やっぱり寒さに耐えられず動きが緩慢になりました。これ以上は転倒したりすると大変なので、お堂までの道の清めを撮影したところで切り上げました。

トップの画像は、午後九時から行われた蘇民祭神事・火焚き登りの男衆の姿です。下帯姿の四十二歳の年男衆、およそ四十数名が参加しています。角灯を手にしかけ声を上げ、3mの高さの歳戸木の周囲を回ります。

                                                       2017.02.02 作成

参道の様子 始まる前の境内の様子・・・

20:42頃、参道を登った境内入り口です。ストロボ光で参道入り口の方まで写り込んでいました。

「火難消除」、「熊野神社」、「伊藤組」と記された大きな角灯が目立っていました。間もなくここは、多くの人で賑わう場所になります。
最大級の歳戸木 火たき登りに使う歳戸木です。3m四方ほどの杉の木を井桁状に組んだものですが、重さが6トンほどあり岩手県下でも最大規模になります。

蘇民祭当日の解説にありましたが、本来は「雷木」と言って、雷が落ちて焼けた木が一番良いのだそうです。
見守る見学者 自然と歳戸木を取り囲むように人垣が出来はじめました。火焚き登りが始まり、歳戸木と人垣の間に下帯姿の男衆が入ってきます。


火焚き登り 1 21:20 火焚き登り・・・

午後九時過ぎ、鐘楼の鐘が打ち鳴らされ、火焚き登りの男衆が参道に上がってくるのが知らされます。

まだそれ程の人出ではないのですが、皆さんが参道周辺に集まり賑わってきます。
火焚き登り 2 火焚き登り 3
火焚き登り 4 角灯を手にした男衆の先頭が、後ろ向きになりながら払い棒で道路を左右に払い上ってきました。

続いて、神楽の人達、長生きの先端にわらと注連縄を付けたぼんでんが二本続き、豆殻の束を持った男衆が続きます。

この時が最高に混み合い、身動き出来なくなります。私はお堂の外側にある板敷きの上に陣取り、見下ろしながらの撮影です。足元には清酒の一斗樽があり、次々と汲み出して飲んでいました。
火焚き登り 5 火焚き登り 6
火焚き登り 7 火焚き登り 8
火焚き登り 9 お灯明からの採火・・・

境内入り口で、神殿から持ってきたロウソクの火が葦の束に採火され勢いよく燃え上がります。

この火は別のせっか(細い木の束)に移され、勢いよく燃え上がる二つの火を持った男衆が、神社正面から神殿に入り左側の通用門を通り歳戸木まで走り抜けます。

左端の半纏を着た役員の男衆が採火している所です。
火焚き登り 10 ぼんでんを取り付ける・・・

運ばれてきたぼんでんが歳戸木の上に移され、丁度中央部に固定されます。この作業も大変そうです。

半纏を着た責任役員の男衆が中心になり、四十二歳の男衆が手伝いがっちりと固定されます。
火焚き登り 11 火焚き登り 12
火焚き登り 13 参道を上った男衆が、歳戸木の回りに集まってきます。時計回りにぐるぐると歩き出し、ぼんでんの固定と共に歳戸木の西側に豆殻の火が移され燃え上がります。

まだ火は入っていません。
火焚き登り 14 ぼんでんがしっかりと固定され完成のようです。いよいよ火の祭りが開始されます。
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