五大尊蘇民祭蘇民袋争奪戦に戻る

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                >蘇民袋争奪戦
その2>その3

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11:25 参道での争奪戦・・・

水をたっぷりと掛けられた本堂前から参道に入り、決勝点の一の鳥居が近づいてきました。山道とは違い、ここからはアスファルトの道路になります。もちろんですが雪がありません。
参道での争奪戦 1
参道での争奪戦 2 参道での争奪戦 3
参道での争奪戦 4・・・二の鳥居が見えています。 二の鳥居が見えています。間もなく一の鳥居からの参道に降ります。ここまで来ると、水掛などはありません。
参道での争奪戦 5 参道での争奪戦 6


11:33 決勝点に向かう・・・

争奪戦最終戦は一の鳥居までの参道になります。出店の屋台が並ぶ中、ぶつかりそうになりながら一の鳥居まで進み男衆の一団がつぶされます。

こうなるとどうなっているのか分かりません。カメラを上に掲げての俯瞰撮影になります。蘇民袋を掴んでいる男衆は一番下で揉まれ、必死になって抱えているはずです。
一の鳥居前の争奪戦 1
一の鳥居前の争奪戦 2 先ほどまで一団の中にいた男衆、左脇を痛めたのでしょうか、集団から外れてきました。審判長が語りかけているようです。

つぶされた男衆、こうなると動きが取れなくなり、どこまで耐えられるかが勝負の分かれ目でしょう。
一の鳥居前の争奪戦 3 一の鳥居前の争奪戦 4
一の鳥居前の争奪戦 5・・・ラッパ手から終了が告げられます。 11:37 争奪戦終了・・・

高らかにラッパが吹奏され、争奪終了が告げられます。ラッパ手は開始の時と同じ方です。

決勝審判・判定・・・

審判団に男衆が一人ずつ引き抜かれ、順位が決まっていきます。一番下で蘇民袋を死守した方が勝者です。

中の様子はカメラでは確認出来ません。役員の方でしょうか、赤いリボンを手にしているのが見えています。
審判判定 1
審判判定 2 審判判定 3・・・勝者へ渡す赤い布が見えています。
審判判定 4 口に赤い布をくわえた男衆が姿を見せました。顔に擦り傷があるものの「やったー」の気持ちで一杯だろうと思われます。

その後ろには、残念ながら勝者にならなかった疲れきった表情の男衆も座っていました。50分間に渡る肉弾戦ご苦労様でした。
勝者の印 1 勝者の印 2
勝者の印 3・・・側から拍手を送る老齢女性が気に入りました。 11:40 赤いリボンを見せ合う男衆・・・

どのような会話がなされたかは不明ですが、苦労して獲得したリボンだと思います。

画像を見て嬉しくなったのは、近くで見ていた老齢女性が拍手を送っている姿でした。全身ではないのですが、勝者に拍手する姿を組み入れてみました。

これから五大尊堂では表彰式等がありますが、今回の撮影はこの時点で終了です。機会があれば来年も訪れたいと願いつつ、その場を去りました。


静かな雰囲気に戻った一の鳥居付近の参道と出店
おわりに・・・

お正月を過ぎた厳冬期になると、蘇民祭の執行予定と仕事の予定を対比し、自分なりの視点を定めて蘇民祭撮影に訪れています。蘇民祭に惹かれ撮影を始めて五年目にして、岩手県内で執行されている全ての蘇民祭(十ヵ所)を撮影することが出来ました。その最後を締めくくるのが石鳥谷町五大尊蘇民祭でした。

昨年お世話になった和田さん(和田フォート主宰)と偶然にも再会し、前日の水垢離、裸参り、星祭りを納得できるところまで撮影することが出来たと思います。その反面、あれもこれもと欲張った内容になり、かなりのデータ量になったことは否めません。

毎回蘇民祭の撮影に出かけて思うことですが、毎年訪れて同じ場面だけを撮影したのでは変化がありません。今年はこの視点からと定めて現地を訪れますが、蘇民祭の流れの中で自分だけの世界に没頭することは出来ません。時間の経過に身を任せながら、今までとは違う何かを求め、これだと思った瞬間に集中するよう心がけていますが、思うようにいかないのが現実です。

厳冬期の深夜に行われる事が多い蘇民祭です。下帯姿で参加される男衆の根性と熱意に敬意を表しながら、待ちの立場で撮影する者にとっても厳冬期の撮影は心身共に大変です。目の前で繰り広げられる、水垢離、裸参り、蘇民袋争奪戦、立場こそ違え撮影する者も寒さとの戦いがあり、決定的な瞬間を切り取る戦いになります。

今後も蘇民祭の現場にあって、可能な限り生の声や姿が浮かび上がるような画像を紹介出来たらいいなあと思っています。


最後の画像は、激しかった蘇民袋争奪戦が終了し、静かな雰囲気に戻った一の鳥居付近の参道と出店の様子です。
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