2012水沢区・アテルイの里に戻る

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8月3日の様子から・・・

猛暑の続く毎日でしたが、会議に出席した帰り寄り道をしました。連日35度の日が続き、降雨がほとんど無いので畑はからからの状態です。胆沢扇状地の末端にある当地方は、水源が胆沢川上流にある石渕ダムから引かれています。その水瓶とも言える胆沢ダムも水位がどんどん低下してきています。

アテルイ田んぼアートの様子も、ほとんど完成できれいな色合いを見せていました。櫓に上がると風が強かったのですが、日陰になるため心地良い状態です。何よりも嬉しかったのは、田んぼアートの原画と解説が展示されていたことでした。たまたまですが背広姿の方が二人お見えになっており、原画と眼下に広がる鮮やかな彩りを眺めておりました。お話の内容からして、どこかの役所の方とお見受けしました。
縦位置の全景 縦位置の全景

前回と同じ配置ですが、すっきりとした青空は見られません。

色合いが濃くなり、ほぼ完成の感じがします。
アート全体の様子 アート全体・・・

光のあたり具合の変化で、細かい顔の表情が見えるときがあります。

じゅんきくん 1 じゅんきくん・・・

全体の色合いがかなり濃くなっています。

ひとめぼれ文字とじゅんきくん、じゅんきくんが手に持つ稲穂の組み合わせです。
じゅんきくん 2 じゅんきくん 3

メインの大俵引き 1 メインの大俵引き・・・

最初の頃の様子では、顔の表情や目の周辺も濃淡差がわかりましたが、稲の生長につれて目の緑だけしか分からなくなります。

下の画像は、左右の大俵引きの男衆です。
メインの大俵引き 2・・・左側男衆 メインの大俵引き ・・・右側男衆
メインの大俵引き 4・・・大俵上の男衆 大俵上で気勢を上げる裸男衆、下帯姿がはっきりと浮かび上がります。

デザイン原画 1・・・全体 今年のデザイン原画・・・

櫓の見下ろす場面側に、今年のデザイン原画やスケッチが展示されていました。これを見ると田んぼアートがより一層理解できます。

見せていただく立場からすると、色違いの品種等の説明があれば最高です。
デザイン原画 2 デザイン原画 3
デザイン原画 4 デザイン原画 5
デザイン原画を組み込んだ田んぼアート全景 原画とスケッチを取り入れて、実際の田んぼアートを組み合わせてみました。狭い場所からの撮影になり、ワイドレンズでぎりぎりのレイアウトでした。

このレイアウトによる撮影は今回が初めてのことです。
今までの解説図面 櫓西側に張られた今までの取り組みの紹介です。


9月3日の様子から・・・

天気が良かったので、息子と二人で水沢区アテルイ田んぼ、平泉ライスアートの様子を見に出かけてきました。連日の猛暑が続き、降雨と強風(台風もほとんど影響がなかった)が無かったこともあり、家の周辺の田んぼも倒伏していません。そのためでしょうか、今年の田んぼアートは今までで一番と言うほどきれいに見えています。

田んぼアートのキャンバスにあたる部分がひとめぼれの稲であり、刈り取り間近の色合いになってきました。

縦位置全景 縦位置の全景

前回同様、青空の白い雲と田んぼアートの対比が素晴らしかったので組み込んでみました。

秋空の天高くの雲とは違いますが、くっきりしています。

頭の上の雲も同様であり 、田んぼにあたる光線がまばらになります。全体にあたる場面を選んでの撮影です。

顔の輪郭が浮き出ています。
アート全体 アート全体・・・

それぞれの品種が生長し、細かい顔の表情が見えています。

じゅんきくん 1 じゅんきくん・・・

全体の色合いが黄色っぽくなってきました。

面白いなと思ったのが、使用された稲の成長差(背丈)により、彫り込んだような感じに見えていることです。今まで見てきて気がつかないことです。

刻み込まれたようなひとめぼれの文字 新しい発見になった文字、埋め込まれたような感じに見えています。周囲のひとめぼれとの成長差です。

じゅんきくんも同様であり、頭の輪郭や手にした稲穂もくっきりと見えます。
じゅんきくん 2 じゅんきくん 3

メインの大俵引き 1 メインの大俵引き・・・

品種の違いがはっきりとし、顔の表情が分かるようになってきました。

下の画像は左右の大俵引きの男衆で、目や鼻、口元が分かります。
左側男衆 右側男衆
大俵と上に乗る男衆 大俵とその上に乗る男衆です。

ひとめぼれと茶色品種との成長差

ひとめぼれと茶色品種との成長差。

この様に接近して植えられた場合、交雑の心配はないものでしょうか?・・。稲穂の開花時期(受粉時期)の違いがあれば、交雑はないと思われますが・・。

黄色品種の稲穂 黄色品種の稲穂、すでに開花し受粉したのでしょうか。

下の画像左は、黄色品種の中にある黒色品種(濃紫)、右側は三品種の組み合わせです。

専門的なことは分かりませんが、当地方の銘柄「ひとめぼれ」は背丈が高く稲穂の実入りも違います。先人の知恵により、古代米の品種から改良され、今に至っていることが分かる感じがします。
黄色品種の中にある黒色品種 三品種の組み合わせ

おわりに・・・

今年の田んぼアートは天候に恵まれ、岩手県内(奥州市・平泉町・石鳥谷町・盛岡市)ほとんどの場所で倒伏することなく生長し、くっきりとした色合いを見せてくれています。いつもの年ですと、九月に入る頃には有色稲の境界が入り込んで、はっきりとした区画が分からなくなってきます。そんなこともあり、撮影もきれいに見える段階で終了しています。

毎年田んぼアートを見てあるき感じることですが、限定された場所に観賞用有色稲を地域の方々が植え付け、地域活性化を図りながら稲作に対する関心を高める構想に素晴らしいなと感じています。広大な面積に違う品種を植え付けることは容易なことではありません。稲作の専門家、デザインされる方々、今では当然のようになっている遠近感を取り入れた手法、そして、植え付けに参加される多くの方々の協力があって成し遂げられるプロジェクトだと思います。

全国的に話題になってきている田んぼアート(水田アート・ライスアート等々名称は色々ありますが)です。来年はどのようなデザインになるのか、今から楽しみにしている一人でもあります。

※キャラクターの名称について変更があります。最初のページでは報道記事から「純鬼くん」と表記してありますが、説
  明用の展示を見て「じゅんきくん」と変更してあることをお断りします。

                                                      (2012.09.07 完成)

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