昆虫の表情に戻る


         2020スズメバチの巣

マクロの目 江刺ふるさと探訪記  

location:uchinome.jpトップ>自然の表情昆虫の表情>2020スズメバチの巣

 サイトマップ


巣を解体した時出てきた二匹のハチと、中央が羽化出来なかった幼虫の姿。

2020スズメバチの巣・・・

12月も中旬を迎えた日、母屋の冬囲いをしなくてはと思い長い縁側の雨戸を点検していました。毎日と言うほど見ているはずなのに気がつかない事もあるものです。雨戸と塩ビボードの境目に何か丸い物が付いています。何だろうと注視してびっくり・・・。何と長さ15センチほどになるスズメバチの巣(当地の俗称カメ蜂の巣)があるではないですか。今まで気がつかなかったのがおかしいのです。

庭木いじりの趣味を持つ息子から、庭先で「重低音の羽音が聞こえる」と良く言われたのですが、今となるとこのスズメバチの住む巣から羽音が聞こえてのかも知れません。もちろん今は空き家の巣であり、怖いどう猛なスズメバチはいません。

と言うことで、今年最後の私の趣味でもあるマクロ撮影に取り上げました。トップの画像は、巣を解体した時出てきた二匹のハチと、中央が羽化出来なかった幼虫の姿です。

                                                       2020.12.23 作成


サッシガラスと塩ビ板にの角に、うまい具合に張り付いていたスズメバチの巣です。巣の長さはおよそ15センチ、幅が11センチありました。下の方に出入りをする穴があり、その直径がおよそ15ミリほどありました。たまたまガラス戸にくっついていたので、内側から巣の様子を撮影する事が出来ました。普通の巣は垂直にぶら下がりますので、巣の内部までは撮影する事が出来ませんのでラッキーでした。

ここでは、巣の全体の姿、慎重に表皮をはがして巣の内部の様子を撮影してみました。巣の中に取り残されていた成虫と、乾いてしまった幼虫の姿も記録出来ました。私の気のせいですが、尻から針を出して居る働きバチ、ひとまわり以上大きな女王バチ(針が無いのでもしかして)の様子を記録して見ました。
巣全体の姿 1 巣全体の姿・・・

夏頃から見逃していたスズメバチの巣です。この位大きくなると目に触れるはずですが、何故か今の今まで気がつきませんでした。

大型のハチが、丸い巣穴からぶんぶんと出入りしていたかと思うと、ぞっとしてきます。
巣全体の姿 2 接近して撮影した様子です。もちろん今は空き巣ですから接近しても怖くないのですが、ハチが活動している時でしたら警戒に引っかかりバチリと刺されます。

それにしても、うまい場所を見つけて巣を作っています。

サッシレールにぶら下がり、左右はガラス戸と塩ビ板にがっちりとくっついています。

いつも見るスズメバチの巣ですが、きれいな模様を作り出す働きバチです。
出入りする穴 ハチたちの出入りする穴です。拡大していますが直径で15ミリほどありました。

この入り口を守るはたきバチ、接近する外敵を見つけると追い払うために襲って来るので怖いのです。
裏側の様子 1

裏側の様子・・・

ガラス戸に張り付いている様子です。ストロボ光が強すぎて飛んでしまいました。

中心は不鮮明ですが、周辺は大きな塊では無く隙間のある造りで強度を付けています。

裏側の様子 2  巣の周辺の様子になります。空洞を作ることで大きな巣を構築出来るのです。

ガラス戸から剥がすのに、壊さないようにするのが大変でした。

ハチの巣を分解してみる・・・

全長15センチ、横幅11センチのスズメバチの巣をそっと切り離し、さらには内部を見るために表皮に当たる部分を静かに剥がしてみました。外見からはすごく頑丈に見えるのですが、ちょっと強い力で突いただけで殻が壊れ穴が開いてしまいます。

硬そうに見える巣の殻は、働きバチのかみ砕いて塗り固めたものと言いますので素晴らしいものです。殻を外してみたら内部には二層の巣が作られており、これから全体のバランスを見ながら、巣の全体に見合った大きさに成長する段階でした。今まで目の前にありながら、気がつかなかったこがうかつでした。冬の時期の空き家ですから良いのですが、春になり女王バチが働き出し巣がどんどん大きくなっていくのですから怖いものです。

ここでは、二層の巣の構造と、中に入っていた干からびた幼虫の様子を紹介してみます。

外側の殻を取り外す 1 外側の殻を取り外す・・・

表面の殻をそっと外した状態です。

上から直径8センチほどの巣と、その下に作られている4センチほどの可愛い巣が見られました。
外側の殻を取り外す 2 二層の巣の様子と出入りする穴の様子です。穴の直径は15ミリほどありました。

きれいな表皮の様子です。うまい具合にカラフルな模様が造られていました。
出入りする穴 殻の模様
外側の殻を取り外す 3 周囲の表皮をしっかりと取り外してみました。一番上は巣穴のように見えますが、ぶら下がる巣を支えるために中央に太い支えがあり、下へ下へと巣が成長していきます。

下の画像は巣を横から眺めた状態になります。
外側の殻を取り外す 4 外側の殻を取り外す 5
外側の殻を取り外す 6 一番下の巣を真下から眺めてみました。成長しきれないで乾燥した幼虫がありました。
外側の殻を取り外す 7 真下の巣と、その上の大きな巣の様子です。いずれも幼虫が入っておらず、干からびた幼虫が一個見えているのみです。

巣穴の一番奥に、卵らしき白い物がありますが何であるかは不明でした。
                        次のページへ →