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        2012花巻市石鳥谷・光勝寺星祭


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檀家、参拝者の前でお祓いをする光勝寺住職。
星祭(星供・護摩法要)・・・

光勝寺の星祭(星供)は、蘇民祭の前日、旧暦一月六日の午後八時から行われる。受付を済ませた氏子が本堂で待つ中、出仕する僧侶は住職を含めた近隣の僧八〜九名である。本堂の外の鐘の合図で祭りが始まる。順序は御詠歌講による御詠歌奉納、神楽囃子が奏される中を僧侶入堂、登壇、護摩法要となる。

護摩の途中で裸参りの者の行灯(角灯)の火として、護摩壇の火をもらうために、裸男達の使者が本堂にやって来る。それに対して僧の一人が護摩の火を手渡す。使者は火をもらい公民館に戻る。

護摩火に蘇民袋、御札、餅、お守りなどが次々とかざされる。法要の途中裸参りの行列が向拝に到着すると、大麻、錫杖を持った僧二人が加持を行う。裸参りの後も護摩法要は続けられ、最後に僧侶全員が一列に並び祈祷を行う。その前を参拝者が通り、「お加持」を受ける。列の端の僧侶が「力餅」を参拝者に渡す。

お加持を始めとする光勝寺の修法は、住職によると、真言宗豊山派のものと修験道が混じったものであるという。それは、護摩の道具やお加持の道具が異なっていることから分かるそうである。

お加持が終了すると、焼いた護摩火餅が人々に回される。護摩火餅は住職が護摩に点火して、すぐに護摩壇で焼かれるが、上手に焼くのは難しいそうだ。続いて神楽衆による権現舞があり星祭は終わる。

(※岩手の蘇民祭より)



和田さんと一緒に本堂に入り星祭(星供・護摩祈祷法要)に参加しましたが、すでに法要は始まっており途中から法要の場に立ち入ったことになります。

読経をしながら、散華が四人の僧侶の手から周囲に飛び、御詠歌が続くなか、光勝寺住職が護摩壇に座り護摩木に点火します。最初は小さな炎ですが、次第に炎が大きくなり護摩木が追加され大きな護摩火になります。護摩木の燃える煙が本堂内に充満し、その火に蘇民袋、御札などがかざされ、最後には檀家参拝者の所持品等もかざされます。

護摩法要は時間にして一時間十分ほどありましたが、ここでは、護摩木に点火し散華を周囲にまく場面、燃え上がる護摩火に色々なものをかざす場面、住職のお話と御祈祷・御加持を授ける三つの場面に構成してあります。護摩法要の後は、五大尊権現舞の奉納があり終了します。

真言宗の護摩法要についてはほとんど分かりませんので、ネット資料や文献「岩手の蘇民祭」を参考にして説明文を書きました。間違いや勘違いの場所があると思われますがご容赦下さい。



20:08 護摩法要・・・

途中から本堂に入りましたが、真言宗の護摩法要については初めて見ました。五大尊権現舞の皆さんが、御神楽を奉納されているところでした。

本堂には御詠歌の皆さんが座っておられます。
護摩法要 1・・・御神楽をあげる五大尊神楽の皆さん。
護摩法要 2 護摩法要 3
護摩法要 4 住職がご本尊に向かって数珠をかざし、その後ロウソクの火で護摩壇に置かれた護摩木に点火します。最初は小さな炎ですが、手にした扇であおぎながら炎を大きくしていきます。
護摩法要 5・・・護摩木に点火されます。 護摩法要 6・・・扇子であおいでいました。
護摩法要 7・・・散華が飛び交います。中央右上に見えています。 護摩壇の両側に四人の僧侶が立ち、手にした「散華」を周囲にまき散らしていきます。初めて見る光景ですので夢中になって撮影していました。

座っている檀家の女性が、前の方にするすると出来てまかれた「散華」を拾っていました。偶然でしたが、散華が空中を舞っている様子が記録されていました。右端の僧侶の頭上にしっかりと見えています。
護摩法要 8・・・散華を拾いに出てきた女性。 護摩法要 9
護摩法要 10・・・きれいな散華でした。 私の居る方へ飛んできた「散華」ですが、カメラを持って動けませんので目の前の女性が拾っていました。手にして見ているところを撮影させていただきました。

私も見るのが初めてのことで、本当は欲しかったのですが仕方ありません。


散華・・・

散華(さんげ)とは、法要の際に仏を供養し浄めるために花を散布することです。当初は生花が使われましたが、のちに紙製の花びらにかわりました。(※ネット資料から)
護摩法要 11・・・御詠歌が続きます。 御詠歌の皆さんです。かなり多くの方が御鈴を鳴らしながら唱えられていました。

