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    2015陸前高田市・巨大ベルトコンベア見学


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一番の見せ場になる希望の架け橋と奇跡の一本松。

陸前高田市・巨大ベルトコンベア見学・・・

忌まわしい東日本大震災による大津波、人々がこよなく愛した生活の場は跡形も無く破壊され消失しました。あれから早くも四年が経過していますが、復興への歩みは確実に進んでいますが遅々たる歩みであります。私の心の原風景となっている陸前高田市・広田町、何故か足が向いてしまう幼少の頃の生活の地です。

そんなこともあり、可能な限り訪れて復興の進捗状況を記録し続けていました。昨年12月6日のことになりますが、岩手日報の記事を見て驚きました。

市の観光物産協会の起案により、復興事業で設置した土砂運搬用の巨大ベルトコンベアを「近くで見てもらえれば復興に向かう町をより強く印象づけられる」とツアーを企画したというものです。早速出かけて見たいなと思ったものの、個人参加は認められず10人以上の団体に限っていました。

年が明けた四月末のことですが、所属するカメラ愛好者グループの研修としてツアー参加が可能になりました。見学に参加した仲間は10名でしたが、江刺地区から陸前高田「奇跡の一本松駐車場」までは80分の行程です。乗用車三台に分乗し陸前高田市まで向かいました。

トップの画像は、工事事務所での工事概要の説明後、気仙川堤防に出て目の前に広がる希望の架け橋を見上げた時の様子です。遙か彼方にはレプリカで保存されている「奇跡の一本松」が見えています。画面にはありませんが、視界をぐるりと巡らすと河口の様子、津波で破壊されたままになっている気仙中学校の廃墟、まだまだ復興にはほど遠い状況が間近に見えています。

ここでは撮影した大量の画像から、高田造成地の様子を中心に現在の陸前高田市の様子を紹介致します。私なりに分類してみましたので、それぞれの画像かタイトルからお進みください。


巨大ベルトコンベア見学・・・

〜陸前高田でのみ、今しか見られない復興の風景を〜

現場事務所で工事概要を説明させてて頂き、その後ベルコンと奇跡の一本松を背景に記念撮影を行います。その後始発点に移動し、市内の復興状況を一望し、陸前高田の現在(いま)を見学頂きます。

参加者には陸前高田の土とヒマワリの種をお土産として提供いたします。お家に帰り、暖かくなったらヒマワリの種を植えてください。陸前高田で生まれた縁が(えん)が緑(みどり)として日本全国へ広がりますように・・・。

陸前高田の復興を加速する総工費120億円、全長3kmのベルトコンベアの現場を見学頂きます。市内の高台造成、かさ上げ工事を行うため、山を切り崩して造られた土砂をベルトコンベアで運ぶことにより、トラック運搬では9年かかる工期を2年に短縮することができます。沿岸地域では陸前高田でしか見られない巨大ベルトコンベアを間近から見学できる貴重な機会です。約60分、1,500円(お土産:高田の土)

・代金の一部を高田松原の再生等に取り組む団体に寄付し、高田松原の再生へ。

                                      ※陸前高田をまるごと体験しませんか・・・しおりより

                                                       2015.05.20 作成


工事現場の説明をされる係官。 工事説明

この方の案内で、一般人は立ち入ることの出来ない場所に移動できました。

私は一号車になり、ガイドカーに付いていくのに必死でした。

工事現場の最先端に立ち入ることが出来、日頃から何とか見たいなあと言う私個人の願望がかなった瞬間でした。

かなりピンボケで申し訳ない画像になりました。
希望の架け橋と奇跡の一本松のコラボです。 気仙川堤防からの景観

希望の架け橋と奇跡の一本松のコラボです。

見学会に参加しない限り、この場所に立ち入り撮影することが出来ません。

ここでは、気仙川周辺の景観と、今泉町側の山に設置されている岩石破砕設備の様子を紹介します。

すらしい景観になる希望の架け橋、工事完了と共に撤去されます。
一番遠くで稼働しているコンベア端末。 コンベア端末

何回も工事現場に来ている私は、コンベア端末からの土砂の吐き出しが見られないことが気になっていました。

質問事項としてコンベアで運ばれる土砂が見られないのは何故ですかと質問しました。

今は一番遠い場所で稼働しています。その場所に行ってみます・・、と言うことで移動した時の画像です。
高台造成最上部へ移動する。 最上部へ移動

今度は案内計画に無かった場所、高台掘削現場に行くことになりました。

予定には無いコースでしたが。必死にガイドカーを追いかけ、林道を進み高台を見下ろす場所まで移動します。

この撮影は運転者の私には出来ません。助手席に同乗していた息子に依頼し、ダメ元で良いので撮影してもらいました。

かなりぶれたり、土埃でピントが合わなかったりと、大変でした。
高台造成部最上部からの展望。 高台造成地最上部

苦労してこの場所まで来ました。しかし、眼下に広がる元町並みの変容を目の当たりにし、何と表現して良いのか言葉を失っていました。

そこには、かつての人々が生活していた様子をうかがえるものは見られず、荒れ果てた荒野の表現が適切でした。

今、復興に向けて元市街地のかさ上げ工事が進んでいます。
岩石破砕装置が四基、二棟並びます。 岩石破砕設備

今泉地区にある山を掘削し、破砕しながら高台造成を図るのが今回の大きな工事です。

大きな岩石山ですから、色んな大きさの岩石から土砂まで含まれます。これを破砕装置を通すことにより、かさ上げ地域の造成に利用できる土砂まで細かく破砕する装置が後ろにあります。

破砕装置は各棟に四基あり、合計八基の装置で土砂が造られるようです。
ツアーのお土産です。瓶の中には高田の土とヒマワリの種が入っています。 お土産・土瓶


見学ツアー参加者にお土産として配布されるのが、陸前高田の土とヒマワリの種が入った小瓶です。

中にある説明書には、ツアーのねらいとヒマワリの種の植え方が書かれてあります。

この場に小瓶が二個あるのは、私と息子の分の二個です。せっかくですから、色々な角度から撮影してみました。
番外編ですが、希望の架け橋の夜景がきれいですよ、と教えてくださった 希望の架け橋夜景

ベルトコンベア専用の気仙川に架かる橋です。地元の子供達に「希望の架け橋」と命名されています。

この長大な橋には、点検用の照明が内部に設置されていますが、夜になるとライトアップと同様な雰囲気をかもし出しきれいですよ・・、とガイドの女性から教えて頂きました。

そんなこともあり、後日夕方に訪れて、番外編として撮影しました。

おわりに・・・

かなり内容を欲張ったせいもあり、作成に時間がかかりすぎ遅れてしまいました。あれもこれもと取り込みたくなる悪癖から脱却しなければと思うこの頃です。このツアー見学は五月一杯で終了しましたが、何らかの形で継続されることを期待します。

予定では一時間程度の見学会だったのですが、なんと二時間を越えていました。今まで何回か現地を訪れていた私にとって、最高に内容が濃い見学会であり有意義な時間になりました。記念に貰った高田の土とヒマワリの種、ちゃんと植えなくはなりません。

同行した友人の車の記録では、見学走行距離が20kmを越えていたと言います。企画担当された現地のガイドさん、何カ所かに誘導し説明を頂いた工事現場の男性に感謝あるのみです。また、同行の女性ガイドの方からは、視覚障害者の息子に対していねいな説明と写真撮影のお手伝いを頂きました。その時話された会話から、・・希望の架け橋やベルトコンベアの夜景がきれいですよ・・、この言葉に刺激されて早速訪れたほっづぎ親子でした。

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