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         奥州市衣川区・古館の桜


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古舘の桜・・・

古館のエドヒガン、衣川村(現在は奥州市衣川区)指定天然記念物の桜で品種はエドヒガン。

全国版「名桜・古桜・一本桜」ガイドから見つけた奥州市内の古木になります。4月29日のことでしたが、衣川地区の一本桜の古木を求めて地図を片手に出かけてみました。最初に観たのは樹齢700年にもなる東北道脇にある北館の桜です。丁度満開の時期でもあり、訪れる方が結構ありました。北館の桜については、今まで何回も紹介していますのでここでは省略します。今回のシリーズが完了したら、2012年版北館の桜としてまとめてみたいと思います。

北館の桜の次は古舘の桜です。この地には今まで訪れた事がありませんので具体的な場所が良く分かりません。たまたまでしたが、ガイドには現地の緯度経度が表示されています。そのデータをナビに入力し出かけましたが現地にはそれらしき桜が見当たりません。何回か桜を求めて探しましたが見つけられませんでした。

再度ナビに入力し、付近を細かく観てみました。うかつであったのは、北館の桜が満開でしたので古舘の桜も満開だろうと思いこんだのが失敗でした。現地は高速道路から西に14km程入った場所であり、やっと桜が咲き出した所でした。そんなわけで苦労して見つけた場所になります。

R4号から西へ向かう県道37号線、国見平温泉がある場所から北側に入った道路の南斜面にありました。ここは所有者の宅地内の南斜面にあり進入路ははっきりとはしません。道路に車を止め、斜面を降りながらの観察と撮影です。


道路から南斜面に降りてみる・・・

やっと見つけた古木と標柱です。道路から田んぼに降りる小道しかありませんので、ちょっぴり気を遣いましたが畑を通り標柱まで進みました。標柱には、衣川村指定天然記念物 エドヒガン 平成11年11月1日と記されています。標柱まで進むとき、気になったのが畑の中に散在する古い墓石でした。

標柱には所有者の名前が記されています。巨大な古木は所有者宅の南斜面から生えており、南の方向へ枝が広がっています。
衣川古舘の桜 1
衣川古舘の桜 2
衣川古舘の桜 3
衣川古舘の桜 4

西側の田んぼから眺める・・・

古木の高さは、いぐね(屋敷の周囲にある杉の木)とほぼ同じぐらいあり目測で20m位はありそうです。やっと咲き出した感じであり、満開にはもう少し時間がかかりそうです。これでは遠くから見つけることが出来ません。
衣川古舘の桜 5
衣川古舘の桜 6
衣川古舘の桜 7

根元の様子・・・

南側に移動し根元の部分まで入ってみました。木の様子を大きく分類すると、南側に延びている幹の部分と上に伸びている幹の部分の二つになりそうです。根元にはワラを埋め込み肥料にしていました。

この巨大な古木のデータ等は一切ありませんので詳細は分かりません。しかし、根元の太さから比較すると、樹齢700年の北館の桜に匹敵するなと思われます。現場に桜の木のデータ等があれば良いなあと思いました。他所のお宅に生えている桜の木、勝手に測定等は出来ませんので・・・。
衣川古舘の桜 8
衣川古舘の桜 9
衣川古舘の桜 10
衣川古舘の桜 11

衣川古舘の桜 12

東側から見た古舘の桜です。南側に曲がって伸びている姿、この地は平泉文化の中心地から15km程の場所にあります。私の想いですが、かなり歴史のあるお宅の庭先に生えているエドヒガンです。昔のご先祖様が大切に見守り保存してきた家宝の桜の木だと思われます。

来年は満開の頃に訪れてみたいなと思います。