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          ミノムシの巣の様子


マクロの目 江刺ふるさと探訪記  

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三個並んだ巣の様子。

ミノムシの巣の様子・・・

昆虫の巣作り、色々なスタイルがあるようです。何気なくサンショの木を見ていたら、木のに枝の切れ端をまとった比較的大きなミノムシがぶら下がっていました。サンショの木のまま枝を切り出してビンにさし、ミノムシの様子を撮影する所から始まりです。ミノムシという名前の由来は、ミノムシが身体にまとった巣の様子が、昔の農民が農作業で着ていた簑(ミノ)に似ているところから来ています。

私の今までの知識は、ミノムシの巣は、一旦その場所にぶら下がったら移動はしないものと決めつけていました。所が次の日に見たらどこにも居ないのです。あれれとなって探したら、とんでもない場所にぶら下がっている姿を発見しました。比較的大きなサンショの木なので、他のミノムシが居ないかと思い探してみたら三匹発見です。小型の水槽に入れ、エサとぶら下がるためのサンショウの枝を入れておきました。

今まで身近に見ていただけに、その様子の本質を知らないままにいたミノムシです。少しミノムシと遊んでみたいなと思います。

トップの画像を作成しようと思いましたが、縦位置になりますので困難でした。たまたま三個の巣が並びましたので切り出して見ました。自然界ではあり得ないことですが、水槽の中でうまい具合に並んでいたのを利用しました。

                                                       2019.07.14 作成



ミノムシの撮影は6月9日から始まり6月末まで続きました。その間、数多く撮影した画像の中から選び、巣全体の様子、巣を背負って移動する様子、顔(?)の様子、三匹の巣の集まりの様子に分けて編集してみました。巣の様子から想像出来ないグロテスクなミノムシの表情(姿)に驚きましたが、毎日見ていたら可愛いムシだなあと思えてきます。あの大きな巣(ミノ)を背負って、ガラス水槽の中をあちこち動き回る凄いパワーがありました。

何よりも驚いた事は、つるつるした水槽ガラスの表面をどのようして歩くのか、本当に不思議なことだなあと思えます。


ミノムシ・・・

ミノムシ(蓑虫)は、チョウ目・ミノガ科のガの幼虫。一般には、その中でもオオミノガ、チャミノガの幼虫を指す。幼虫が作る巣が、藁で作った雨具「蓑」に形が似ているため、日本では「ミノムシ」と呼ばれるようになった。

多くの種の成虫は、雌は翅も脚も持たないが、脚を残している種や痕跡的に退化した翅を持つ種もある。中にはヒモミノガ類のように雌が雄同様に羽化する種も存在する。幼虫はバラ科、カキノキ科などの果樹や、サツキ等の葉を、特に7月から8月の梅雨後の夏期に食害する。摂食後の枯葉や枯枝に粘性の糸を絡め、袋状の巣を作って枝からぶら下がる。ミノガ科には日本列島では20以上の種が属している。

ミノムシは身の回りの繊維であれば、葉や枝でなくても、蓑を作り上げる。このため、毛糸くずや細かく切った色紙の中に蓑を取り去った幼虫を入れると、色鮮やかな蓑を作り上げる。子供の遊びとして広く知られていた。ミノムシは秋に蓑を作るため、俳句では秋の季語となった。

ミノムシ自体は発声器官を持たないのだが、季語では「蓑虫鳴く」と扱われている。一説によれば、これは秋の深い頃まで枝先で鳴くカネタタキの鳴き声であるという。
                                                         ※ウイキペディアより

普通に見られる巣の様子 1 普通に見られる巣の様子・・・

ごく普通に見られるミノムシの巣の様子です。身体を覆う巣になる部分(部品?)は、ミノムシの種類と棲む場所により様々だと思われます。

この場合はサンショウの木に棲んでいましたので、細いサンショウの枝をかみ切って糸でくつけ、筒状の巣にしてムシが中に棲んでいます。

下の画像は細長い巣の状態を半分にし、上下の状態にして拡大してみました。
普通に見られる巣の様子 2 普通に見られる巣の様子 3

移動する様子 1 移動する様子・・・

最初にも書きましたが、一旦しがみついた場所からは移動しないものと思っていましたが、他のミノムシとは違い常に場所を移動しエサの葉を食べているようです。

最初に捕まえて枝のまま小瓶に入れておきました。翌日見たら、隣にある薬のビンの金属のフタにくつかっていました。どのようにして場所を変えたのか、不思議でなりません。
移動する様子 2 金属のフタに巣がぶら下がっています。隣との距離があるので、一旦下まで降りてガラスビンを伝わって上まで登り、金属のフタにしがみついたとしか考えられません。
移動する様子 3 しばらく観察していたら、巣の上の部分から頭が出て伸び上がり巣が移動しています。これにはびっくりです。

最初に見たミノムシの姿、何ともグロテスクな彩りでびっくりです。これではちょっと触れることが出来ませんでした。
移動する様子 4 あちこち動き回るので、別の木の枝を側に置いてみました。大きな重い巣をぶら下げて移動します。ミノムシの上半身が出てきました。

爪の尖った頑丈な足が三対あり、木に爪をくい込ませて移動するようです。時には口から細い糸を出し、身体を支えていました。
移動する様子 5 移動する様子 6
移動する様子 7 移動する様子 8
移動する様子 9 近い場所に木の葉を置いてみました。身体を伸ばしてしがみつき動いていきます。脚の先ががっちりとく葉にくいこンでいる様子が見えています。
移動する様子 10 ガラス水槽を移動する・・・

一匹だけですが、水槽の中をあちこち動き回っています。ガラスの表面や水槽プラスチックの表面には、すごく細い糸が張り巡らしてあります。この糸を尖った爪に引っかけて身体を支え、重い巣をぶら下げたまま移動します。

尖った爪で捕まえるところにヒントがありました。本当につるつるのガラスには、どう考えても掴まるところがありませんので納得です。

掴まって休んでいるいる以外は、じっとしていないミノムシでした。
移動する様子 11 移動する様子 12
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