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          ゲジ・通称ゲジゲジ


     

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ほぼ全身の様子です。15対30本ある脚の内、数本が欠落しています。

ゲジ・通称ゲジゲジ・・・

ゲジ・通称ゲジゲジ、この名前と目の前をすばしこく走る姿を見たほとんどの方々は、「わーっ、ゲジゲジ」と嫌悪感が先立ちつぶしたくなる衝動に駆られることと思います。かく言う私も、今まで同じような行動をとってきているからです。築百年を優に超す我が家の母屋は、部屋に積んである年代物の道具等を動かした時、比較的容易に姿を見ることがあります。そして、ほとんどの場合は叩きつぶしたり殺虫剤をかけて死なせることが多いのです。

先頃のことですが、何気なく片づけものをしていたら目線にちょろちょろと動くゲジゲジが入りました。以前の私ならすぐつぶして取り除いていましたが、ちり紙で押さえつけてから思いついたのが昆虫の表情のページに載せられる事に気がつきました。

捕まえてからネットでゲジゲジについて検索し、ほとんど知らなかった驚きの生態を知り改めてゲジゲジの生態を見直しています。

ここでは、逃げられないようにプラのケースに入れて、上から眺めたり、横から眺めたりと、カメラ・マクロ撮影機能を駆使して撮影した画像の中から気に入った画像を紹介いたします。見る方によっては下手物好みの嫌悪感を感じさせる画像です。

トップの画像はほぼ全身の様子です。15対30本ある脚の内、数本が欠落しています。それでも残った脚が機能し捕まえるのが大変くらいの動きを見せていました。

                                                      2015.04.11 作成

ゲジゲジが嫌いな方は、ここから先は見ない方が精神衛生上よろしいと思われます。くれぐれも嫌悪感を持たないようにお願いいたします。



身体を真上から見た画像・・・

プラのケースにタオルを敷き、その上にそっと置いての撮影です。深さのあるプラのケースには上られませんので、じっとしている内に何コマも撮影してみました。身体の長さを超す触角、先の方がくるりと曲がったり伸びたりと全体にばっちりとピントを合わせての撮影は困難です。脚の先端部は何もなく、滑るものには掴まることも出来ないようでした。

押さえられて観念したのか、動かないで死んだふりをしているのかじっとしていました。見方によっては同じように見えますが、微妙な違いを分類し選んであります。
身体の真上から 1
身体の真上から 2
身体の真上から 3
身体の真横から 1

頭部と口先にピントを合わせた画像・・・

頭部を持ち上げてじっとしている様子の画像です。身体全体としてはほとんど変化がありませんが、口先の触角の位置が微妙に違い動いています。先端部の尖った触角で獲物(小昆虫など)を押さえ込み、口元に運びます。ゴキブリの天敵とは知りませんでしたし、虫(小昆虫)ならば何でも捕獲して食べると言います。30本の脚を素早く動かし移動するので逃げられないのかも知れません。

頭部の先端左右には、他の昆虫と同じように見える目があります。拡大すると複眼の模様が見合えますが、調べてびっくりしたのが「偽複眼(数千個の単眼の集まり)」と言われる目であり格段に視力が良いのだと言います。これでは逃げられません。
頭部と口先の様子 1
頭部と口先の様子 2
頭部と口先の様子 3
頭部と口先の様子 4

立ち姿の状態の画像・・・

タオルから白い紙に交換しゲジゲジを入れてみました。何とか逃げようと背伸びしますが、アクリルケースはつるつるし掴まる場所がありません。身体全体を押しつけて背伸びしているようにも見られます。

背中を観察すると、頭と七つの体節と尾が見え、体節には呼吸をする気門があります。体節それぞれに脚が二対付いていますが、残りの一対の脚がどこに付いているのか不明です。十五対で三十本の脚になります。
立ち姿の状態 1
立ち姿の状態 
立ち姿の状態 

部分拡大切り出し・・・

ゲジは数千個の単眼が集まった「偽複眼」を一対持っているので、抜群の視力の良さを誇ります。この部分の拡大画像を紹介します。

尾部にあたる体節には気門が見えません。最後尾の先端部は鈎のように見えますが、機能は何でしょうか。

体節部分だけを切り出してみました。黄色い部分の中央部に溝が見えますが、解説文から判断すると気門になりここから呼吸をします。
部分拡大切り出し 1
部分拡大切り出し 2
部分拡大切り出し 3

おわりに・・・

恥ずかしながら、ゲジについてほとんど知らなかったことが多いことを実感しています。名前からしてゲジゲジは通称であり、本名がゲジと呼ぶなんて、まさしく目から鱗が落ちた感じです。

私にとっての次の課題は、孵化したばかりのゲジの幼生の捕獲が気になります、脚が4対の小型のゲジを見つけなくてはなりません。またまた楽しみが増えました。


ゲジとは・・・

ゲジは、節足動物門ムカデ綱ゲジ目に属する動物である。伝統的にはゲジゲジと呼ばれるが、「ゲジ」が現在の標準和名である。天狗星にちなむ下食時がゲジゲジと訛ったとか、動きが素早いことから「験者」が訛って「ゲジ」となったという語源説がある。

構造的にはムカデと共通する部分が多いが、足や触角が長く、体は比較的短いので、見かけは随分異なっている。移動する際もムカデのように体をくねらせず、滑るように移動する。胴体は外見上は8節に見えるが、解剖学的には16節あり、歩肢の数は15対である。

触角も歩脚も細長く、体長を優に超える。特に歩脚の先端の節が笞のように伸びる。この長い歩肢と複眼や背面の大きな気門などにより徘徊生活に特化している。幼体は節や足の数が少なく、脱皮によって節や足を増やしながら成長し、2年で成熟する。寿命は5?6年である。

食性は肉食で、昆虫などを捕食する。ゴキブリなどの天敵である。走るのが速く、樹上での待ち伏せや、低空飛行してきた飛行中のガをジャンプして捕らえるほどの高い運動性を持つ。また他のムカデと異なり、昆虫と同じような1対の複眼に似た偽複眼を有し、高い視覚性を持つ。

鳥等の天敵に襲われると足を自切する。切れた足は暫く動くので、天敵が気を取られている間に本体は逃げる。切れた足は次の脱皮で再生する。

日本には、ゲジとオオゲジの2種の生息が確認されている。夜行性で、落ち葉・石の下・土中など虫の多い屋外の物陰に生息する。屋内でも侵入生物の多い倉庫内などに住み着くことがある。

ムカデと違って攻撃性は低く、積極的に人に噛み付くことはない。噛まれたとしても毒は弱く、人体に影響するほどではないが、傷口から雑菌に感染する可能性があるので、消毒するなどの注意は必要である。これはゲジに限った話ではない。人間にとって基本的には無害な生物であり、ゴキブリなどの衛生害虫をはじめ様々な小昆虫を捕食する点では「益虫」である。
                                                      ※ウイキペディアより抜粋

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