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             ジョロウグモ

 
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ジョロウグモ・・・

夏の夕方、軒下に大きな巣を張るオニグモの姿、秋の訪れと木々の間に巣を張るジョロウグモ、どちらも大型のクモですからご覧になっていると思います。

しかし、オニグモの地味で黒っぽい色合いに対して、ジョロウグモは黒と黄色の派手で目立つ色合いです。クモを苦手とする私にとって、ジョロウグモは触れることは出来ません。秋の訪れと共に庭先の木立の間に巨大な巣を張り、知らないで通りすぎると人間様が巣にかかります。また、巣にひっかからないまでも、顔中がクモの巣だらけになりいやな思いをすることもしばしばです。

今回は苦手のジョロウグモに挑戦してみました。特にも、巨大なメスのクモに対してあまりにも小さいオスのクモ。今回はオスのクモを求めて、クモの巣のあちこちを探してみました。居ましたね、大きな巣の片隅にひっそりと棒のようになって居るオスのクモ。威張ってしゃしゃり出ると、あれれと言う間にメスグモのエサになる哀れなオスグモでした。

今までは派手な体色に惹かれてメスグモだけを撮影してきましたが、今回は大きな網の片隅にひっそりと控えているオスグモにもレンズを向けてみました。

トップのロゴ画像は、ジョロウグモを撮影中に突然巣の網にかかった小さな甲虫でした。がっちりと柔らかい腹部に噛みつき、毒液(唾液)を注入し弱らせている場面です。

ジョロウグモ・・・

ジョロウグモ(女郎蜘蛛、上臈蜘蛛)は、クモ目ジョロウグモ科ジョロウグモ属に属するクモである。夏から秋にかけて、大きな網を張るもっとも目立つクモである。大型の造網性のクモで、コガネグモと共に非常によく知られたクモである。コガネグモと混同されることが多いが、系統的にはやや遠いとされる。コガネグモよりはるかに大きくて複雑な網を張り、網の糸は黄色を帯びてよく目立つ。和名は女郎に由来すると一般的には考えられているが、一方で上臈(じょうろう)から来ているとも言われている。

性的二形が大きく、成体の体長は雌で17?30mmなのに対して、雄では6?13mmと雌の半分以下である。形はほぼ同じで、腹部は幅の狭い楕円形で歩脚は細長い。成熟した雌の腹部には幅広い黄色と緑青色の横縞模様があるのが特徴であり、腹部下面に鮮紅色の紋がある。ただし、成熟する寸前までは雄のような斑模様が見られる。雄は雌に比べて小さく、色も褐色がかった黄色に濃色の縦じま混じりの複雑な模様がある。歩脚は暗い褐色に黄色の帯が入る。

春に孵化し、雄で7回ほど、雌で8回ほど脱皮を繰り返して成体となる。成熟期は9〜10月ごろで、この時期に交尾が行われる。交尾は雌の脱皮直後や食餌中に行なわれる。これは、交尾時に雌が雄を捕食してしまう危険があるため。

造網性のクモで、垂直円網を張るが、その構造は特殊で、通常のそれより複雑になっている。それについては後述する。クモは網の中央に常時滞在している。網は全体を張り替えることはあまりせず、通常は壊れたところなど、部分的に張り替える。

視覚はあまりよくないため、巣にかかった昆虫などの獲物は、主に糸を伝わる振動で察知するが、大型の獲物は巣に近づいて来る段階で、ある程度視覚等により捕獲のタイミングを整え、捕獲している。巣のどこにかかったのか、視覚では判別しづらいため、巣の糸を時々足で振動させて、そのエコー振動により、獲物がどこに引っかかっているのか調べて近づき、捕獲している。捕獲された獲物は、毒などで動けないよう処置をされたあと、糸で巻かれて巣の中央に持っていかれ吊り下げられ、数日間かけて随時捕食される。獲物は多岐にわたり、大型のセミやスズメバチなども捕食する。捕食は頭から食べていることが多い。
                                                     (※ウイキペディアより)

