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       2018遠野市・松崎ひなまつり


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今回初登場になる通年行事の「南部氏遠野入部行列」の様子から切り出しです。
2018遠野市・松崎ひなまつり・・・

寒い寒いと家にいまだに閉じこもっている私ですが、日に日に暖かくなり三月も「ひな祭り」の話題も時期が終了しました。例年になく厳しい寒さと雪の多かった今年ですが、各地で展示されているひな祭り会場巡りを怠ってしまいました。そんなこともあり、遠野市の松崎ひなまつり会場(今年で10回目)へ足を運んだのが二月二十七日の事でした。

せっかく撮影したひな祭りの様子、時期に間に合うようにと「さわり部分」の紹介を「ほっづぎある記」の内容で紹介しました。遠野市・松崎ひなまつり会場への訪れは、今回で二回目になります。市民団体「ふきのとうの会」九名の皆さんの手作りぬいぐるみ人形が、会場狭しと人形の姿で表現されていました。

トップの画像は、今回初登場になる通年行事の「南部氏遠野入部行列」の様子から切り出して見ました。手作りの人形にこめられた現代へのメッセージが心に響きます。

遠野市の5月に開催される祭りで行われている南部氏入部行列ですが、十回目のひな祭りの場で始めて公開されています。ネズミの嫁入り行列と南部氏入部行列が同じ場所で公開され、どちらも素晴らしい人形が並び圧巻でした。

                                                       2017.03.07 作成



ひな祭り会場の手作り人形を紹介しますが、かなりの画像数になりまとめるのが大変でした。会場入り口、心温まるばあちゃん、しし踊り、南部ばやし。ネズミの嫁入り、つるしびな、南部氏遠野入部行列の順序でまとめてみました。
遠野市総合福祉センターの入り口 会場入り口・・・

会場になる遠野市総合福祉センターの入り口です。赤いひな祭りの幟が立つと、一際目立って見えます。

会場周辺は雪が多く、凍結していて歩くのが大変でした。
まけないぞう 1

まけないぞう・・・

玄関入り口にあった干支を表したゾウのぬいぐるみです。

「まけないぞう」のタイトルが表記され、説明が書かれてありました。


まけないぞう 2 ”まけないぞう”ってなあに・・・

全国から被災者の支援のために善意を寄せられたタオルをゾウの形に縫い合わせた壁掛けのタオルです。

縫い合わせの『まけないぞう』は、神戸市の「被災地NGO協働センター」がつくり手さんに製作代金をお渡しし、諸経費を除いた一部は、「まけないぞう基金」として被災地支援のために積み立てられております。
会場入り口の段飾り

会場入り口の段飾り・・・

会場入り口に大きな段飾りが置かれ、「心こめて 新たな一歩」の墨書が掲げられていました。意気込みと言いますか、九名の皆さんのまとまりを感じました。

氷口御祝 1 氷口御祝・・・

入り口に並んでいた十四体の人形です。タイトルは「氷口御祝(すがぐちごいわい)」と書かれ、遠野地方で御祝いのある時(結婚式、新築祝い、歳祝い、孫祝い等)に歌われるもので、江戸時代の終わり頃から伝承されていると言います。

私の住まいする地区(伊達藩)でも、御祝いの始まりには「四海波とさんさしぐれ」が参加者全員で歌われる仕来りが続いています。
氷口御祝 2 氷口御祝 3
氷口御祝 4 人形の並びを見ると男女の皆さんが並び、祝宴の出席者全員が歌うのが一般的だと説明にありました。
氷口御祝・・・

伝承地は遠野市小友町氷口地区であり、結婚式・新築祝い・年祝い・孫祝いなどに歌われます。

由来は明らかではないが、江戸時代の終わり頃から唄い続けられてきたと言われる。古くは氷口周辺地区、江刺郡、和賀郡、上閉伊郡でも行われていた。この唄は「結婚式」「上棟式」「孫振る舞い」等、氷口地域のめでたい行事には欠かすことのできない祝い唄であり、儀式唄でもある。「男衆の謡曲」と「女衆のまがき節」とをあわせて御祝い唄と言っている。

「氷口御祝」は、男衆の謡曲と女衆のまがき節という歌詞も旋律も異なる。御祝い唄の多くは、祝宴の出席者全員で歌うのが一般的だが、氷口御祝いは歌い手集団(保存会)が依頼先の祝宴の席出向いて歌うのが特色である。唄いてにとっては、間合いの取り方や呼吸の合わせ方等に細やかな神経使う気の抜けない唄であるという。

過去の実績として、平成3年(1991)9月、国立劇場で開催された「アジア太平洋・歌と踊りの祭典」に参加。平成17年(2005)遠野市指定無形民俗文化財。平成20年(2005)遠野遺産に認定。
                                                        会場で頂いた資料より



心温まるばあちゃん 1 心温まるばあちゃん・・・

昨年は見当たりませんが、かなりの数の人形が展示されていました。

一つ一つの人形の表情がリアルであり、見ているとホンノリとした雰囲気になります。しかも、年相応とも言えますが皆さんがめがね(老眼鏡)をかけていることでした。

ワイヤー針金を細工してのめがねです。すごいアクセントになり、一人一人が浮き上がります。

心温まるばあちゃん 2 心温まるばあちゃん 3
心温まるばあちゃん 4 心温まるばあちゃん 5
心温まるばあちゃん 6 こたつを囲んでの団らんでしょうか、良いですねえ・・。

後ろに位置するしし踊り、なんか揃って見に来ている様な感じになります。

しし踊り 1 しし踊り・・・

遠野祭りに出かけて撮影すると、最後はしし踊りの場面に釘付けになります。目の前で踊られる幕踊り系のしし踊りは、江刺地方では見られない独特の踊りです。

背中にはもの凄い「かんながら」を付けていますので、踊ると身体から落ちて散らばります。これを皆さんが競って拾い、お守りにすると言います。

しし踊り 2 しし踊り 3
しし踊り 4 解説によると、15のしし踊り保存会による「幕踊り系」主流になり、遠野地方独自のものです。

狭い場所に140匹のしし踊り人形がすらりと並んでいました。そして、各地区の人形の色違いが分かるように配列されていますので、もの凄い迫力があります。

この小さな画像でなく、大きな画面にすれば迫力が増しますが限界があります。
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