護摩法要 12 20:45 護摩火が大きくなる・・・

最初は小さな炎でしたが、どんどん大きな炎になっていきます。ここでは、ストロボ撮影と炎の灯りでの撮影に分けてあります。

炎が大きく見えるのが炎の光での撮影です。
護摩法要 13 護摩法要 14
護摩法要 15 御詠歌が唱えられる中、最初に護摩火にかざしたのは蘇民袋でした。炎にかざしながら、右手の人差し指をピーンとご本尊に向けています。見ていて緊張する瞬間でした。
護摩法要 16・・・祭壇の蘇民袋を住職に渡す。 護摩法要 17・・・蘇門袋をかざしご本尊を指さします。
護摩法要 18・・・はっきりと蘇民袋の文字が見えます。 蘇民袋の文字がはっきりと見えています。右上の僧侶の手には御札のような物が見えていました。

続いて御札がかざされます。
護摩法要 19 護摩法要 20・・・御札をかざします。
護摩法要 21・・・手提げが鉾ばれます 蘇民袋、御札、餅、お守りなどが護摩火にかざされた後、参拝檀家の皆さんが手にしている物がかざされます。しかし、護摩壇と座っている檀家の皆さんの間には距離がありますので、特に願っている方しか出されていません。

皆さんも、本心はお願いしたいところだと思われます。手提げやバックなどがかざされていました。
護摩法要 22・・・バックを差し出す男性。 護摩法要 1

21:14 住職のお話しから・・・

最後の御祈祷と御加持を授けられる前に、光勝寺の住職からお話がありました。お聞きしていて、昨年は本当に大変な年であったなあと実感しましたし、今年は復興へ向けて大きく飛躍出来る年になって欲しいなと思いました。

昨年は、沿岸の方におきましては大変な被害を被りました。本当に私は心からお見舞いを申し上げるところでございます。内陸部の方におきましても、場所によってはかなり大きな被害を被ったところもございます。大なり小なり日本人としましては影響があったわけでありまして、残念な一年でございました。本年は辰年と言うことで御座いますので、元気で心に残るような年であればいいなと思うところです。(※
現場での記録から)


御加持とは・・・

加持とは、仏様の不可思議な力で守っていただき、主に身体に入り込んだ邪気や病魔を祓い清めるために行ないます。仏様のお慈悲が、私たちの心に働きかけて下さるのが「加」であり、私たちが、それを信心の中に受けとめることが「持」なのです。(※ネット資料から)


密教法具五鈷(ごこ)・・・

現代の日本仏教では、この五鈷がとくに重要視されているようです。一説には仏の世界観が凝縮されている姿ともいわれています。元はインドの武器であったが、密教では心の中の煩悩を打ち砕き、本来の仏性を現す助けにするものと考えられる。(※ネット資料から)

護摩法要 24・・・穏やかな表情で話される住職。 穏やかな表情で、昨年の大津波被害のことをお話しされていました。

本日のこの星供におきましては、皆様方の一年の安全の祈願をします。私の場合は丁度一週間前から毎晩、ご本尊の前でご祈願を続けてきております。皆様方も安心してこの一年を過ごして頂ければと思います。

今日は本当にご苦労さまでございます。それではただ今から御加持をお授けいたしますので、ご本尊様に向かって合掌して下さい。(現場での記録から)
護摩法要 25・・・数珠を五鈷でこするときれいな音が聞こえます。 住職が檀家の皆さんの前に立ち、左手で数珠を指で送りながら右手に持った五鈷でこすると、低い音ですが澄み切った音色が聞こえてきます。「シャリーン、シャリーン」 心を洗われるような音色、初めて耳にしました。
護摩法要 26 仏具を叩く低い音が聞こえ、大麻を大きく振って御祈祷をします。

御祈祷が終わると、檀家信者が合掌しながら反時計回りで六人の僧侶の前を通過し、住職の前を通る檀家の皆さんに五鈷を向け、御加持を授けます。
護摩法要 27 護摩法要 28
護摩法要 29 護摩法要 30・・・ご加持を授ける住職。
護摩法要 31・・・力餅を頂きます。 並んでいる僧侶と衣の色が違いますが、この方は光勝寺の副住職の方です。御加持を授けられた方に、列の最後で「力餅」が配られます。一センチ角・長さ五センチほどの固い餅でした。
護摩法要 32 護摩法要 33
護摩法要 34・・・住職が手にする五鈷が見えています。 撮影していた私も、一番最後に合掌しながら歩き御加持を受けました。住職にストロボ光での無礼な撮影をお詫びしたら、手にしていた散華を一枚差し出されました。列から離れるときに、「力餅」を頂きました。

星祭り法要が終了してから、「蘇民袋を撮影しても良いですか・・」と尋ねたら、「正面の祭壇下からなら良いよ」と許可を頂き、念願の蘇民袋を撮影をする事が出来ました。
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