五回目になる今回は、今まで見ることの無かった場面『ご膳上げ、四角登り』を撮影することが最重点でした。見ていなかった特別な理由はありませんが、今まで出かけている時間よりかなり早く行われることと、個人宅で行われる神事は関係者以外は撮影できない事にありました。
車を置くために駐車場まで進みましたが、その途中で別当宅に向かう多くの人達とすれ違いました。私もカメラや冬支度の準備をして追いかけました。別当宅まで歩いて500mほどありますが、私が別当宅に着いた頃座敷での神事が終わり、別当宅の縁側から供物等が四十二歳厄年の男衆に手渡しされていました。
家の前に三宝を手に整然と並んでいる男衆です。ほどなくして供物や蘇民祭で使用する道具を男衆が手にし、神社まで行列を組んで進む「四角登り」が始まりました。
ご膳上げ(別当祭)・・・
別当祭り(祈願祭、御膳上げともいう)は午後六時頃、熊野神社別当宅にて行われる。床の間に「天照皇大神宮」「豊受大神宮」の軸をかけ、御幣をたてて祭壇がつくられる。祭壇には御神酒、餅、米、魚、野菜、果物等が供えられる。
さらに祭に使われる鬼子面、鬼子の衣装、ボンデン、タイマツ、ヨシタイマツ、タキツケ、シキボウ等も供えられる。神事は保存会役員、神楽連、厄年連、氏子が参加し、無事執行を祈願する。(※岩手の蘇民祭より)
四角登り・・・
四角登り(四角参り、氏子参りともいう)は午後六時半、四角と呼ばれる角灯を手に、別当宅から供物や祭の道具一切を等を分担し神社に運ぶ儀式である。ホラ貝を先頭に神楽、宮司、別当、保存会員、厄年連、一般祈祷者ら全員で行列を組む。神社に着くと神前に供物、祭の道具を納め神事(御膳上げ)をする。(※奥州市観光資料より)
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