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         毛ガニの表情・あれこれ


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人工海水につけて元気を出させた後、正面から見た様子です。
毛ガニ・・・

岩手の冬から春にかけての味覚の一つに、珍味とも言える毛ガニがあげられます。資料によると日本海沿岸、茨城県以北の太平洋岸水深30mから200mほどの砂泥底に生息していると言います。岩手県では、12月〜3月までが毛ガニの解禁時期であり、この時期の毛ガニはもっとも味が良いとされています。

漁の方法は海底にエサの入ったかごを沈め、定期的にかごを引き上げて捕獲します。捕獲して市場に流通するのは雄カニで、甲羅の大きさが8センチ以上と決められています。かごには雌カニや規格より小さい毛ガニ等がが入りますが、すべて海上で選別し海に戻されます。

岩手の場合、宮古市で開催される毛ガニ祭りが有名で多くの人達がカニの味覚を求めて訪れます。我が家では、息子の知り合いである宮古市在住の青年漁師から通販で求めています。今年も生きた毛ガニが送られてきましたが、今までは鮮度が落ちないうちにすぐ茹でていました。今年は私の関心事であるウチノメサイトレンズの目が毛ガニをとらえました。と言うことで、茹でる前の毛ガニを撮影しページを作成してみました。

しかし、海中で生きている様には撮影できません。しばらくの間は人工海水にどっぷりとつけて様子を見ることにしました。お断りしますが、毛ガニの身体をレンズの目で拡大接写するとかなりグロテスクな画像になり、気の向かない方にとっては気持ち悪いと言うことになりかねません。かく言う私も撮影し画像処理をしながらつぶやいた言葉は、・・映画で見る宇宙人そっくりだなあ・・でした。

トップのロゴ画像は、人工海水につけて元気を出させた後、正面から見た様子です。毛ガニにとっては迷惑なことだと思われますが、しばしの間お許しあれといった所でした。


毛ガニ・・・

ケガニ(毛蟹)は、エビ目クリガニ科に分類されるカニの1種。北西太平洋の沿岸域に広く分布する大型のカニで、食用に漁獲される。別名はオオクリガニ(大栗蟹)。

最大で甲長120mmに達し、オスの方が大型になる。全体的にずんぐりした印象で、体は全身が淡赤褐色で、体を覆う殻はあまり硬くはないが、短い剛毛が密生し、和名はこれに由来する。甲羅はわずかに縦長の円形で、鋸の歯のような棘が両眼の間に4つ、甲羅の側面に7つある。歩脚は太く、甲羅と同様に短い毛と棘が密生する。鋏脚は歩脚よりさらに短く、太さも棘も歩脚と同じくらいである。

日本海沿岸、茨城県以北の太平洋岸からアラスカ沿岸まで、太平洋北西部とその縁海に広く分布し、水深30mから200mほどの砂泥底に生息する。

食性は肉食性で、多毛類、貝類、他の甲殻類、小魚などのベントスを捕食する。一方、天敵はオオカミウオやミズダコなどである。

第9齢期以降に生理的な成熟を迎え、メスは交尾後に3万粒から6万粒を産卵(受精)し、産んだ卵は他のカニと同様に腹脚に抱えて保護する。   
                                                      (※ウイキペディアより)


人工海水の中 1 人工海水の中で・・

送られてきたパッケージからカニを取りだし、海水濃度と同じ食塩水に入れてしばらく放置しました。

身体に触らない限り、ぴくりとも動きません。
人工海水の中 2 ボールの中の人工海水につけてしばらくすると、口の附近から海水の動きが見られました。

多分ですが、呼吸のための水流がえらに運ばれてものと思いました。

人工海水の中 3 カニの泡ふきと言いますが、泡の中の酸素をえらで取り入れているはずです。

毛ガニの特徴とされる目の間の殻に、のこぎり状の歯のような棘が四個見られます。

元気になったのか短い触覚(ひげ)が動き始めました。

正面からの様子 1 海水から出す・・

少し動き回るので、海水から出してテーブルの上に置いて撮影です。

海底でじっとしている姿に置いてみましたが、目が引っ込んだまま動きません。

正面からの様子 2 身体をつつくと動き、目がちょこんと上に出ました。すっかり上に立つほどではないようです。

じっとしていますが、はさみに箸を近づけるとがっちりと挟みます。

中央の暗い部分が口になります。
正面からの様子 3 顔の部分のアップ画像です。口の両側には小さい手の様な突起があり、これを巧みに動かしてエサを口に運びます。
正面からの様子 4 ちょっとつついてポーズを取らせました。

右はさみを上げて、・・何するのよ、痛いじゃないか、止めてくれ・・とでも言いたそうです。
正面からの様子 5 こちらは逆に左はさみと足が上がっています。

カニのはさみと尖った足ですが、素手で触ると大変なことになります。

背中か見た様子 1 布巾の上の毛ガニ、茹でていないのにかなり赤い色をしています。

布巾からはみ出し、画像としては最低ですがお許し下さい。
背中か見た様子 2 甲羅の部分の拡大で、毛ガニと言われる毛と棘が無数に生えています。

拡大画像にするとはっきりします。

腹部の様子 1 腹部の様子・・

甲羅をひっくり返し腹部の様子を撮影しました。

これは雄カニですが、腹部の下の方に三角状の部分があり、これを俗にカニ褌と言うようです。
腹部の様子 2 カニの褌部分の拡大画像です。この部分には雄カニの生殖器の一部があり、面倒な構造になっているようでした。

このことについては触れないで置きます。

我が家では毎年カニを通販で求め、送られてくるとすぐ鮮度が落ちないようにと茹でていましたが、今年はウチノメ屋敷レンズの目で撮影してみました。

この毛ガニは結構大きなサイズであり、通販市場でも良い値段がしています。最高に美味しいが、価格も高いのが毛ガニと言えます。青年漁師のブログによると、海水の水温変化で漁の成果が決まると言います。市場には年中毛ガニが見られますが、岩手で一番美味いのが今の時期(三月末まで)と言いますので、三陸海岸まで走らないと手に入りません。

陸中山田の中学校に勤務していた若い頃、遠浅ののりしば(のり養殖用の棚)に夜になると毛ガニが沢山上がっており、それをカギで捕って食べた記憶が残っています。大きな毛ガニではありませんが、味には変わりなかったと思います。遠浅の砂浜で海苔養殖が行われない今、昔の楽しい想い出になっています。

                                                      (2014.03.28 作成)
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