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            稲の花・開花


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籾が開き雄しべが出て受粉中の様子です。

稲の花・開花・・・

今まで色々な植物の花を撮影してきましたが、身近にありながら意外と撮影が困難なのが「稲の花」でした。私の学習不足と言えますが、稲の開花についてほとんど知らないことばかりです。資料を読みながら納得したまでは良いのですが、肝心の田んぼに出て穂の出る前の稲を眺めては開花後の雄しべが見えるのみで、狙っている籾が割れている状態(花びらが無いので籾の割れ具合)を発見することが出来なかったからです。

撮影するために家の前の田んぼにしゃがんでみたものの、いくら見ていても発見出来ませんでした。考えてみたら、毎日太陽の姿を見ることが出来ない低温の日であり無理なことでした。参考資料によると、開花温度と時間帯のこと、一番肝心なのが天候条件でした。

分からないまま田んぼに出てしゃがんだまでは良いのですが、稲の開花データに忠実で無いとほとんど無理だと言うことを知りました。ここでは四日間にわたって苦労した結果、条件に合った日の田んぼに出てびっくり・・、稲の花が咲き出しているではありませんか。ここではその様子から紹介したいと思います。

トップの画像は、籾が開き雄しべが出て受粉中の様子です。見た瞬間嬉しくなりました。

                                                        2017.08.16 作成



出穂 1 出穂(しゅっすい)・・・

茎の中頃が膨らみ、幼い穂が出ていました。穂が出ることを出穂(しゅっすい)と言います。

最初は葉に覆われたようになっていますが、やがて伸びていかにも稲の穂と言った感じになります。
出穂 2 籾の形が見えていますが、まだ二つに割れて開いた状態にはなりません。稲には花びらがありませんので、籾が二つに割れて花が咲いたように見えてくる瞬間があります。

下の画像は同じものですが、右側が拡大した先端部になります。

稲の花は穂の先端部から開き始め、六本の雄しべが出てきます。
出穂 3 出穂 4

開花 1 開花・・・

開花の瞬間の日は、少し曇っていましたが前の日に比べてもやっと感じるほど気温が高くなっていました。

稲の穂はこの瞬間を待っていたのでしょうか、あちこちにやっと咲き出した稲の花が見えていました。

籾の中から出ているのが雄しべであり、数えてみると本あります。

雌しべは籾の中にあり見えていません。
開花 2 二ヵ所の籾が開いているようです。

何とか雄しべが六本あるのが分かるようです。
開花 3 中心にある大きな籾、その周辺でも咲き出していました。
開花 4 ばらばらに見える雄しべですが、不揃いです。

開花拡大 1 拡大・・・

籾がはっきり開いて分かる場所を取り上げ接近(拡大)して見ました。

上にある籾はこれから雄しべが出てくるようです。
開花拡大 2 はっきり分かる籾をさらに拡大です。

籾の開いた部分の下に毛が生えたように見えていますが、この部分が中心にある雌しべになります。

今回の撮影した画像で一番の出来映えです。なおこの画像は、8月16日NHK盛岡のハッピーニュースに投稿し採用されました。

嬉しい一コマです。


雄しべ 1 雄しべ・・・

籾の中から出てくる六本の雄しべです。

籾から外に出てすぐなので、伸びきっておらずくっついたように見えています。
雄しべ 2 四本のきれいに伸びきった雄しべです。

無数に咲いている様子 1 無数に咲いている様子・・・

かなりの枚数の画像から選びましたが、捨て去るには惜しい内容の画像がかなりありました。その中から5コマ選んでみました。

画面には無数の雄しべの先端(葯・・・花粉が入っている)が見えており、これから籾が開くものや、すでに受粉が終わったものなどがあります。

拡大画像で探して見て下さい。
無数に咲いている様子 2 中央部に二個の開いた籾が見えています。

下の二コマの画像は、雄しべが飛び出てきれいだなあと思いました。
無数に咲いている様子 3 無数に咲いている様子 4
無数に咲いている様子 5 もみの大きさは5〜6ミリほどの長さです。かなり接近してのマクロ撮影になります。足場の悪いあぜ道で、一脚を使用しての接近です。もっとがっちりとピント合わせが出来れば最高でした。

おわりに・・・

8月16日現在、田んぼの稲の穂先は受粉が完了し曲がってきました。かなり前に開花し受粉した穂だと言えます。私が撮影したのは田んぼのあぜ道側の稲です。あぜ道の周辺の稲は風通しが良かったりして、中心地より気温が低くなり生長が遅れます。

これから稲の開花を撮影するには、山手の田んぼか日陰部分の田んぼで探さなければなりません。


稲の開花と受精・・・

稲の茎の中に成長する幼い穂。その穂の先に、小さな稲の花が咲きます。咲いている時間はわずか1時間ほど。その開花と受粉、受精の様子を紹介します。

稲の成長が進むと、茎の中からやがてお米になる幼い穂が押し上がるようにして出てきます。これを出穂といいます。穂の先の方から稲の花が咲き始めます。花びらのない花です。中からは6本のおしべが出ています。

稲の花が咲いている時間はわずか1時間程度です。この短い時間に受粉を終えます。おしべの根元をたどって行くと、そこには小さなめしべが見えます。めしべに付いた花粉は、すぐに花粉管を伸ばし受精を行います。受粉が終わると稲の花はすぐに閉じてしまい、もう開くことはありません。

朝から晴れて暑くなりそうな日は、午前9時ごろから花が咲き始め、11時に盛んに花が開きます。午後1時ぐらいにはその日に咲く分は終わり、残りは次の日に持ち越されます。

曇っていて涼しい(=気温20℃ぐらい)日は、午後に咲き始めることもあります。花が咲くのに一番適した気温は30〜35℃、最高気温は約50℃、最低気温は約15℃です。温度が高すぎても低すぎても花粉が飛ばないので「受粉」がうまくいきません。

朝から雨が降っていたり、台風が来ていたりすると、その日は開花しません。次の日にさきます。 「いなほ」が「くき」の中から顔を出し始めると同時に、花をさかせ、毎日少しずつさいていき、1週間ぐらいかかって花がさきそろいます。

                                                        (※ネット資料参照)

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