獲物がかかるのを待つメスグモ・・・

庭の木々の間に巨大な巣網を張り、じっと獲物がかかるのを待っている様子です。同じ事を何度も書きますが、ど派手な体色は自分の姿をアピールするのに十分な迫力があります。意地悪な私は、通り道に巣があると木の枝等で取り払い通路を確保します。たまたま巣に身体が触れると震動で分かるようで、身体をぶるぶると震わしあたかも私を威嚇しているように思えます。
獲物がかかるのを待つ 1
獲物がかかるのを待つ 2

ジョロウグモの補食・・・

ジョロウグモを撮影中に突然巣の網にかかった小さな甲虫でした。がっちりと柔らかい腹部に噛みつき、毒液(唾液)を注入し弱らせている場面です。調べてみると、唾液には毒液成分・・・JSTX-3 という毒を持っており、興奮性神経の伝達物質であるグルタミン酸を阻害する性質がある。ただし、一匹がもつ毒の量は微量であり、人が噛まれたとしても機械的障害もない場合がほとんどである・・・。

もし強い毒液を持つとすれば、ジョロウグモは毒グモと言うことになります。けばけばしい色彩で、「俺は怖いんだぞ」と周囲にアピールしていると言えます。

巣網にかかった物体の動きからエサとなる虫などの固有の振動を感じとり、それっとばかりに飛び出してくる敏捷さ。反面、木の葉などの物体の動きは単純でしょうから排除にかかります。オニグモは体液を吸い取ってエサにしますが、ジョロウグモは糸で見えなくなるぐるぐる巻きにすること無く巣に吊し、気が向いた時に噛みついて食べると言います。

ジョロウグモの補食 1
ジョロウグモの補食 2
ジョロウグモの補食 3
ジョロウグモの補食 4
ジョロウグモの補食 5


待機するジョロウグモのオス・・・

今回初めてオスグモを探してみました。巣網の上で待機している姿はメスとは違い、色合いも派手な部分が見当たりません。・・・成体の体長はメスで17?30mmなのに対し、オスでは6?13mmとメスの半分以下である・・・。一番目と二番目の脚を伸ばしきり、メスが築いた巨大な巣の片隅でひっそりと待機している姿。知らないでいると、別のクモが紛れ込んでいるような感じになります。

巣の全体を探したわけではありませんが、見られる範囲に大小合わせて四匹ぐらいは居たようです。



待機するジョロウグモのオス 1
待機するジョロウグモのオス 2

移動するジョロウグモのオス・・・

撮影している目の前で、何が刺激になったか長い足を折りたたみながら動き始めました。スリムで細長い腹部、その先の頭胸部の先端に単眼が四個見えています。オスとは言えクモですからエサをとるのでしょう。どのようにして捕食するのか興味が湧きますが、観察は時間がかかり大変そうです。
移動するジョロウグモのオス 1
移動するジョロウグモのオス 2
移動するジョロウグモのオス 3
移動するジョロウグモのオス 4
移動するジョロウグモのオス 5

・・・秋はスパイダーウォッチングにとても向いている季節です。それは、日本の多くの種類のクモが9月から11月にかけ、成体となるからです。2008年11月現在、クモの研究者たちの調査や研究によると、約1400種いるとされています。クモのなかで、大きさや色彩、数の多さから考え、東京の都心部で最も目立つクモと言って良いものがジョロウグモでしょう・・・。(※ネット資料より)

しばらくぶりにクモをテーマに撮影しページを作成しました。いつも書くのですが何故か好きになれないクモ、その中でもジョロウグモは苦手の中に入ります。あのけばけばしい色彩、クモにすれば自分を捕食する動物に対しての存在の誇示でもあります。実際には鳥などにどの程度捕食されているのかは不明ですが・・・。

                                                      (2014.09.30 作成)
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