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location:uchinome.jpトップ>暮らしの表情>祭りアラカルト室根神社特別大祭マツリバ行事その2
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6:50頃 案内放送から・・・

お早うございます。室根神社特別大祭にご来場ご観覧頂きまし、まことに有難う御ございます。大祭協賛会から、室根神社の歴史と祭りについてご案内いたします。

室根山に神霊が祀られてから1292年の歳月が経ち、神社のあり方も異族討伐、国家安泰、幸運隆昌、武運長久、五穀豊穣の祈願所と代わってきておりますが、何時の世にも人々の心の拠り所として崇められて参りました。

室根の歴史は室根神社の変遷に深い関わりをもって綴られて参りました。室根神社の特別大祭は奈良時代、養老二年に紀州の熊野から熊野大社の御神霊を勧請して以来、連綿として行われてきたもので、遠く千二百年以上の歴史を持ち、古くから奥州名代の荒祭りとして有名です。

神社の発祥は元正天皇の特命によっての勧請であり、古くは磐井、江刺、胆沢、気仙、本吉、登米、牡鹿の奥七郡の???として廣く信仰を集め、祭典は旧暦閏年の翌年を開催年として継承されてきました。神社勧請の時の閏年の次の年であった古事に基づくものであります。

特にこの祭りは、昔からの形を崩さず伝承してきており、祭事に奉仕する神役は昔の神役の子孫が累代でご奉仕されているものです。範囲は一関市室根町だけでなく、宮城県気仙沼市などにも及んでおります。

室根神社特別大祭は、神社の歴史の古さや由緒を背景に1292年前の神社勧請の時を現代まで継承し、ほかには見られない特色があり全国に室根祭りの名が残っており、昭和56年岩手県の文化財に、昭和60年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。

古式ゆかしくいにしえを今に伝える名代の荒祭り、奥州室根神社特別大祭、豪華絢爛な袰先陣、袰祭り、荒馬先陣、そして、本宮新宮両神輿の先着争いを心ゆくまでご観覧下さいますようご案内いたします。

(※会場での放送案内から)


7:00頃・・・

遠くから「どんどこ・どんどこ」と威勢の良い寄席太鼓が響いてきました。あたりはびっしりと人で埋まっています。

こうなると、個人所有の桟敷席は最高に良い見学ポイントなのですが、関係のない一般の方には入られません。有料と言うことならば、一番先に場所取りをしていたと思います。
祭り開始を待つ仮宮

7:04 鳳凰駆け込み・・・

神輿入りの先陣は、神輿の上にある鳳凰を抱えた若者が二名駆け上がってきました。仮宮の櫓の下から一気に上に駆け上って行き、上の屋根に鳳凰を安置します。

安置するまでにはかなり時間がかかり、終了したのは20分後でした。白い半纏の背中に〇印と◇印がついていますが、〇印が本宮で◇印が新宮とのことでした。

鳳凰駆け込み 1・・・鳳凰を右手に持ち走ってきた陸尺の男達。
鳳凰駆け込み 2 鳳凰駆け込み 3
鳳凰駆け込み 4・・・鳳凰を持っての櫓上りですから慎重になります。 鳳凰駆け込み 5・・・こちらは本宮の鳳凰です。
鳳凰駆け込み 6・・・新宮の鳳凰ははっきりと見えます。 鳳凰駆け込み 7・・・どちらの鳳凰かはっきりしません。

神官、神役の入場 1・・・簀垣に入るとききちんと礼をしていました。 7:50 神官、神役入場・・・


神官姿の方々はゆっくりと入場してきましたが、裃姿の神役の方は右手に竹の棒(?)を持ち、気合いを掛けながら走ってきました。

ここでは本宮の神役の方ですが、簀垣の中を右寄りに走り上っていきます。
神官、神役の入場 2 神官、神役の入場 3
神官、神役の入場 4・・・小さい白馬には御幣が乗っていました。 白馬に乗った方は神役と思われますが、側にいる白馬には背中に御幣が乗せられていました。

こうして本宮関係の方は右側に、新宮関係の方は左側に入っていきます。
神官、神役の入場 5 神官、神役の入場 6
神官、神役の入場 7 簀垣とその中にある仮宮の遠望です。

次は4人の方に担がれたご神木でしょうか、続いて次々と神役や関係者が簀垣の中に入り、神輿の先陣争いを待ち受けます。
神官、神役の入場 8・・・ご神木でしょうか、二本の杉の木が運ばれてきました。 神官、神役の入場 9
神官、神役の入場 10・・・本宮側 神官、神役の入場 11・・・新宮側

7:56 先祓い入場・・・

神輿先頭の先祓いの二名が駆け込んできました。手に長刀を持っていますが、これは模擬刀ではなく本身の長刀と言います。

解説書にも、見物される方は行列の前を横切ることのないようにお願いします。先祓いの長刀役が振り回す長刀は真剣ですので、怪我をする恐れがあります・・と書かれてありました。
神輿先祓い 1
神輿先祓い 2 神輿先祓い 3
神輿先祓い 4・・・長刀を振るっています。 仮宮祭壇前で長刀を振り回し、お浄めをしていると思われます。そばには誰もおりませんで、皆さん注意をしていると思われます。
先祓いの浄めが終わる頃、本宮と新宮の神輿が前後して仮宮の前まで駆け上がってきました。こうなると簀垣の中は、担いで来た陸尺やその他の人でびっしりと埋まってしまいます。

マツリバで一番の見せ場なのかも知れません。神輿の屋根には、金印一つ(本宮)と金印三つ(新宮)がついています。さすがに上の鳳凰は先に来ていますのでついていません。
神輿先陣争い 1
神輿先陣争い 2 神輿先陣争い 3
神輿先陣争い 4 神輿先陣争い 5
神輿先陣争い 6 背中の印を見ると、一緒に来た陸尺の方は入り乱れているようにも思えます。屋根の金印から、こちらは新宮の神輿で引き上げられようとしています。

神輿引き上げ争い 1

先陣争いについて・・・

二基の神輿は、一番乗りしようと揉み合いながらマツリバに到着します。さらにそこから、本宮と新宮のどちらが先に仮宮に安着するかを争うのですが、単なる早い者勝ちというようにはいきません。

どちらかの神輿が仮宮に先に引き上げられそうになると、もう一方の神輿はへそを曲げて、仮宮から離れて引き返そうとします。

そうなると、たとえ引き上げられていたとしても、機嫌を損ねた神輿を呼び戻しにいかなければなりません。


仮宮の下に着いた神輿は、最初から櫓に登っていた男達により一気に上に引き上げられます。この時の様子は、私がいた場所からは斜め方向になり、はっきりと見えないのですが仕方ありません。

神輿引き上げ争い 2 神輿引き上げ争い 3
神輿引き上げ争い 4 神輿引き上げ争い 5
神輿引き上げ争い 6 7:59 本宮が安着・・・

先陣争いは本宮が先に上げられました。画像を拡大すると、右側の神輿担ぎ棒が二本しっかりと乗っているが分かります。

この時、新宮はあと少しで安着する位置まで来ていたのですが、この後ハプニングが生じました・・・。
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