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location:uchinome.jpトップ>岩手の蘇民祭毛越寺・常行堂二十日夜祭2012常行堂二十日夜祭その2
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四十二歳の男衆入場・・・

鬼子の入場に続き、四十二歳の男衆が一気に常行堂に駆け入ります。あまりにも早く目の前を通りますので、ストロボの充電が間に合いません。
男衆入場 1
男衆入場 1 男衆入場 3
男衆入場 4 男衆入場 5
天井梁に上がる男衆 一気に常行堂まで駆け上った男衆、中には堂内の天井の梁まで登り気勢を上げています。私の居た場所が入り口に近い方だったこともあり、肝心の男衆の姿は私の位置からは確認できません。カメラを上に上げて何とか撮影できたのがこの画像です。

本来ですと、男衆が一気に駆け上った頃に蘇民袋が出され境内で争奪戦になるのですが、今回は手違いか何かがあり講中役員と住職の間にトラブルがありました。

常行堂の中に入った厄年の男衆、きちんと正座して御祈祷を受けていました。また、護摩火が焚かれそれに持ち物をかざす様子も見られています。
常行堂で御祈祷を受ける男衆 1 常行堂で御祈祷を受ける男衆 2
常行堂で御祈祷を受ける男衆 3・・・手をかざして護摩火の煙を浴びている方も見られます。 常行堂で御祈祷を受ける男衆 4

20:35 蘇民袋争奪戦・・・

堂内でちょっとしたトラブルがありましたが、境内では参拝者の中に入り蘇民袋争奪戦が行われていました。あまりの人混みで、もみ合っている男衆の様子がはっきりとはしません。

争奪戦と同時に餅捲き(紅白の餅とコマ木が入っている)が行われ会場はもの凄い騒動状態になります。皆さんまかれる餅の行方を目で追い、その方向にわーっと移動します。

蘇民袋争奪戦 1
蘇民袋争奪戦 2 蘇民袋争奪戦 3
蘇民袋争奪戦 4・・・左端に蘇民袋の口前が見えています。 蘇民袋争奪戦 5
蘇民袋争奪戦 6・・・振り上げた拳の筋肉に気力を感じました。 蘇民袋の取り主が決まった(?)頃、私も境内に降りました。仮設階段の脇に狭い階段があり、カメラを手にして注意して降りて餅拾いです。

今年はなんと、八個の袋を拾いました。拾い方にはポイントがあり、上を見ないで足元周辺をジーッと見ていると落ちてくるのです。それをひょいと手にするわけです。

たまたま側にいた男性がうずくまっていました。頭を抱えて唸っています。私が降りてきた階段から転げ落ち頭を打ったようで、出血があり救急車の手配をしていました。自分だったら大変だったなあと思うと共に、転落した男性の傷が重くなければ良いなと願います。


延年の舞が行われている常行堂。 21:00頃 延年の舞・・・

餅捲きが終わると、あれほど多かった参拝者の姿も見えなくなり家路に戻られます。しかし、常行堂ではこれから年一回の「延年の舞」が舞われます。

最高に関心のある「延年の舞」ですが、堂内にぎっしりと入られている方の頭越しで見るしかできません。まして、撮影禁止となると未練を残すので毎年観ないことにしています。

今まで観たことのない演目が、これから延々と暗い堂内で舞われます。向かいから受け継がれてきた幽玄の舞です。残念ですが仕方ありません。
常行堂周辺の松明を集めて焼いている講中の方。 男衆の手にした松明は、一部を残しどんと焼きの火で焼かれます。常行堂通路に置かれ火の壁になった松明の燃え残り、この燃えさしを家に持ち帰り御守りにする習慣があります。私も毎年二本ぐらい拾って帰ってきます。

それ以外の燃え残りはあたりに散在しています。講中役員の方々が集めて、その場で焼いておられました。役割分担とはいえご苦労様です。

祭りの終わった毛越寺庭園 1 21:00過ぎ 静かになった庭園・・・

午後九時過ぎに、あれほど多かった人々の姿見られなくなり静寂な毛越寺庭園に戻ります。どんと焼きの火が盛大に燃えているので、帰りながら暖をとっている方々も見られます。

私は東側の最短距離を通らず、大泉が池西側の方をぐるりと廻って本堂経由で家路につきました。
祭りの終わった毛越寺庭園 2 西側方向から振り返った「どんと焼き、その後ろに常行堂がありますが暗くてはっきりとはしません。

大泉が池の通路には発電機が置かれ、明るい照明が設置されていました。この照明を利用して撮影した池の様子ですが、人口光特有の色合いが無く、ごく自然の様子で写っていたのには驚きです。
祭りの終わった毛越寺庭園 3 祭りの終わった毛越寺庭園 4
祭りの終わった毛越寺庭園 5 毛越寺本堂を背にし、入り口の山門方向を見た様子ですが歩いている方は誰もおりません。

昨年のことですが、・・・敵も味方もなく、ただ魂を鎮める為に造られた奇跡の国・平泉。長い戦いのあとにつくられた、争いのない理想郷・・・文化遺産として世界遺産登録されました。(※黄金の国、岩手観光資料より)

自然の脅威にさらされた昨年の大津波震災でした。自然の脅威には人間の力は抗えませんが、過去の祖先が立ち向かい震災から何度も立ち上がってきた人類の素晴らしい知恵と力です。今年は災害の少ないいい年であるように願いたくなる心境です。
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