おわりに・・・
カヤの木の張りだした枝の中をはっきりさせるため、デジタル処理をしてあります。木の枝の中はきれいに見えていますが、日当たりの風景等は吹っ飛んでいます。
このページでカヤの木を意識するまでは、あまり気にも留めていなかった大きな(15m程)カヤの木です。昔あった飢饉の時には、アーモンド状の実を集めて食料にしたと伝えられています。何故か神社や寺院の境内にはカヤの木が植えられてあるようです。
カヤとは・・・
宮城県以南の太平洋側を原産とするイチイ科の常緑針葉樹。屋久島より南には見られない。成長は遅いものの樹齢が長く、種子から採取する油を燈明に用いたため、各地の神社仏閣等に巨木が残る。
葉はイチイに似るが、先端が鋭利で触れると痛い。これをいぶして「蚊帳」に用いる。葉は扁平した線形で、枝から螺旋状に生じるものと左右に列に並ぶものがある。現代では珍しい庭木に属するが、枝葉、果実、材の活用性が高く、かつては農家の庭先に好んで植栽された。また、大気汚染に強いことや、移植に強いことなどから最近、その価値が見直され、公園等に植えられるようになった。
開花期は4月〜5月ごろで、米粒のようなものが葉の付け根に咲く。雌雄異株であり、雄の木には黄色い雄花が、雌の木には緑色の雌花が咲く。一般的にはカヤの実というが、カヤは裸子植物であり、実に見えるもの全体が種子となる。直径2〜3センチ程度の楕円形で、翌年の10月頃に熟す。油脂が豊富に含まれ、灯り用の油、整髪料、塗料、てんぷら油、そして寄生虫の駆除に使われた。
種子には独特のヤニ臭さがあるものの、灰汁ぬきして天日にさらしたものを炒めれば、ピスタチオやアーモンドよりも香りの高いナッツになり、戦後は食糧難を支える果実となっていた。縄文時代の遺跡からも出土しており、日本人との関係は古い。種子の胚乳はそのまま食べることができ、これを用いたカヤアラレなどの銘菓がある。
樹齢300年以上のカヤで作った碁盤や将棋盤は高級品とされ、特に南九州の「日向榧」は名高い。カヤの材はシロアリや水に強く、平安から鎌倉時代に関東で作られた仏像の多くはカヤを材料としている。
(※ネット資料より抜粋)
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