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奇跡の一本松・・・

しおさい橋を渡り右に進んだ場所に奇跡の一本松があります。堤防工事現場で見る鋼鉄製の枠が打ち込まれ、10m四方ぐらいの中に根元からシートをぐるぐるに巻かれた松の木がありました。鉄枠の周囲が砂山になっていて通路になっています。もちろんですが、鉄枠の前には立ち入り禁止の表示とトラロープが張られてあります。

少し離れた場所から一本松の全体を撮影しましたが、ワイドレンズ使用でぎりぎりのアングルですからかなりのひずみがあります。一枚目は逆光線ですが調整水門側、その延長が気仙中学校になります。いつもは気仙中学校側の河口から望遠レンズで撮影するのがやっとでした。

二枚目は広田半島側のバックにする方向です。光線状態が良かったので、拡大画面では梢の部分まで詳細に分かります。高さが30m近くあるのですが、それほどの高さには見えません。

奇跡の一本松 1 奇跡の一本松 2
奇跡の一本松 3 根元の部分ですが、草が生えており地面の様子がはっきりとはしません。「あぶないから、はいってはいけません・・
鞄本造園建設業協会 岩手県支部」
と書かれた立て札がありました。
奇跡の一本松 4 梢の左側の部分です。よく見たら中央にとりのすがありました。被災前からのものか、被災後に造られたものかは分かりません。

また、右側の部分には松ぽっくりがかなりありました。
奇跡の一本松 5

根元の部分と、遠くに見えるもう一本の残った松とのコラボです。前から気になっていた幹だけ残った松でした。

下の画像は、鉄枠の中と根元周囲の様子です。周囲には溝が掘られ水が張られてありますが、しみ出た海水なのか、松にやった水なのかは定かではありません。

奇跡の一本松 6 奇跡の一本松 7
奇跡の一本松 8 鉄枠の少し離れた場所には海水があります。鉄枠の深さがどの位あるのか不明ですが、奇跡の松が生きていけるための真水の保水にはならなかったのかなと思います。
奇跡の一本松 9 囲いの中や周辺には、種をまかれたと思えるミニヒマワリがかなり咲いていました。奇跡の一本松とヒマワリ、共に元気に生育して欲しいのですが残念なことになりました。

帰り道の様子 1 帰り道・・・

通路脇には真っ赤に錆びた排水路があり、流れている形跡はありません。R45脇にある「陸前高田浄化センター」からの排水路ですが、本来であれば市内で使用された家庭排水が浄化され、きれいな水が古河沼に流されていたはずです。

10mを超す大津波の水圧の凄さを見せつけられたのが、下の画像二コマです。一般の道路等で良く見る進入禁止のスチール製ポールですが、地面の穴に入ったままでぺっしゃんこになっています。まるでローラー等でつぶされた様子に驚きました。
帰り道の様子 2 帰り道の様子 3
帰り道の様子 4 真っ赤に錆びた排水路です。海水が入り込んだためなのか、瓦礫等の鉄分が海水で錆びたものなのか、それにしてもすごい赤さびです。
帰り道の様子 5 無惨に破壊された浄化センター入り口の塀と施設名の表示です。


現場には40分ほど滞在し、可能な限り様々な方向から念願の「奇跡の一本松」を間近で見て撮影することが出来ました。最初にもふれましたが、現場に復興のシンボルモニュメントとして永久保存する計画が進められています。工事開始は9月12日頃と言いますので、最後の見納めになりました。近ければすぐ訪れることも出来ますが、距離がありますのでそうはいきません。

順調に保存処理が進めば、来年春にはお目にかかれそうです。


陸前高田市のHPの記載事項を紹介します。


「奇跡の一本松」の保存について

白砂青松の風景が広がる高田松原は、本市の象徴でした。しかし、約7万本と言われた松は、今回の津波によりただ1本が残るだけとなり、その「奇跡の一本松」も、海水などによる傷みが大きく、今年5月に枯死が確認されました。

震災直後から市民の心の支えであった一本松は、全世界でも報道され、復興のシンボルとして親しまれてきました。市は、その一本松を後世に受け継いでいくため、モニュメントとして保存することとしました。保存にあたっては、一本松の現物をできるだけ現状に近い姿で、現在の場所に自立させる方針で、9月上旬ごろに着工する予定です。

「奇跡の一本松保存募金」を行っています。
【ゆうちょ】口座記号番号:02290−9−12701
(名義)奇跡の一本松保存基金
【岩手銀行】岩手銀行高田支店 普通 2051836
(名義)奇跡の一本松保存募金 代表 陸前高田市長 戸羽 太
※現金書留やFace book を使ったクレジット決済も可能です。詳しくは、都市計画課(内線461)まで。

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