イラガの幼虫に戻る

マクロの目 江刺ふるさと探訪記  

location:uchinome.jpトップ>自然の表情昆虫の表情イラガの幼虫>その2

 サイトマップ


腹部の様子 1 腹部の様子・・・

そのままでは身体の下の部分が見られませんので、ピンセットで掴みひっくり返して見ました。腹部とは言いにくいのですが・・。

アレッ・・と思ったのは、身体の下側はきれいな黄色でした。身体を木の葉に吸い付かせて固定するために足がありますが、同じ色なのではっきりとは区別がつかないことでした。

左側のピンセットの下に茶色の部分が見えていますが、これが本当の頭になります。反対側の右の部分が尻の排泄孔になります。
腹部の様子 2 身体を内側に曲げ、ピンセットをしっかりと挟み込んで居ます。面白いのは、身体を構成する体節の両側に短いながらも立派な棘があります。

身体を覆わないで皮膚上を這われると、がっちりと刺されて苦しむことになります。棘が無いのは一番下の腹の部分だけになります。
腹部の様子 3 腹部の様子 4
腹部の様子 5 排泄孔の部分ですがはっきりとは分かりません。

棘の様子 1 棘の様子・・・

ここでは一番危険で嫌な棘の部分を拡大してみました。見れば見るほど怖い棘です。間違っても触れない様に気をつけないと、激痛に襲われ苦しむことになります。

3ミリにならない幼虫が、何でこんなに過激な防御をするのでしょうか。資料によりますと、イラガの幼虫にもちゃんと天敵があり自然界の中で食われるのですから不思議なものです。

天敵は、カマキリやヤドリバエ、アシナガバチなどと言われます。
棘の様子 2 棘の様子 3
棘の様子 4 資料によりますと、幼虫が危険を察知すると棘の先端から毒液を出すとありました。顕微鏡下での観察になりますが、見てみたいものです。
棘の様子 5 一本の棘の拡大です。棘の先端部が黒くなり、いかにも硬くなっている様子が分かります。

ピンセット上に映った姿 1 ピンセット上に映った姿・・・

たまたまですがピンセットでつまみながら撮影したら、ぴかぴかと磨かれたピンセットの表面に、イラガの別な姿が写り込んでいました。

予期せぬ画像がえられてのでページに取り込んで見ました。

左橋の下に茶色の部分が見えていますが、この部分が普段は出ていない頭の部分になります。まるで鎧を着ている様な感じになります。
ピンセット上に映った姿 2 ピンセットの金属部分に写り込んだ幼虫の腹の部分になります。
ピンセット上に映った姿 3 頭の部分から見下ろした姿、口の様に見えている部分が潜り込んでいる頭の部分になります。

下の二コマの画像も同様にがっちりと写り込んでいます。
ピンセット上に映った姿 4 ピンセット上に映った姿 5

おわりに・・・

今までイラガの幼虫については嫌と言うほど見ています。実際に刺されて痛い思いをしたことをして事もありました。しかし、何故かページを作成することがありませんでした。今回たまたまですが、息子が刺された事からイラガの場所を確認し、幼虫を確保することから始まりました。

マクロ撮影のレンズの目で接近し、拡大することで怖い虫だなあと改めて確認しました。針の先よりも細い棘が、私達の皮膚を突き刺して毒液を注入するわけですから、イラガの棘の仕組みには驚くばかりです。見方を変えてイラガの立場になると、静かに暮らして居るところを突然脅かされる事になるので、今の生活を維持するための防御行動とも言えます。

ウイキペディアの記事を参照してテキストを作成しています。幼虫時代は危険な生活史であっても、成虫になると蛾になり憐れな生活になります。何せ口の部分が退化し、何も食べられないからです。残された生活は、オス・メスの相手を求めて子孫を残すことだけになります。生物本来の姿と言えますが、厳しい生活史と言えます。

最後の画像は怖いイラガ幼虫の姿になります。

イラガ

イラガ(刺蛾)は、チョウ目イラガ科に属する昆虫およびその総称である。「蜂熊」「オキクサン」「シバムシ」「キントキ」「デンキムシ」「ヤツガシラ」「オコゼ」「イタイイタイムシ」とも称され、そのほかに数十の地方名がある。
イラガの天敵はカマキリやヤドリバエ、アシナガバチなどである。他の天敵にイラガの繭に寄生する外来種のハチ・イラガイツツバセイボウがいる。

幼虫・・・
通常は7月から8月頃、多い年は10月頃に再び見られる。体長は25mm。脚が短くずんぐりした体に多くの棘を持ち、触れるとハチに刺されたような鋭い痛みを生じる。さまざまな樹種で繁殖し、落葉広葉樹の葉裏に集団で生息していることが多い。

繭・・・
終齢幼虫(前蛹)で越冬し、そのための繭を作る。独特の茶色い線が入った白く固い卵状の殻でカルシウムを多く含み、日本の昆虫がつくる繭の中で最も固いとみられる。春先に中で蛹化し、6月に羽化する。羽化時には繭の上端が蓋のように開き(小さな穴は寄生バチの脱出口)、地方によってはスズメノショウベンタゴ(担桶)とも呼ばれる。釣り餌(特にタナゴ釣り用)として用いられる際には、玉虫(たまむし)と称される。

成虫・・・
無毒。明かりに飛来する。口吻が退化しているため、成体は何も食べない。

                                                 ※ウイキペディアより借用抜粋です。

怖いイラガ幼虫の姿
 

                  ページの最初に戻る  →