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       2020名は体を表す・ネジバナ


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トップの画像は見事に開花している様子を並べてみました。

名は体を表す・ネジバナ・・・

庭先の鉢に植えてあるネジバナが、今を盛りと咲いています。ネジバナとは面白い名があるもので、画像のタイトルに利用してみました。ここでは意図的にねじれの様子を強調したくなり、花の付き方と茎の様子を上下に区別してあります。ネジバナのことを知りたくなり、ネット検索で探してみました。・・雑草だけど人気のある花・・と書かれてあります。 さりげなく野原等でネジバナを見かけることがあります。抜いて持って来たくなるのですが、ちょっと気が引けるのが本心です。

このページの記事を最初に作成したのは7月の下旬のことですが、あれから半月ほど経過しているので花の根元が膨らみ果実のようになってきました。やがて緑色から褐色に変化し、中に種子が造られてはじけて行きます。種子が造られるのはもう少し先の事ですが、観察をしっかりしていないと気がついた時にははじけて空っぽになります。

希には白い花ビラあるそうですが、もの凄く人気があるとのことです。トップの画像は見事に開花している様子を並べてみました。


ネジバナ・・・

ネジバナ(捩花)は、ラン科ネジバナ属の小型の多年草。別名がモジズリ。湿っていて日当たりの良い、背の低い草地に良く生育する。花色は通常桃色で、小さな花を多数細長い花茎に密着させるようにつけるが、その花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲く「ねじれた花序」が和名の由来である。

右巻きと左巻きの両方があり、中には花序がねじれない個体や、途中でねじれ方が変わる個体もある。右巻きと左巻きの比率は大体1対1である。
                                                          (※ネット資料から)


                                                       2020.08.09 作成


かなり前に我が家の庭の住人になったネジバナです。その後うかつにも忘れていた私ですが、裏の畑の空き地に生えて居たのを見つけ、御家内様が鉢に入れて庭先で大切に育ててきて居ました。

ネジバナが野原等で咲いているのは花を見れば一目ですが、初夏に入り出芽している様子を見つけるのは慣れないと困難です。私は出芽時の葉の形をはっきりと認識して居ないので、うかつにも生息地の草刈り等で刈り取ってしまうことが多いのです。

ここでは出芽時の葉の形は後日にすることにして、咲き出してきた花の形の違い等を紹介します。ネット資料により花のねじれが左右均等にある事を知り、その様子に触れてみたいと思います。
花のねじれの方向 1

7月16日の様子・・・

鉢の中でぽつぽつと咲き出したネジバナです。やっと咲き出したばかりなので、あまり見栄えが良くはありません。

咲き出した花のねじれの方向は右巻きのようですね。


下の画像の左側の花は、はっきりとはしませんが左巻きのようです。解説文にもありましたが、左右の巻き具合はほぼ同じ比率となっていました。


下の右側画像は、鉢に植えて7月24日のものです。このままでも左右の巻き具合の違いが分かりますが、一番左側の二本で見ると、違いが分かります。


3コマ目からは7月24日に撮影・・・

花のねじれの方向 2 花のねじれの方向 3
花のねじれの方向 4 上の左側の切り出し部分です。左右の巻き具合の違いが分かると思われます。
花のねじれの方向 5 この画像の場合、両端のねじれ具合で違いがはっきりします。

花のねじれの方向 6 7月24日の様子・・・

大きく右に巻いています。珍しく大きくつるのようなねじれ方です。ネジバナとは良く言ったものです。
花のねじれの方向 7 上の画像中央部の拡大です。

開花した花は中からあたかも舌の様な突起部が見られます。
花のねじれの方向 8 花のねじれの方向 9
花のねじれの方向 10 花のねじれの方向 11

種子が造られる 1 8月5日種子が造られる・・・

花ビラが茶色に枯れかかる頃、花びらの根元の部分が膨らみ黄色っぽくなってきます。一般的な花の場合はここの膨らみに種子が造られのですが、ネジバナの場合はこの部分に普通の大きさの種子が造られません。

資料によりますと、・・ネジバナの種子は非常に小さく、発芽するための栄養分「胚乳」がありません。このため、自分の力だけでは発芽できず ネジバナに共生する菌類から栄養をもらって発芽する・・のだそうです。
種子が造られる 2 種子が造られる 3
種子が造られる 4 まだ緑っぽいのですが、その内に枯れかかった色に変化してきます。

このような状態の花の部分を採りだし壊してみました。すると、煙のように細かい粒が散らかり下に落ちてきます。この非常に小さな粒がネジバナの種子になります。

壊してみて驚きました。自然界では根元の下に落ちるよりはどこかに飛ばされていきます。そこで発芽すれば良いのですが、そうはうまくいかないようです。
種子が造られる 5 種子が造られる 6

種子が造られる 7

おわりに・・・

一粒の花の膨らんだ部分を壊すと、無数の粉状の粒が出てきます。これが種子なのです。ネジバナの秘密に惹かれてしまいました。と言うよりも、ほとんど知らなかったネジバナの秘密です。ネジバナの種子のことをネットで調べてびっくりしました。茶色になった花の部分をつまむと、カビ状の粉が取れてきます。ルーペで見ると尖った部分があります。まさかこれが種子とは思って居ませんでした。どうやら良く見ると、ただのカビ状の粉では無く立派な種子でした。

ネジバナの秘密を知り、何として増やしたいと言う思いは失せてしまいました。ばらまいても、共生菌との出会いが無ければ発芽はおろか生長が出来ないからです。ネジバナの根元や周辺にばらまくしか方法はありません。いやあ自然界で生き延びることは大変です。

ますますネジバナが好きになりました。こうなるといくらかでも良いので、以前抜いてきた付近に種子をばらまき発芽、そして生長させてみたいなあと思います。夢になるかも知れませんが・・。


簡単に発芽・生長しないネジバナの秘密・・・

数十の花が、ねじれたように付くのでネジバナ。 わかりやすいネーミングです。それでは、一つの花に いくつ種ができるでしょうか?、これがわかる人は相当の通。 1つ、2つ、それとも10、20?、いえいえ、もっと100、1000?。 それでも違う。正解は数千から数万個!。ネジバナの種はとても小さくて栄養を蓄える「胚乳」が ありません。このため、自分の力だけでは発芽できず ネジバナに共生する菌類から栄養をもらって発芽しています。

ネジバナの1つの花の付け根の部分(子房)を半分に割って、そこに見える種の元(胚珠)の数を拡大鏡を使って数えてみました。すると断面に見える胚珠だけで500個以上もあるのです。ですから、子房の内部全体では数千〜数万個の種が作られるわけです。

ネジバナ1本(1個体)に付く花の数は数十個あるので、1本あたりに作られる種の数は、なんと数十万〜百万個にもなります。しかし、それだけ種を作っても、共生菌と出会えなければネジバナは育たないので、ネジバナだらけの草原はできません。また、ネジバナの種を別の場所にまくと育たないことも多いのです。
                                                       (※ネット資料より転記)

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