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         雫石町・満開の弘法桜


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あまりにも有名になった小岩井農場・一本桜から15分ほど走ったところに、推定樹齢800年にもなる桜の古木・エドヒガンがあります。私もこの桜を知ったのが昨年のことでした。いつもなら15分ぐらいで行ける場所なのですが、一本桜付近は大渋滞で通り抜けが出来ません。仕方なくかなりの回り道をして現地に入りました。

一本桜の大混雑とは違い、この桜を見に来ている方は数人ぐらいでした。昨年は花芽が食われてほとんど咲かなかったのですが、今年は小岩井農場・一本桜と同様に満開の状態です。

・・・昨年の記事から
岩手県雫石町長山地区に、「七ツ田の弘法桜」と名付けられた推定樹齢800年の桜の古木があります。言い伝えによりますと、ここを訪れた弘法大師が手にしていた桜の杖を地面に刺したら根付いたというものです。資料によりますと、800年後の現在、樹高17m、直径1.5mあると言います。古木の脇には祠が祀られていて、「桜沼弘法大師堂」と書かれた扁額が掲げられています。(※一部ネット資料から)

きれいに咲いた800年になるエドヒガンです。一本桜と同様にすっきりとした青空にはなりませんが、ここは側まで行って眺めることが出来ますし、ぐるりと周囲を回ることも出来ます。

昨年とは違い満開状態ですが、そろそろ散り始めていました。
正面から見た弘法桜、天気が良いと後ろに岩手山が見えます。
祠を中央に置いてみました。池の畔にベンチが置かれています。 巨大な木の根元と咲き誇る桜の花。

古木の北側には、巨大な幹から延びた細長い枝があり祠の後ろを通りきれいに花を付けていました。昨年は松島瑞巌寺や山田町大沢にある「臥龍梅(がりょうばい)」の様だと表現しました。

古木の西側には三基の石塔があり、庚申五穀成就・・の文字が見えますし、年代は「宝永四年」と読み取れます。
宝永四年と言いますと、今から300年ほど前になりますね。

庚申塚とは、悪霊を追い払うため道ばたに石碑を建て、青面金剛を祀ったもの・・とあります。きっとこの年は、作物が不作で冷害の年だったのかなあと思われます。
祠の後ろに伸びた桜の枝。
セメントで補修された古木の根元と祠。 庚申塚です。宝永四年の文字が読み取れました。

枝振りが気に入り、ちょうど太陽が正面にあったので入れてみました。
弘法桜の枝振り 1・・・左側に太陽を入れてみました。 弘法桜の枝振り 2

弘法桜の東側に小さな水たまりの池があり、そこに花びらが浮かび木の枝が映っていました。もちろんですが、ここに見えている桜の木は新しい木です。
小さな池のほとりにある桜の木。 池の水面に浮かぶ花びらと映った木の様子。

この場所の隣に、ガーデニング専門店として人気のある「花工房らら倶楽部」があり賑わっていました。駐車場もぎっしりと埋まっていますが、車の数の割には見学する方が少ないのです。弘法桜は「きれいだなあ」とちらりと見て、その後はガーデニングの花選びをしていると思われます。

昨年も弘法桜を見ながら思いましたが、伝承の由緒と推定樹齢800年の組み合わせは当時の人々の願いと相まって、遠い昔の人々の暮らしの様子が感じられます。今年は庚申塚を撮影し、文字を読み取ったら尚更そう思った私でした。(※2008年4月26日に撮影したもの、すでに公開してある内容を転記する)