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       マイマイ・追いつき追い越せ


 

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長い目を伸ばして、元気に進むカタツムリです。

マイマイ・追いつき追い越せ・・・

例年ですと、梅雨入りの話題が出て曇り日の続くはずですが、連日の猛暑で梅雨明けを連想させるお天気です。数日前の雨降りの時、晴れ間を見つけて庭のアジサイの木を見て思わず絶句です。

何と何と、小さなカタツムリの集団が葉の上で動き回っていました。早速いつものくせでマクロ撮影が始まりました。単純に一匹のカタツムリを撮影したのでは変化がありません。いつもくせで、以前使用していたガラス容器(シャーレと言います)に葉の上に居た小さなカタツムリを集めて観察のスタートです。元気のあるカタツムリ、シャーレのヘリを移動しながら動き始めました。

しかし、最初から居たカタツムリ、じっとして動きそうもありません。あとからやってきた元気のあるカタツムリが、先に陣取っていたカタツムリを乗り越えて移動していました。長い目を伸ばして、元気に進むカタツムリです。その様子を笑いながら撮影して居た私です。

トップの画像は、シャーレにくっついて移動している時の姿です。ここでは、正式な呼び名であるマイマイと表記してみました。マイマイと言えば、長く伸びた眼が印象的であり、可愛いなあと思える姿です。
                                                       2019.05.29 作成



マイマイの姿をかなり撮影しましたが、ここでは二種類の姿で紹介してみます。まず呼び方ですが、カタツムリと言えば大きな丸い姿を連想させます。ここではあえてマイマイという言葉で表現し、シャーレのヘリを歩く1センチ程の大きさの姿を追いかけて撮影しました。

最初の姿は、シャーレのガラス面を移動する様子を上から見た場合、下(腹足側)からガラス越しに見た場合、シャーレのヘリを移動する姿の三場面を作成してみました。

二番目の姿は、タイトルにあるようにシャーレの縁面(幅・3.5ミリ)を移動する時、追い越して行く姿を撮影したものです。追い越すと言っても回避場所がありませんから、動かないで居るマイマイを乗り越えなければなりません。その姿が面白いので、思わず惹き付けられて撮影した画像の中から選んでみました。

上から見たマイマイ 1 ガラス面を移動するマイマイ(体長1センチほど)、僅かですが頭を左右に振っていました。
上から見たマイマイ 2 長く伸びた眼の先端部に黒い点があり、これが目の中心部になると思います。前回も気になったことですが、どの位の視力があるものなのか、興味があります。

移動する時に感じる障害物の判断、触角のような働きも兼ねるのかとも思えます。
下から見たマイマイ 1 ぴたりとガラス面にくっついた腹足、裏側から見ると何か変化がありそうですが・・、見えませんでした。

上部の触角は見えず、下にある小さな触角がきれいに見えていました。この部分にも先端部に黒い点が見えています。
下から見たマイマイ 2 下から見たマイマイ 3
上から見たマイマイ 3 幅3.5センチのガラスの縁にくっついて移動するマイマイです。下の画像では、下部の触角にピントを合わせてみました
上から見たマイマイ 4 上から見たマイマイ 5


追いつき追い越せ 1

ここからは第二部の画像になります。3.5ミリのガラス縁にくっついているマイマイ、体長はせいぜい1センチほどです。それにしては腹足の部分は長く伸びるものです。

今回は見えなかったのですが、多分、頭部の方から尾部の方へと筋肉の収縮(蠕動運動)があり移動出来るはずです。貝類は、全てこのような方法で移動しています。

追いつき追い越せ 2 右手の方から移動して来たマイマイ、進行方向をさえぎる遮蔽物にぶつかります。普通であればこの場合、左右に移動してずれるかして進みます。

追いつき追い越せ 3 この場合は左右に移動出来ませんので、上から覆い被さるようにして移動するようです。

強引に乗り越えていきますが、下になるマイマイは変化が無く、落ちないようにしがみついていました。

うまい具合に乗り越えられました。
追いつき追い越せ 4 追いつき追い越せ 5
追いつき追い越せ 6 自由な形に変化する腹足、便利なものです。荒野を移動するブルドーザーも、こんな形に変化出来れば凄く便利だと思われますが、軟体物で無ければできっこありません。
追いつき追い越せ 7 追いつき追い越せ 8
追いつき追い越せ 9 乗り越えましたの挨拶も無しで、離れて行きました。

頭部の拡大すると大きな目に惹かれます。歌が聞こえそうです。
おわりに・・・

今回は小さなマイマイを相手の撮影でした。今でもシャーレの中には50匹以上のマイマイがうごめいています。テキストを作成するためにネットで調べていますが、可愛いカタツムリと思いきや、実は、畑の野菜等につくとたちまち葉を食い荒らし、ぼろぼろと穴を開けてしまいます。畑の野菜にとっては、最大の害虫になります。

また、マイマイの体内には、有害な寄生虫が住み込んでいる場合があり、手を触れた場合は必ず石けん等で手を洗わないと危険な場合があると書かれており、ギョッとした私です。このまま食べる方は居ないと思いつつ、マイマイに触れてから手を洗わない場合は多くあり得ます。特に子どもの場合は要注意です。


食用上・飼育観察上の注意・・・

種類にもよるがカタツムリやナメクジ、ヤマタニシやキセルガイなどの陸生貝及びタニシ類などの淡水生の巻貝は広東住血線虫などの寄生虫を持っていることがままあり、触れた後にしっかり石鹸や洗剤で手や触れた部分を洗わなければ、直接及び間接的に口・眼・鼻・陰部などの各粘膜及び傷口から感染する恐れがある。

また、体内に上記の寄生虫が迷入・感染すると、中枢神経系で生育しようとするために眼球や脳などの主要器官が迷入先である場合が多いので、罹患者は死亡または重い障害が残るに至る可能性が大きい。

これら線虫類をはじめ寄生虫の多くは乾燥にも脆弱なので、洗浄後は手や触れた部位の皮膚をしっかりと乾燥させることも確実な罹患予防に繋がる。

                                                        ※ウイキペディアより

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