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       2020カタクリ開花・そして結実


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アングルが上からですが、3列に並んで開花しているカタクリの様子。

2020カタクリ開花・そして結実・・・

我が家のカタクリ園もほぼ花が咲き終わり、先頃は種子の増産を期待して人工授粉をしました。この操作をすると確実に実が大きくなり、6月頃にはがっちりと種子のつまった実(果実)を採ることが出来ます。

我が家のカタクリ園は、こうやって得た種子をまき散らして増えてきています。最初の頃は、やっと開花した花を見ながら来年の開花を期待したのですが、残念ながら野ネズミのエサになったようで痕跡するありませんでした。今では野ネズミに食われる分を気にしないで、やっと増えてきたなあと眺めることが出来ています。もちろんのことですが、毎年必ず種子をばら播いていての成果とも言えます。

この頃毎日風が強いのですが、天気が良かったのでカタクリの花の接写を試みました。花ビラの間からちらりと見える種子が大きくなっており、一人でニヤニヤしています。開花したカタクリの付近には、昨年・その以前から播種してきた可愛いカタクリの葉が見えており踏みつけないようにと気を配っています。

トップの画像はアングルが上からですが、3列に並んで開花しているカタクリの様子を切り出してみました。

                                                       2020.04.22 作成


開花の様子 01 開花の様子・・・

家の周辺あちこちに種子をまき散らし、カタクリ園を試みています。

この場所には二株ほど、うまい具合に発芽しやっと開花です。きれいに咲いているカタクリですが、自家受粉はしてくれません。お隣の花から雄しべの花粉を雌しべの柱頭にくつけあい、これで受粉が完了します。
開花の様子 02 裏の庭の木々の間に咲いているカタクリです。花が密集しているのですが、うまい具合にムシ達が飛来し花粉をくつけあわないと受粉が完了しません。

この場所は、よけいなお世話で花粉をくつけあい受粉作業が完了です。

カタクリの花も密生するときれいなものです。かなり以前に知人の家を訪れた時、1m四方の場所にカタクリの花がびっしりと咲いているのを見て驚いたことがあります。

私の場合は数えるのが嫌になるほど多くはなりましたが、これから何年かかりますかまだまだ先の話です。
開花の様子 03 開花の様子 04
開花の様子 05 フキの花とカタクリのコラボです。どちらの花も春の訪れをおう歌しています。

受粉する雌しべの柱頭 01 受粉する雌しべの柱頭・・・

花びらがまくれ上がり、中から雌しべの柱頭と黒い雄しべの袋(葯)が出てきます。この中にびっしりと花粉が入っています。先にもふれましたが、自家受粉はしないので一本では種子が実りません。

自然界では、チョウやムシ達が花粉を身体にくつけて飛来します。我が家では私がムシ達の代わりを務めています。変な話しですね。

ここでは花の下から柱頭をのぞいてみました。
受粉する雌しべの柱頭 02 受粉する雌しべの柱頭 03
受粉する雌しべの柱頭 04 受粉する雌しべの柱頭 05
受粉する雌しべの柱頭 06 柱頭にがっちりと接近し、花粉の様子を接写です。私のくつけた花粉が左端に見えていました。うまくいくと受粉が完了し、やがてめしべの根元が膨らみ種子が成長してきます。

受粉・そして結実 01 受粉・そして結実・・・

花びらが枯れて落ちる頃、雌しべの根元がぷっくりと膨れてきます。

花びらが落ちると、丸い種子が見えてきました。やがて1センチほどの丸い実になり、果実がはじけて種子が飛び散ります。はじけた種子をアリンコがくわえ、あちこちに移動させると言いますからうまく出来ています。

画像の大きさの果実では、はじけるのにしばらくかかるようです。
受粉・そして結実 02 受粉・そして結実 03
受粉・そして結実 04 受粉・そして結実 05

散りかけた衣装(花びら)をまとったカタクリの果実(実)です。
おわりに・・・

散りかけた衣装(花びら)をまとったカタクリの果実(実)です。庭先でこの姿を見るとほっとすると共に嬉しくなります。

毎年この時期になると、家の周辺のカタクリの様子が頭の中に浮かんできます。思えばやっとうん十年、カタクリに惹かれてここまで来たなあと言うのが偽らざる気持ちです。毎年カタクリの種子をまき散らしながら、同じ事を願っています。山野にあるカタクリの群落を屋敷の片隅で表現したい、そろそろ良いのかなあ・・、野ネズミにも負けないし・・。老人の戯言と思ってお笑い下さい。
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