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       2012熊野神社蘇民祭・火たき登り

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四角登りが終了すると、午後九時までは蘇民祭の行事は中断します。境内のイベント会場では、この間に餅、みかんまき、地元女性部の皆さんによる舞踊や勇壮な阿原太鼓の奉納があります。例年ですと、私の行動パターンはこの時間帯に駐車場に入り火たき登りからの見学になります。


火たき登り・・・

行列はホラ貝を先頭に、神楽囃子、神官、ボンデン、タイマツ、四十二歳厄年連、祈願者の順になります。今までは控えの場所から出発する場面も撮影していましたが、今回は下の街道から参道を登り、境内に姿を見せる場面からの撮影になります。

石段を登った境内入り口で、タキツケ(松の木)とヨシタイマツに御神火が移されます。燃え上がったタイマツを持った男衆は本堂内を駆け抜け、井桁に組まれた歳戸木(高さ3mの杉の丸太)に点火します。燃え上がる歳戸木に下帯姿の厄年連男衆が登り、「ジャッソー、ジョヤサ」と角灯と手木を振り気勢を上げます。

また、歳戸木に登らない男衆は角灯と手木を持ち時計回りに気勢を上げながら廻ります。燃え上がる歳戸木上で気勢を上げる男衆の姿は、なんと言っても勇壮な男の火祭りを思わせる場面になります。撮影した画像をレイアウトしながら気がつきましたが、歳戸木上の男衆は後ろ姿や横顔が多いのです。これは大雪になり居場所が無くなり、神社の軒先下から撮影しているからです。傘をさして雪を除け、カメラを持つのは大変でした。正面から撮影することを次回の課題にしたいと思います。

(※燃え上がる歳戸木に登って気勢を上げるのは、岩手の蘇民祭では伊手熊野神社、黒石寺、興田神社だけです。)


境内に入る火たき登り 1・・・長老の手平鉦が行列を迎えます。 21:19 火たき登り・・・

火たき登りの行列が参道を登り境内に姿を見せます。隣をひょいと見たら、神楽囃子の手平鉦が鳴らされていました。かなりの長老とお見受けしましたが、雪の参道を一緒に来られるのは大変だと思います。

そんなことから、境内での行列お迎えかなと思いました。
境内に入る火たき登り 2・・・竹でつくられたボンデン。 境内に入る火たき登り 3・・・神楽囃子の皆さん。
境内に入る火たき登り 4 境内入り口で、運んできたタキツケ(松の割木)とヨシタイマツを組み、それに祭壇から運ばれたローソクの火が移されます。

灯油の容器が見えていますが、多分タキツケにかけてあるようで一気に火が燃え移ります。
境内に入る火たき登り 5・・・祭壇のローソクの火を移します。
境内に入る火たき登り 6・・・燃え上がるタイマツを抱え込み、駆け足で本堂を通過し歳戸木に点火します。 赤い鉢巻きは四十二歳厄年連の男衆ですが、赤い半纏の男衆の役割は分かりません。燃え上がる火を手にし、そのまま本堂内を駆け抜けて歳戸木の西側(神社側)に移されます。

厄年連の男衆が手木を横に振りながら、気勢を上げながら境内を祓い清めて進みます。
境内に入る火たき登り 7 境内に入る火たき登り 8・・・手木を振り祓いながら進む男衆。
境内に入る火たき登り 9 境内に入る火たき登り 10

燃え上がる歳戸木と男衆 1 21:22 歳戸木が燃え上がる・・・

たまたまですが、大粒の雪がもつもつと降り始めました。雪が降るとストロボ撮影は困難になりますが、支障のない画像を選んであります。

豆殻やどんと焼きが積まれていますので、たちまち煙を上げて井桁の丸太に燃え移ります。それを待っていたかのように、男衆は次々に歳戸木に登ります。

最初のうちは煙が目にしみる程度でしょうが、やがて、煙と猛烈な炎の熱で歳戸木の東側によっていきます。
燃え上がる歳戸木と男衆 2 燃え上がる歳戸木と男衆 3
燃え上がる歳戸木と男衆 4 燃え上がる歳戸木の周りを、角灯と手木を持った男衆が時計回りに動きます。燃えだした頃はそれほど熱くはないのですが、火勢が大きくなると側にいられなくなります。

祭のハイライトとも言える歳戸木上の男衆、火勢が強くなるとだんだん上にいる男衆の数が減っていきます。今回は、最後まで頑張った男衆を見てはいませんが、角灯の紙が破れ、火傷寸前で「降りろー」と声がかかります。
燃え上がる歳戸木と男衆 5 燃え上がる歳戸木と男衆 6
燃え上がる歳戸木と男衆 7 燃え上がる歳戸木と男衆 8

男衆アップの表情・・・

雪と煙(すす)のために汚い画像になり使用しませんでしたが、やはり、歳戸木上の男衆は荒々しさと気迫が見せ所なので組み入れてみました。

遠くから望遠でストロボ撮影をしましたが、雪の粒が大きく写り表情が見えない画像がかなりあります。その中から選んでみました。ほとんど横顔になりますが、やはり、雪の中から撮影しないと良い表情が写せません。
燃え上がる歳戸木と男衆 9
燃え上がる歳戸木と男衆 10 燃え上がる歳戸木と男衆 11・・・歳戸木から飛び降りるところです。
燃え上がる歳戸木と男衆 12 燃え上がる歳戸木と男衆 13
燃え上がる歳戸木と男衆 14 燃え上がる歳戸木と男衆 15・・・撮影時刻は21:50となっています。多分一番最後まで頑張った男衆かも知れません。
燃え上がる歳戸木と男衆 16 歳戸木の火が燃えさかる頃、神社側の歳戸木から長い燃えさしの枝を取り出し、拝殿脇の入り口までの通路を祓いながら進む姿が見られます。

今回は、祓いの男衆が見せる気迫と動きに集中し撮影しました。
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